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吸水ショーツ、布ナプキン、シンクロフィット… 進化し続ける“生理用品”の種類と使い方

女性にとって欠かせない生理用品。今まで使い捨てのナプキンやタンポンが主流でしたが、近年はコンパクトなもの、肌に優しい素材のもの、洗って繰り返し使えるものなど、月経のアイテムは日々進化しています。そこで今回は、いくつもの生理アイテムを試してきた美容ライターの筆者が、最新の生理用品の種類やおすすめの組み合わせをご紹介します。

生理用品の種類をおさらい!

おりものシート(使い捨てタイプ)

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おりものシートは大きく分けて2種類あります。

一般的なのは使い捨てタイプでサイズが小さく、コンパクトで持ち運びしやすいことが特徴です。

おりもの用 布ナプキン

おりものシート(布、洗って繰り返し使える)

最近はおりもの用の布ナプキンも登場しています。デリケートゾーンに触れる部分が布でできていることから肌に優しく、洗って繰り返し使えることからゴミの量の削減にも。

長い目で見たときに人にも経済的にも優しいと、じわじわと注目を集めるアイテムです。

紙ナプキン(使い捨て)

生理用ナプキン(使い捨て)

生理ナプキンの中で、最もメジャーなのが使い捨てタイプの紙ナプキン。メーカーによって吸水力、肌触り、薄さなどが工夫されています。

使い捨てナプキンの中でも、材料となっている素材やデリケートゾーンに触れるシート素材が違います。高分子ポリマーや吸収剤、塩素系漂白剤、ポリエステル、ポリエチレンなどの化学物質を使ったケミカルタイプと、化学物質を使用せずオーガニックコットンを使用したオーガニックタイプが代表的です。

生理用 布ナプキン

生理用ナプキン(布、洗って繰り返し使える)

近年人気が高まっている生理用の布ナプキンは洗って繰り返し使えるタイプです。

メーカーにもよりますが、ほとんどのものがオーガニックコットンの生地から作られていることから、肌や体にも安心! 繰り返し使えるため、ゴミを削減することもできます。長い目で見たらコスパがいいため、人気急上昇中の生理用品です。

タンポン(使い捨て)

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綿やガーゼ素材が円筒状や球状になったもので、月経時に膣内に挿入することで経血を吸収してくれる使い捨てタイプのアイテム。

量が多い日や経血モレが不安なとき、長時間の外出時などに愛用している人が多いです。

月経カップ

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元々海外で愛用している人が多く、近年は日本でも注目を浴びています。天然ゴムや天然樹脂、医療用シリコーンなどから作られていて、タンポンと同じように膣内に入れることで、カップ内に経血を溜めてくれるアイテムです。

洗って繰り返し使えるので、ゴミ削減や経済的にもエコという理由から人気。

ショーツ型ナプキン(使い捨て)

吸水ショーツ(使い捨て)

ナプキンとショーツが一体型になった使い捨てタイプのショーツ型生理ナプキン。

後ろまでしっかりガードされていて吸水力もあるので、多い日の夜にショーツや布団を汚したくないときや、旅行中の経血モレが不安なときに活躍してくれます。

吸水ショーツ(布)

吸水ショーツ(布、洗って繰り返し使える)

生理用品の中でも、今一番注目を浴びている「吸水ショーツ」。デリケートゾーンに触れるクロッチ部分が速乾、吸水、防水効果のある3層構造になっているものがほとんど。月経時にナプキンを使用しなくても、吸水ショーツが経血を吸収してくれます。

「洗って繰り返し使えるタイプ」でナプキン不要、交換のストレスが減る、ゴミ削減…などの理由から人気が高まっています。

シンクロフィット(使い捨て)

『ソフィ シンクロフィット』(使い捨て)

生理用品に新たなジャンルが登場したと、今ジワジワと注目が高まっているのが『ソフィ』から発売されている「シンクロフィット」。

『ソフィ シンクロフィット』(使い捨て)

いつも使用している使い捨てナプキンやスリムナプキンと合わせて、デリケートゾーンにフィットさせる形で経血を吸収するのでモレ予防に。使用後はそのままトイレに流せる「使い捨てタイプ」のアイテムです。

イメージとしては、膣内に入れないタンポンのよう。

『ソフィ シンクロフィット』(使い捨て)

シンクロフィットは一箱あたり12個入りです。

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包み紙を開封すると、ふわっとしたコットンのような触り心地の素材。実際はレーヨンやポリエステルです。

吸水ショーツ、布ナプキン、シンクロフィット… 進化し続ける“生理用品”の種類と使い方

これ一つで約2時間分の吸収力があるんだとか。

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使い方は、まず裏面にあるポケットに中指を入れて「シンクロフィット」を開きます。

『ソフィ シンクロフィット』使い方

ふわふわ素材の部分をデリケートゾーンにピタッとくっつけます。

『ソフィ シンクロフィット』使い方

あとは、ショーツにナプキンをセットして、そのままショーツを履くだけ!

