いまわたしたちにできること~美容・健康・環境も~

寝つきが悪くなります! 睡眠のプロ直伝「寝る前に絶対してはいけないこと」3つ

寝つきが悪かったり、何度も起きてしまって、睡眠がうまくとれないことはありませんか。健康と眠りのスペシャリスト松浦志野さんに、寝る前にあれこれ考えて眠れなくなるときに「してはいけないこと」を教えていただきます。

睡眠にとって、リラックスが何よりも大切

寝る前 してはいけないこと 寝つき 悪くなる 不眠 熟睡 NG 快眠 コツ

しっかり睡眠をとるためには、眠る前にリラックスすることが大切。
お仕事のこと、将来のこと、人間関係、毎日のタスクなど、気づけば考えごとや悩みで頭がいっぱい。興奮状態やイライラするような感情がある状態は、交感神経が優位になっている状態です。眠れない要素を除外する方法の一つとして交感神経を低下させ、リラックスできる対策を立てていきましょう。

東京都江戸川区で睡眠改善のマンツーマン指導をしている眠りと健康のスペシャリスト松浦志野が、その方法をお伝えします。

寝つきがわるくなる原因

寝つきがわるくなる理由のひとつに、自律神経の交感神経が優位になっていることが考えられます。お仕事のこと、明日やるタスク、人間関係、TVやスマホ、PC、SNSといった情報や刺激が常に多い現代の生活は、興奮状態や憂うつ感、イライラといった緊張状態になりやすいです。

緊張状態になると交感神経が優位となるため、体表面の血管がキュッと収縮して手足の冷えを感じやすくなります。また、血管が収縮することで体の内側の温度、深部体温が下がりにくく寝つきが悪くなりやすくなります。

自律神経を整える行動をとることで交感神経を低下させ、睡眠をとりやすくすることができます。
そこで、寝る前にしてはいけないことを紹介します。

NG 1. 悩みごとをあれこれ考える

夜は理論的に考えられない脳の状態になります。理性的に考えられず、感情が昂りやすい時間帯に頭の中だけで考えていてもいい答えは出てきません。悩みが複数あったとしたら、それぞれの悩みが絡み合って解決が困難になりがちです。

夜はリラックスすることを優先にさせたいもの。考えなければいけないこと、悩みなどは紙に書き出しておくことも対策の一つになります。実際に具体的な方法を考えるのは昼間や余裕のあるお休みの日にしていただくことがいいでしょう。
やり方は、以下です。

1. 問題となっていることのテーマを紙1枚に書きます。
2. そのテーマについての現状を書き出し、その下に思いつく限りの対策を箇条書きで書いていく。
3. 今の自分にできそうなことから行動してみる。
4. 問題ごとに全て1〜3をやってみる。

こうすることで頭の中で悩んでいたことが明確になり、言語化することで実際にどんな行動をするべきか見えてくるようになります。また、失敗しても悩む必要はなく、他の方法を考えることで解決につながる可能性があります。論理的に考えられるようになるためにも、リラックスすることも大切です。

NG 2. 明日やることを考える

お仕事のタスクが多い時は付箋に「明日やること」を1枚につき1件書き、それを優先順位や重要度の高いものから並べ、手帳やPCに並べて貼っていくと頭の中の整理になります。
これはお仕事終わりにすぐにやることが大切です。オンオフの切り替えをつけやすくもなり、仕事が終わった後に悩まなくなります。

NG 3. 湯船に入らない

つらい、イライラといった感情を抱えている時は血管が収縮し、呼吸は浅く、筋肉はこわばっている状態、つまり交感神経が優位になっている状態です。その状態をまずは解放してあげることが大切です。そこでリラックス効果を高めて、よく眠る決め手は「お風呂」です。

40℃以下のぬるめのお風呂にお気に入りの入浴剤を入れて、香りを楽しみながら浸かってみましょう。副交感神経がはたらき心もカラダもホロホロとほぐれて、リラックスにつながります。またその際に、「はぁー」と息を吐きながら浸かることでさらに副交感神経がはたらきます。この時につい悩みごとが頭をよぎっても、無理に考えを押し込めるわけでもなく自分自身の考えをそのまま受け入れましょう。

注意点として、温度が42℃以上にすると、熱いため交感神経が優位になりやすいので入らない方がいいでしょう。お風呂につかっていて心臓の鼓動が速くなるようでしたら、温度が高すぎるかもしれません。ゆったりと浸かれる40℃以下を勧めています。

考えがまとまらない、モヤモヤするといったときは睡眠の質も悪くなるので、対策が必要です。その状態をそのまま続けていてもいい考えは出てこないでしょう。1番手軽にできる入浴で睡眠の質も高めて、論理的に考えられるよう心とカラダを整えていきましょう。

【参考資料】
・「わたし」と向き合う1日10分のお風呂習慣小林式マインドフルネス入浴法
発行:エムディーエヌコーポレーション 著者:小林麻利子
・入浴の質が睡眠を決める
発行:株式会社カンゼン 著者:小林麻利子

IMG_8260

松浦志野
健康と眠りのスペシャリスト。眠りとお風呂の専門家・小林麻利子さんに師事している。埼玉県出身。看護師、ベビーマッサージ講師。スリープカウンセラーとしてひだまり by SleeoLIVE主催。1児の母。看護師として総合病院、訪問看護を経験。不規則な生活や睡眠不足といった自身の経験から、同じような悩みを持つ人を助けたいという思いで小林に師事。現在は日本初のマンツーマン&対面の睡眠改善カウンセリングを行い、赤ちゃんから大人までの熟睡を導くサポートをしている。

(C)stcook/Getty Images