腸活でも“便秘”が解消しない理由は… 管理栄養士に聞いた「腸活NG習慣」3つ
腸内環境を整える“腸活”は、便秘でぽっこりお腹が気になる人にもおすすめ。腸活のために食事に気を付けている人もいると思いますが、腸活にとってNGな生活習慣を知らないと、効果が感じづらいことも。そこで今回は管理栄養士である筆者が、腸活のために控えるべき行動から、腸活向けのおすすめ作りおきレシピをご紹介します。
腸活にとってNGな生活習慣3つ
腸活をするにあたって、食事には気をつけていても意外と見落としがちなのが生活習慣。管理栄養士の筆者が腸内環境にとって悪い影響を与えると考えている生活習慣は次の3つです。
暴飲暴食をする
まずは暴飲暴食。私たちの腸内環境を整えるのは、腸内細菌です。腸内細菌のなかでも悪玉菌が増え過ぎると肥満の原因になるなど、体にとってはよくない影響を及ぼす可能性もあることがわかっています。
悪玉菌は、たんぱく質や脂質が中心の食事によっても増えやすいと言われているため、揚げ物や脂身の多い肉など、脂っこい食事ばかり摂っている人はなるべく控えるとよいでしょう(※1)。
運動をしない
運動不足は、便秘の一因となる恐れがあります(※2)。特に、在宅時間が長くあまり歩いていない人は要注意。
腸の働きがあまりよくないと悩んでいる人は、適度な運動を取り入れてみてください。まずは散歩から始めて、歩くことを習慣にしていきましょう。
ストレスを溜める
私たちの体では、活動的なときに働く交感神経と、体を休めるために働く副交感神経の2つの自律神経がバランスを保つことで体の調子をコントロールしています。
しかし、不規則な生活で興奮状態が続いたりストレスが積み重なると、自律神経のバランスが崩れて下痢や便秘の症状が引き起こされることも(※3)。
バランスを適切に保てるように、ストレスとうまくつきあう方法を見つけ、規則正しい生活習慣を心がけていきましょう。
ズボラな人でも大丈夫! 簡単「作り置き腸活レシピ」2選
ここからは、作り置きできる“腸活レシピ”をご紹介します。腸内環境をよくしてくれる善玉菌のエサとなる食物繊維が摂れるメニューです。
切って混ぜるだけの簡単レシピなので、ぜひ作ってみてくださいね!
作り置きレシピ1.きのことパプリカのマリネ
【材料(作りやすい分量)】
・赤パプリカ:1/4個
・黄パプリカ:1/4個
・しめじ:1/2株
・エリンギ:1本
・オリーブオイル:大さじ1
・酢:大さじ3
・みりん:大さじ1
・白だし:大さじ1
・砂糖:小さじ2
【作り方】
1.エリンギは食べやすい大きさにカットする。
2.しめじは根元を切り落として小房に分ける。
3.パプリカは細切りにする。
4.耐熱ボウルにエリンギ、しめじ、パプリカを入れて砂糖をまぶし、よく混ぜたらラップをかけて電子レンジ600Wで4分加熱する。
5.加熱後、4に残りの調味料を加えてよく混ぜ、電車レンジでさらに1分加熱する。
6.あら熱がとれたら完成!
【ポイント】
きのことパプリカで食物繊維がたっぷり摂れます。酢の酸味をまろやかにするために砂糖とみりんを加えていますが、糖分が気になる方は砂糖を入れなくてもOK!
冷蔵庫に入れるときは冷ましてからタッパーなどに入れて保存してください。
作り置きレシピ2.切り干し大根とツナの塩昆布和え
【材料(作りやすい分量)】
・切り干し大根:30g
・人参:50g
・ツナ缶:1缶
・塩:ひとつまみ
・塩昆布:8g
・ごま油:大さじ1
・しょうゆ:小さじ1
【作り方】
1.切り干し大根は、ボウルに入れて水またはぬるま湯に10分間浸します。その後、水気を絞り、食べやすい大きさにカットする。
2.人参は細切りにし、ひとつまみの塩をまぶす。水気がでてきたら軽く絞っておく。
3.ボウルに切り干し大根、人参、塩昆布、ツナ(油ごと)、調味料を入れてよく混ぜて完成!
【ポイント】
切り干し大根は食物繊維が摂れる優秀食材! 煮物にするのが定番ですが、今回のように和え物にすると火を使わずにすみます。
ツナ缶の油は栄養やうまみが入っているので、そのまま使っていますが、油が気になる人は切ってから使ってください。
作り置きで楽に腸活を!
今回ご紹介したメニューは、簡単にできる上に冷蔵庫で保存すれば3日くらいは持つレシピ。週末にまとめて作っておけば忙しい日々でも腸活ができます。
味も調整しやすく財布にも優しい作り置き料理なので、ぜひ試してみてくださいね。
【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 腸内細菌と健康
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 便秘と食習慣
※3 厚生労働省.e-ヘルスネット 自律神経失調症
©Photoroyalty/shutterstock