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やめると夏の夜もぐっすり眠れます! 睡眠のプロ直伝「寝苦しい夜の快眠術」

夏の暑さを感じるようになってきました。睡眠中に暑くて何度も目が覚める、朝方冷える、朝起きたら体がダルい、頭が痛いといったことはありませんか? 健康と眠りのスペシャリスト松浦志野さんに、夏の快眠術を教えていただきます。

夏のだるさは睡眠の質が悪いから

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まだ梅雨明け前だというのに、夏本番のような暑い日が多い近頃。カラダが暑さに慣れていないため、だるさや倦怠感を感じる方も多いと思います。これからの夏本番に向けて、快眠を得られる対策を考えていきましょう。

東京都江戸川区で睡眠改善のマンツーマン指導をしている眠りと健康のスペシャリスト松浦志野が、その方法をお伝えします。

熱中症での搬送は夜間にも多い

まだ暑さに慣れていない6月。すでに熱中症の症状での救急搬送も相次いでいます。日中は気をつけていらっしゃる方も多いですが、夜間は意外と落とし穴。この時期はまだエアコンをつけなくても大丈夫と思っている方や、「今からエアコンをつけてはもたない」と考えている方も多くいらっしゃいます。しかし、すでに高温多湿の気候になっています。睡眠に悪影響を及ぼす環境下です。

夜間には水分摂取も減り汗もかき脱水状態になること、日中に部屋が暖められた影響で室温が上がっていることから、夜間の熱中症が発生しやすいともいえます。
就寝前に必ず水分補給は忘れずに行いましょう。

6月だから…とは考えず、今から対策を行い、翌朝ダルいと感じることなく過ごせるようにしていきましょう!

NG1. エアコンの設定温度をあてにしない

正常な睡眠のためには室温26℃、湿度50〜60%が望ましい環境です。エアコンの設定温度を26℃にしても必ずしも26℃になるとは限りません。家の構造や機密性によっても異なります。温湿度は自分の感覚に頼らないことが大切です! 安いもので構いませんので、きちんと温湿度計を使って確認してみましょう。一晩中一定の温度をキープすることで質の良い睡眠につながります。

NG2. エアコンはつけたり消したりしない、直接風を当てない

就寝時にタイマーを使用される方も多くいます。しかし、エアコンが切れて、暑くなって目が覚め、またエアコンをつけます。この睡眠の分断が起こることで免疫力の低下やカラダのだるさを感じやすくなるので、中途覚醒は避けたいところです。

また、エアコンや扇風機の風がたとえ微風でもカラダに当たることで、冷えを感じやすく、睡眠の妨害につながっていることがわかっています。風向きはカラダに当たらない位置に固定することで質の良い睡眠になり、カラダのだるさや冷えを感じることを防ぐことができます。

NG3. キャミソール、短パンはカラダをかえって冷やす

就寝時は暑いからキャミソール、短パン。でも朝方は寒いなんてことも。実はこれは改めた方がいいです!

汗や皮脂がシーツにつき、こまめな洗濯が必要になります。さらに、汗がまとわりつくことで深部体温の低下を妨ぎ、質のいい睡眠にはなりません。また早朝4時ごろが1番体温が下がる時間帯。その時にキャミソール短パンでは冷えを感じやすくなります。

適切な温湿度に整えたうえで、パジャマを選ぶコツは「長袖長ズボン」「通気性がよく綿100%」「締め付けがないもの」。汗が肌に張り付かず、体温調節がしやすくなります。朝方冷えが気になる方は締め付けのないレッグウォーマーをするのもおすすめです!

朝起きて「ダルい」と感じることは、よい睡眠をとれていない証拠かもしれません。夏の睡眠への対策をして解決していきましょう! 少しの工夫でグッと睡眠の質が上がります。ぜひ試してみてください。

【参考資料】
・総務省消防庁「令和4年(5〜9月)の熱中症における搬送状況」
・株式会社G.B「不美人習慣を3日で整える 熟睡の練習帳」小林麻利子著

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松浦志野
健康と眠りのスペシャリスト。眠りとお風呂の専門家・小林麻利子さんに師事している。埼玉県出身。看護師、ベビーマッサージ講師。スリープカウンセラーとしてひだまり by SleeoLIVE主催。1児の母。看護師として総合病院、訪問看護を経験。不規則な生活や睡眠不足といった自身の経験から、同じような悩みを持つ人を助けたいという思いで小林に師事。現在は日本初のマンツーマン&対面の睡眠改善カウンセリングを行い、赤ちゃんから大人までの熟睡を導くサポートをしている。

(C)Aleksei Morozov/Getty Images