『ソフィ シンクロフィット』使い方

交換時はこのつまみ部分を引っ張ると取りやすいです。

装着してすぐはコットンの厚みが気になるものの、時間が立てば違和感はありません。ピンポイントで経血を吸収してくれるので、ナプキンをすぐに交換しなければいけないような多い日や、長時間ナプキンが交換できないときにはとてもいいでしょう。

ただ、動いたり、装着場所によってモレたりすることもあるため、紙ナプキンや吸水ショーツと併用するようにしてくださいね。

生理用品の“おすすめの組み合わせ”はどれ?

それでは、これまでに数々のアイテムを試してきた筆者が、経血漏れの不安を軽減する“おすすめの組み合わせ”をご紹介します。

経血量が多くてモレないか不安なとき

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・タンポン×ナプキン
タンポンはサイズやタイプによって経血の吸収量が違います。吸収量の目安はライト(少ない日)6g以下、レギュラー(普通の日)5~9g、スーパー(多い日)8~12g、スーパープラス(特に多い日)11~15g。経血量に応じてタンポンを選び、モレ予防として、ショーツには使い捨てナプキンや布ナプキンを装着しておくと安心です。

・月経カップ×ナプキン
月経カップはサイズがS・M・Lと表記されているものが多く、メーカーによってカップのサイズや吸収量が違います。平均的に内容量が7~15ml(少ない日)、30ml(普通の日)、37ml(多い日)、41ml(特に多い日)となっていますが、経血量は個人差があるので必要量に応じたカップを選びましょう。この組み合わせのときも、モレ予防としてショーツには使い捨てナプキンや布ナプキンを装着しておくと安心です。

・吸水ショーツ×ナプキン
吸水ショーツもメーカーやアイテムによって吸水量が違います。10~15ml(少ない日)、20~40ml(普通の日~多い日)、100ml以上(特に多い日)などがあり、デリケートゾーンに触れる生地の厚みも様々です。10〜15ml(少ない日)、20〜40ml(普通の日〜多い日)を使用し、長時間の着用の場合は、午前中は使い捨てナプキンを装着して、午後から使い捨てナプキンを捨てて吸水ショーツだけで過ごす、またはモレ予防としてクロッチ部分にスリムナプキンを敷いておくと安心でしょう。

・シンクロフィット×ナプキン
「シンクロフィット」は多い日の昼用のみの展開。トイレに行った際に交換が必要ですが、そのままトイレに流せるメリットがあります。吸水量はそこそこありますが経血量によって不安に感じる場合もあるため、普通の日用のナプキンやスリムナプキンを敷いて併用するのがおすすめです。

生理用品をこまめに交換する時間がないとき

・タンポン×ナプキン 
タンポンを使用する場合は1回約8時間以内に留めておき、連続して使用しないようにしましょう。朝から夕方まで交換する時間がない場合は、量や動く頻度にもよりますが、普通の日(約23~25cmくらい)の使い捨てナプキンまたは布ナプキンを装着してからタンポンを使用するほうが安心感があります。

・月経カップ×ナプキン
月経カップは最長11〜12時間膣内に挿入することが可能。アイテムにもよりますが、内容量が15mlや30mlなどがあり、15mlでナプキン3枚分、30mlでナプキン6枚分です。装着時間や経血量に合わせてカップサイズを選び、モレ予防として使い捨てナプキンまたは布ナプキンを装着しておくと安心感があります。

【併用するナプキンの選び方】

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どの生理用品とも組み合わせやすいナプキン。筆者が考える“選ぶときのポイント”をお伝えします。

・交換時にサッと捨てたい、洗うのが面倒という人は「使い捨てタイプの紙ナプキン
・サッと捨てたいけど、敏感肌だから肌を労わりたい「使い捨てタイプのオーガニックナプキン
・肌に優しいアイテムを選びたい、モレ対策として使うだけだから交換頻度が少ない人は「布ナプキン
・吸水ショーツをメインとして使用する場合、厚みやごわつきが気になる人は「使い捨てタイプの紙ナプキン スリムタイプ

生理用品は日々進化し続けています。今の生理用品がベストだと思い込まず、自分の経血量やライフスタイルに合わせて、定期的に自分に合った組み合わせを探してみてくださいね。

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