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実は体がかなり冷えてます!【女医監修】「夏の温活」のポイントを解説

夏になると、夏バテしないようにと暑さ対策に頭を悩ませますよね。一方で、夏は「体が冷えてしまう問題」も無視できません。今回はその解決策である、「夏の温活」について詳しく説明していきます。

夏に冷えてしまう原因とは?

夏に冷えてしまう原因とは?

夏に冷えやすい原因(1)エアコン

夏の暑さ対策として、エアコンの冷房は欠かせないでしょう。ですが、室内を冷やしすぎることは体を冷やす原因になってしまいます。特に、エアコンの風が頭にだけ当たるなど、局所的に冷えることが不調の原因になる場合があります。

夏に冷えやすい原因(2)冷たい飲食物

夏には冷たい飲食物が恋しくなるでしょう。しかし、冷たいアイスクリームや冷たい飲み物など、冷たいものを口にすることで身体が芯から冷えてしまうこともあります。冷たい飲食物は体を冷やしてしまうことから、消化機能を低下させる可能性も。冷たいものが恋しくなる季節とはいえ、ほどほどにするのがいいですね。

夏に冷えやすい原因(3)薄着

夏になると、お腹を出したり脚を出したりと、露出が多くなる傾向も。他の季節にはしっかりと覆われている部分が露出することによって、冷えやすさにつながります。屋外であれば問題にならない場合も、エアコンで冷えた室内と暑い屋外を行き来したりすると、そのたびに体温調節が必要になるため、自律神経の乱れを引き起こすこともあります。

夏の温活のポイント

実は体がかなり冷えてます!【女医監修】「夏の温活」のポイントを解説

夏の冷え対策として大切なのが、「温活」です。温活というと、寒い冬や月経痛対策などを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、実は暑い夏でも温活が必要になることがあるんです。体が冷えている状態が続くと、食欲や体力の低下、倦怠感や頭痛、むくみなどの症状を引き起こしてしまうことがあるため、夏でも冷えにくい体作りをすることが大切です。

ポイント1.適切なエアコンの設定

エアコンの温度設定は下げすぎず、直接風が当たらないようにして、適度に湿度を保つようにしましょう。エアコンの風向きを調整したり、サーキュレーターを組み合わせるなどの工夫をして、冷風が部屋全体にいきわたるようにすると、局所的な冷えを予防しやすくなりますよ。

なお、冷えた空気は床付近にたまりやすいので、部屋の上の方から冷やすのがポイント。冷えからくる体調不良を避けられるように、エアコンを上手に使いましょう。

ポイント2.飲食の工夫

冷たい飲食物の摂取はほどほどにしておきましょう。冷えやすい環境に身を置く必要があるときには、体を温める飲み物や食べ物をバランスよく摂ることで、体温を適切に保つことができます。具体的には、生姜や身体をあたためる作用のあるハーブティなどがおすすめです。

ポイント3.服装の工夫

冷房の効いた部屋では、自分で体温調整ができるように、薄手の長袖やひざかけなどを常備しておきましょう。冷えすぎると感じる場合には、適宜自分で動くなどして冷えがひどくならないように工夫してみてください。

夏でも冷えには注意を

夏でも冷えには注意を

夏であっても、冷房が効いている空間などで冷えすぎてしまうこともあるので、必要に応じて温活をしましょう。体の冷えはさまざまな不調の原因となるため、意識して対策をすることが大切。健康に過ごすためには、季節を問わず体温管理が重要です。夏の温活にチャレンジして、体調管理をしっかりと行いましょう。
©Eleganza/Hispanolistic/Galina Zhigalova/gettyimages

筆者情報

ママ女医ちえこ

ママ女医ちえこ(産婦人科医)
産婦人科専門医であり、プライベートでは3人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は14万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。
YouTube:https://www.youtube.com/c/mama女医ちえこ