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暑いキッチンに立ちたくない! 管理栄養士が実践する「夏の料理テク」

夏のキッチンは温度が上がりやすく、長い時間料理をするのが大変ですよね。また、暑い日が続くと「食材が傷みやすい」「食欲が出ない」といった夏ならではの困りごとも増えます。そこで今回は、夏の料理を快適に済ませるためのテクニックや、短時間で作れるメニューをご紹介します。

暑い日を乗り切る料理テクニック

温度が上がる夏のキッチンは、熱中症にもなりやすい環境です。そのため、なるべく温度が上がらないような工夫や時短調理など、夏の料理で使えるテクニックをご紹介します。

火を使わない

火を使う料理は、暑い日にはなるべく避けたいものです。そこで、電子レンジや炊飯器、オーブントースターなどをうまく活用しましょう。

たとえば電子レンジでは野菜・肉・魚の加熱調理もできますし、麺を茹でることも可能です。炊飯器でも加熱や煮物など幅広く調理ができます。

これらの調理器具を活用するメリットは、キッチンが暑くならないだけでなく調理中は手が空くのでほかの作業にあてられること、鍋などを使わない分洗い物も減らせることです。

包丁を使わない

少しでも洗い物を減らしたいときにおすすめなのは、キッチンばさみやピーラーなどの便利な調理器具です。

包丁だけでなくまな板も使わず調理ができるため、片付けが楽になります。また、夏休みでお子さまと一緒に料理するときも包丁をしまっておけるので安心です。

常温で保存できる食材を活用

「暑くて買い物に行きたくない…」「食材が傷んでしまう」といった夏場によくある悩みには、常温でも長期保存できる食材を常備しておくのがおすすめです。

乾燥状態で保存できるひじき・春雨・切り干し大根や缶詰などをストックしておけば、買い物に行けない日や食材が傷んでしまったときにもすぐ1品増やせますよ。

暑い日におすすめの時短メニュー3つ

ここからは、具体的に暑い日でも作りやすいメニューを3つご紹介します。火を使わず、あまり時間をかけないで作れるものばかりですのでぜひ参考にしてみてください。

炊飯器でカオマンガイ

炊飯器でカオマンガイ

火を使わずに、炊飯器だけでごはんとおかずが完成します。暑い日でも食欲がわきやすい香味ダレは、ほかの料理でも使いやすいですよ。

【材料(2人分)】
・鶏もも肉:300g
・塩:小さじ1/3
・酒:大さじ1
・米:2合分
・長ねぎの青い部分:1本分
・長ねぎの白い部分:5㎝分

(A)
・おろし生姜:小さじ1
・おろしにんにく:小さじ1
・鶏がらスープの素:大さじ1

(たれ)
・しょうゆ:大さじ1
・ナンプラー(またはしょうゆ):大さじ1
・酢:大さじ1
・砂糖:小さじ1
・おろししょうが:小さじ1
・ごま油:小さじ1

【作り方】
1.鶏もも肉にフォークで数か所穴を開け、塩と酒をもみこみ10分ほど置いておく。
2.炊飯器の内釜に2合分の研いだお米、(A)、2合分の水を入れて軽くかき混ぜる。
3.2に長ねぎの青い部分を入れ、鶏もも肉を皮目を上にして入れて炊飯する。
4.長ねぎの白い部分をみじん切りにし、(たれ)の調味料と合わせて香味ダレを作る。
5.炊飯後、鶏もも肉と長ねぎ(青い部分)を取り出しご飯を混ぜ、鶏もも肉は食べやすい大きさにカットする。
6.器にごはんと鶏もも肉を盛り付け、香味ダレをかけて完成。

【ポイント】
お好みでレモンやパクチーなどを添えてもOKです。鶏肉が大きいときは、半分にカットしてから入れてください。

電子レンジで簡単! 時短カレー

電子レンジで簡単!時短カレー

電子レンジで作れるカレーのレシピです。少量でも作りやすく、洗い物が減らせるのもうれしいポイントです。

【材料(2人分)】
・玉ねぎ:1/2個
・しめじ:1/2パック
・豚肉こま切れ:100g
・水:300ml
・カレールウ:2個
・おろし生姜:小さじ1/2
・ケチャップ:大さじ1

【作り方】
1.玉ねぎは薄めにスライスし、しめじは石突きを切り落としてほぐす。
2.耐熱容器に玉ねぎ・しめじを入れて、上に豚肉を広げてのせて水を加える。ふんわりとラップして600Wの電子レンジで8分加熱。
3.2にカレールウを溶かしながら加え、おろし生姜とケチャップを加えて混ぜる。再度ラップをして電子レンジ600Wで3分加熱する。
4.3を取り出してよく混ぜたら完成。

【ポイント】
玉ねぎは薄めにスライスすることで火の通りがよくなります。とろみが弱い場合は、30秒ずつ追加で加熱しながら様子を見てください。

包丁もまな板も使わない! レンジで春雨サラダ

傷みにくい食材を使って、包丁もまな板も使わず電子レンジで作れる春雨サラダです。
あと1品ほしいときや買い物に行けない日でも手軽に作れます。

レンジで春雨サラダ

【材料(2人分)】
・緑豆春雨:50g
・コーン(缶詰):大さじ2(20g)
・冷凍枝豆:大さじ2(30g)
・ツナ(オイル付け):1/2缶

(A)
・水:200ml
・酢:大さじ1
・しょうゆ:大さじ2
・砂糖:大さじ1

(B)
・すりごま:大さじ1
・いりごま:大さじ1
・ごま油:小さじ1

【作り方】
1.冷凍枝豆は解凍して、豆を取り出しておく。
2.緑豆春雨をキッチンばさみで半分にカットし、耐熱容器に入れる。
3.2に(A)を加えてふんわりとラップし、電子レンジ600Wで5分加熱する。
4.3を電子レンジから取り出し、全体をよく混ぜたら10分ほど置いておく。
5.春雨が水分を吸収し、汁気が少なくなったら枝豆・コーン・ツナと(B)を加えてよく混ぜたら完成。

【ポイント】
電子レンジ加熱した直後は水分が多く残っていますが、しばらく置いておけば春雨が水分を吸ってくれます。

今回は調理の手間を省くために缶詰などを使いましたが、きゅうりやハムなどを入れてもおいしく召し上がれます。

夏のごはんづくりは賢く乗り切りましょう

夏は暑くて料理がめんどうになりがちですが、夏バテを防ぐためにもしっかりと食事は摂りたいもの。今回ご紹介した料理テクニックを活用すれば、夏でも快適に料理が楽しめます。夏の料理は無理せずに、工夫して元気な毎日を過ごしましょう。

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。