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「ぐっすり快眠できるようになります!」睡眠のプロ直伝「眠りの質を高める寝姿勢」

寝相が悪い人は、熟睡できているのでしょうか。子どもの場合は? 睡眠の質と寝相について、東京都江戸川区で個人の睡眠カウンセリングも行っている松浦志野さんにうかがいました。

寝相に関わる、寝返りはどうしてするの?

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寝返りは、同一箇所の圧迫の防止、痛みの緩和、寝床内の温湿度調節、体温調節、睡眠段階の移行が円滑、睡眠時無呼吸症候群を防ぐといった役割があります。

寝ている時は無意識だからこそ、自分の寝姿勢がどうなっているのか気になる方も多いですよね。一晩のうちに20〜30回は寝返りするという研究報告もあります。しかし同じ寝具で眠っていても、その日の疲労度、気温や湿度によっても回数は変動します。寝返りの回数と睡眠感に関係はないと言われていますが、あまりよく眠れていない人に寝返りや体動が多いという報告もあります。
ただ、大切なことは寝ている間の姿勢よりも、眠りにつくときの姿勢による寝心地の良さが睡眠の満足度を高めることがわかっています。

横向きで寝る人が6割

男女700名を対象とした調査によると、主な寝姿勢として仰向け32.6%、うつ伏せ4.4%、横向き63%という報告もあります。
仰向けで眠る時は体圧分散が全身でバランスよく行われます。しかし、横向き寝では肩や腰への負担が大きくなるため、抱き枕を使うことで体圧分散することをオススメしています。
どの寝姿勢でもうまく体圧分散がされていないと、カラダの一部に負担がかかり、朝起きた時の首や肩、背中の痛みにつながってきます。

同じ調査の中で、起床時のカラダの痛みは順に首、肩、腰と合わせて6割を占めています。

過度な寝返りにはこんな原因が!?

眠りが浅い時に寝返りが多くなることや、連続して体動があることがわかっています。通常成人では平均して20〜30回は寝返りをしていますが、 ご自身の感覚でより多く感じているのであれば以下のような原因が考えられます。

1.マットレスや枕が合っていない
2.カラダの放熱がうまくできていない
3.自律神経が乱れている
4.メンタル面の課題(ストレス、疲労感、悩みごと)がある

このような理由で眠りが浅くなり、寝返りの多さ、熟睡感につながっていない可能性があります。

子どもの寝相は悪くていい

大人は寝相や寝返りが多いと浅い眠りであることをお伝えしました。では子どもの寝相はどうでしょうか?

子どもの寝相の悪さは「脳がしっかり休めている証拠」です。人の睡眠は「ノンレム睡眠」「レム睡眠」とありますが、ノンレム睡眠の中で最も深い眠りが「徐波睡眠(じょはすいみん)」と言われ、大脳が休んでいる状態です。子どもはこの徐波睡眠が長く、睡眠中の姿勢を維持する機能が未熟なため寝相が悪くなります。
つまり寝相がいい時はあまり眠れていない、体調を崩す前の可能性があり、寝相が悪い時はよく眠れています。
年齢が上がるとともに寝相は次第によくなってくる人が多いです。

寝相、歯ぎしり、起床時のカラダの痛さ、睡眠時無呼吸といった睡眠中のお悩みはさまざまな課題も潜んでいる可能性があります。お一人で悩まず、それぞれに合わせたカウンセリングが必要となります。
本日もみなさまがよく眠れて、最高な1日を過ごせますように。

【参考資料】
横向き寝やうつ伏せ寝あなたの寝相について男女700名にアンケート調査
「良い睡眠」の秘密「寝姿勢保持」と「体圧分散」
不美人週間を3日で整える 熟睡の練習帳/小林麻利子著 株式会社G.B

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筆者情報

松浦志野
健康と眠りのスペシャリスト。眠りとお風呂の専門家・小林麻利子さんに師事している。埼玉県出身。看護師、ベビーマッサージ講師。SleepLIVE公認カウンセラーとしてひだまり by SleepLIVE主催。1児の母。看護師として総合病院、訪問看護を経験。不規則な生活や睡眠不足といった自身の経験から、同じような悩みを持つ人を助けたいという思いで小林に師事。現在は日本初のマンツーマン&対面の睡眠改善カウンセリングを行い、赤ちゃんから大人までの熟睡を導くサポートをしている。

(C)stcook/Getty Images