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知らない人は損してる! きのこ、人参の「栄養価や吸収率がアップする」簡単テク

寒い冬、冷えたカラダには温かいスープが恋しくなります。コンビニやスーパーで買える即席スープやスープの素を使って手軽に作れれば、なおいいですよね。今回は、栄養をプラスしながら寒さに負けないカラダづくりができるスープレシピを3つご紹介します。

栄養たっぷりのスープを手軽に作ろう

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冬に美味しいスープ。栄養分が溶け出して、まるっとたっぷり栄養を摂れるのが特長です。冷え込みが進むなか、元気なカラダを作って、できるだけ健康に過ごしたいですよね。

今回は、先日開催された日本スープ協会主催のスープセミナーで、スープ作家の有賀薫さんが紹介していた、無駄なく美味しく栄養を摂れる、簡単アレンジスープレシピを3つご紹介します。

即席スープやスープの素で作れちゃう簡単スープレシピ3選

1. 冷凍きのこを使った即席スープ

まずは味の素の即席カップスープを使ったレシピから。

「冷凍きのことほうれんそうのポタージュ」

「冷凍きのことほうれんそうのポタージュ」

【材料(1人分)】
味の素「クノール® カップスープ」3種のなめらかチーズとけこむほうれん草のポタージュ 1袋
冷凍ミックスきのこ        40~50g
(今回はぶなしめじ、まいたけ、えのき)
牛乳               1/4カップ
塩                少々

【作り方】
※冷凍きのこは、食べやすいサイズにして、冷凍しておく。

1. 冷凍きのこと牛乳1/4カップを耐熱カップに入れ、塩少々を振る。

2. 600Wのレンジに1分半~2分かけ、様子を見ながらあたためる。

3. 「ほうれんそうのポタージュ」1袋を加え、湯100mlを注いでかき混ぜる。

きのこは冷凍すると栄養アップ!

このレシピでは、きのこを冷凍しているところがポイント。実は冷凍することには意味があるのです。大ヒット本『その調理、9割の栄養捨ててます!』の著者である「東京慈恵会医科大学附属病院」栄養部課長の濱裕宣先生が、先日開催された日本スープ協会のスープセミナーで、こんなお得な情報を紹介していました。

えのきだけ、ぶなしめじ、まいたけがなどのきのこ類に含まれるグアニル酸やアミノ酸、アスパラギン酸などは旨みを出すとともに、生活習慣病予防や疲労回復に効果があるといいます。

そのきのこの旨味が出るのは、きのこの細胞が壊れたとき。冷凍すると水分がふくらんで細胞壁が壊れ、酵素が働くことで旨み成分を作り出すのだそう。そして冷凍するとグアニル酸やアスパラギン酸などの成分が3倍から4.5倍にアップするそう。スープなどの料理に使う際には、凍ったまま入れるといいそうですよ。

2. 人参をオイル煮にして栄養アップ!

続いては、キューピーのスープの素を使ったレシピです。ポイントは、人参をオイル煮にして使っていること。濱先生によれば、人参に含まれるβ-カロテンは体内でビタミンAに変わる貴重な栄養素。生で食べると吸収率は約8%ですが、油で炒めたり、揚げたりすると約70%も吸収できるそうです。

「かぼちゃとにんじんの和風スープ」

「かぼちゃとにんじんの和風スープ」

【材料(2~3人分)】
キューピー「キューピー 3分クッキング 野菜をたべよう! 和風スープの素」 1袋
人参     1/3本 60g
かぼちゃ     100g
白菜(内側の葉) 60g
油揚げ       1/3枚
ごま油      小さじ2
水        カップ2と1/2
ごま(あれば)   少々

【作り方】
1. 種とワタをとったかぼちゃと人参を薄い輪切りにする皮付きのまま。白菜はざく切り。油揚げは細切りにする。

2. 人参、ごま油、水カップ1/4を鍋に入れ、ふたをして中火にかける。煮立って5分ほどしたらかぼちゃと白菜を鍋に入れ、2と1/2カップの水を加えて10分ほど、野菜が柔らかくなるまで煮る。

3. 和風スープの素と油揚げを加えてさらに2~3分煮込み、味を見て塩分量外でととのえる。好みでごまをふってもよい。

3. ゆで麦にかけて美味しいスープに

ハウス食品のクリーミースープの素を使ったスープをゆで麦にかけるレシピです。大麦に含まれるβグルカンには、食後の血糖値の上昇を抑える、正常な腸機能の維持、排便促進効果、心疾患のリスクが減る、コレステロール値の低下、満腹感の維持、内臓脂肪の低減などの効果が期待できると濱先生。これは食べなきゃ損ですね。

「にんにくチキンチャウダー」

「にんにくチキンチャウダー」

【材料】(1人分)
ハウス食品「北海道クリーミースープの素」 大さじ3
鶏もも肉    1枚(350g)
キャベツの葉  3枚
にんにく    3~4片(1/2株)
オリーブオイル 大さじ1
塩、胡椒    少々
ゆで麦     80g
バター     10g
レモン     お好みで

【作り方】
1. にんにくは皮をむいてばらしておく、キャベツは手で食べやすい大きさにちぎる。鶏もも肉は6つぐらいに大きめにカットして塩をふる。

2. 厚手の鍋にオリーブオイルを熱し、鶏もも肉の皮目を下にしてこんがり焼く。焼き目がついたら裏返し、水1カップとにんにく、キャベツを加えてふたをして10分蒸し煮する。ふたをあけ、にんにくをヘラなどでつぶす。

3. 水3/4カップと牛乳を1/2カップ加え、スープの素大さじ3を加える。ゆで麦にバターを混ぜたものにかけてできあがり。胡椒をふる。好みでレモンの串切りを添えても。

これらのレシピなら、栄養たっぷりのスープを美味しくいただけそう。ぜひこの冬、試してみてくださいね。

Information

教えてくれた人
有賀 薫(ありが かおる)さん

有賀薫さん

スープ作家。家族の朝食をきっかけに10年間作り続けたスープをもとに、雑誌、ウェブ、テレビなどでレシピや暮らしのアイデアを発信。

濱 裕宣(はま・ひろのぶ)さん

濱 裕宣さん

東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部課長。『その調理、9割の栄養捨ててます!』(世界文化社)や、『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』(出版文化社)など多数の栄養・健康のレシピ本にかかわる。

(C)elenaleonova/Getty Images