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眠りの質が落ちているかも… 女医が実践している「ぐっすり眠れる睡眠習慣」

みなさんは日々、十分な睡眠をとれていますか? 仕事や勉強、育児など、忙しい日々を送っている方が多いと思います。筆者も仕事や育児に追われてなかなか十分な睡眠をとれず、疲れがたまったまま日々をなんとかやりくりしていた時期があります。ですが、睡眠をおろそかにせず、質の高い睡眠を確保することは、日々のパフォーマンスを維持するために非常に重要です。そこで今回は、医師である筆者が実際に行っている、睡眠の質を高めるための具体的な方法を紹介していきます。

睡眠の質を高めるために筆者が実践していること

定時に床に就く

定時に床に就く

まず大切なのは、睡眠の優先順位をあげるということ。「遅くなったからそろそろ寝ようかな」「この仕事が終わってから寝よう」などと、なんとなく床に就くような、睡眠を二の次にするのはやめておきましょう。

朝7時に起きる必要があるから、睡眠時間を8時間確保するためには23時には布団に入るようにする、など睡眠時間が確保できるようなタイムスケジュールを作るようにしましょう。人の体内時計、すなわち生体リズムは一定の周期で動いています。このリズムを整えるためにも、毎日同じ時間に床につくことが重要です。

筆者は毎晩、0時30分には布団に入るようにしています。これにより、体が睡眠モードに切り替えやすくなり、寝付きが良くなっていると感じています。

スクリーンタイムの削減

スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトには、脳を覚醒させる作用があるとされます。そのため筆者は、就寝前の1時間はデジタルデバイスの使用を避けています。

また、日が暮れたあとは部屋の照明を電球色に切り替える、TV・PCモニター・スマートフォンはブルーライトカットモードを活用するなどしています。これにより、脳がリラックスし、スムーズに眠りにつきやすくなるでしょう。

リラクゼーションの時間を設ける

就寝前には、リラクゼーションの時間を設けることもおすすめです。筆者はアロマテラピーを活用し、ラベンダーやカモミールの香りでリラックスすることが多いです。また、深呼吸や瞑想を行うこともあります。

睡眠の質を損ねる習慣とその改善

カフェインの摂取を控える

カフェインの摂取を控える

以前は夜遅くまで仕事をするために、眠気覚ましにコーヒーを飲んだり栄養ドリンクを飲んだりして無理に覚醒させて仕事をすることもありました。

ですが現在は、自律神経を整えて日々のパフォーマンスをあげるために、夜寝る前のカフェイン摂取は避けるようにしています。コーヒーや栄養ドリンクの代わりに、ノンカフェインのハーブティーを飲むことも。カモミールなどのハーブがおすすめです。

運動のタイミングを見直す

運動は健康に良い影響を与えますが、就寝前に行うと興奮状態が続き、寝付きにくくなることがあります。そのため筆者は、午前中もしくは午後早めの時間帯に運動を行うようにしています。

日中に運動をすると、心地よい疲れにより、夜間もスムーズに入眠しやすくなったと感じています。寝る前しか時間がないという人は、ヨガなどの副交感神経が優位になるとされる運動を選ぶといいと思います。

おわりに

日々の健康管理のためには、良質な睡眠習慣を身につけることが非常に重要です。小さな生活習慣の見直しや改善を積み重ねることで、睡眠の質は確実に向上します。ぜひ、皆さんも質の高い睡眠を目指してみてくださいね。
©naka/Adobe Stock ©Damir Khabirov/Adobe Stock

筆者情報

ちえこ-1-1-768x213-1-2

ママ女医ちえこ(産婦人科医)
産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。
YouTube:https://www.youtube.com/c/mama女医ちえこ