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実は腸活の敵です…【管理栄養士監修】お腹トラブルに繋がる「NGごはん」

腸内環境を整えるために、毎日の食材選びに気を付けている人もいるかもしれません。腸に良いといわれている食べ物を摂るだけでなく、腸のためになるべく避けたい食べ方を知っておくことも大切です。今回は管理栄養士の筆者が、腸内環境を悪化させやすい「食材」や「NGな食べ方」について解説します。

揚げ物を選ぶことが多い

揚げ物を選ぶことが多い

天ぷらやから揚げ、フライなどの揚げ物は油が多く含まれていて、脂質の摂りすぎにつながります。脂質が多い食事は腸内の悪玉菌を増やし、腸内環境を悪化させやすいと言われています(※1)。つい揚げ物を選んでしまう人は、1週間のうちに食べる回数を決めるなどの工夫をしてみましょう。

肉料理が多い

たんぱく質や脂質に偏った食事は、腸内の悪玉菌を増やす要因に。特に脂身の多い肉中心の食事が続くと、腸内環境の悪化につながることも考えられます。メイン料理に肉を選ぶことが多い人は、魚や大豆製品、玉子などほかの食材も取り入れてみましょう。

食物繊維を摂りすぎる

腸内環境を整えるためには、善玉菌のエサとなる食物繊維を多く摂ることも大切といわれています。しかし、食物繊維は摂りすぎるとミネラルの吸収を妨げたり、腸の状態を悪化させたりする可能性もあります(※2、3)。

とはいえ、ふだんの食事で食物繊維を摂りすぎることはめったないでしょう。サプリメントなどで食物繊維を補給する場合は過剰にならないように気を付けましょう。

主食を抜いている

主食を抜いている

糖質を気にして、ごはんやパンなど主食を抜くようにしている人もいるのではないでしょうか。主食には食物繊維も含まれているため、便秘の予防や改善のためには適量を摂った方がいいとされています。ごはんなら玄米や雑穀米、パンなら全粒粉パンやライ麦パンなどを選ぶと、より手軽に食物繊維を摂取できますよ(※4)。

朝食を摂らない

不規則な食生活は、腸内環境を悪化させて便秘などを引き起こす要因となります。体内リズムを整えるために、1日3食をなるべく決まった時間に摂りましょう。特に、朝食を抜いている人は注意が必要です。排便を促しやすくするためにも、朝食を食べて胃や腸を刺激することが大切です。(※3)。

朝食を摂る習慣がない人は、果物やヨーグルト、おにぎりなど食べやすいものから始めてみてください。朝にお腹が空かないなら、夕食の量が多すぎたり時間が遅すぎたりしないか見直してみましょう。

バランスのよい食事を取り入れて、腸内環境を整えましょう

バランスのよい食事を取り入れて、腸内環境を整えましょう

腸内環境を整えるために、気を付けたい食材や食べ方をご紹介しました。食材をバランスよく取り入れることは、腸活だけでなく健康のためにも大切です。また、食生活はもちろん、適度な運動や良質な睡眠、ストレス解消なども、腸内環境を整えるために意識したいポイントといえます。今回お伝えした食べ方に気を付けながら、腸内環境を整えていきましょう。

【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 腸内細菌と健康
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維
※3 厚生労働省.e-ヘルスネット 便秘と食習慣
※4 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康
©GARAGE38/PIXTA(ピクスタ) ©チリーズ/PIXTA(ピクスタ) ©freeangle/PIXTA(ピクスタ)

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。