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肥満予防にも繋がります!【管理栄養士監修】手軽にとれる「朝食のポイント」

「朝は忙しくて食欲もわかないから」と、朝食を抜いている人は少なくないでしょう。今回は管理栄養士の筆者が、忙しい人でも手軽にとれる健康的な朝食のポイントをご紹介します。

朝食を食べるメリットとは

朝食を食べるメリットとは

朝は5分でも多く寝ていたいからと、朝食を抜いてしまう人もいるでしょう。近年では、特に若い人の朝食欠食率が高いといわれています。

しかし、朝食をとることは、健康面において様々なメリットがあるとされています。

仕事や勉強のパフォーマンスが上がる

朝食をとらないまま仕事や勉強をして、イライラしたり集中力が続かなかったりしたことはありませんか? その原因として、空腹な状態が続いて脳がエネルギー不足になっていることが考えられます(※1)。

たとえば前日の夕食を19時に食べたとして、翌日の12時まで食事をしない場合、17時間もエネルギーが補給できていないことになります。

起床時は体温が低下しているため、しっかりと朝食をとり体温を上げることが重要。体と脳を目覚めさせて、仕事や勉強の効率をアップさせましょう(※2)。

ダイエット効果や生活習慣病の予防にも

朝食を食べない人は、食べる人に比べて生活習慣病のリスクが高まるともいわれています(※3)。これは、食事回数が少ないことや1食あたりの摂取エネルギーが増えやすいこと、夜遅くに夕食をとりがちであることなど、様々な要因から肥満になりやすいためと考えられています(※2)。

このことから、朝食をとることは健康維持やダイエットにも繋がるといえるでしょう。

「おすすめの朝食のとり方」を解説!

「おすすめの朝食のとり方」を解説!

食欲がわかない人は…

朝食をとる習慣がない人や、食欲がわかずに朝食を抜いている人は、意識して水分をとることから始めてみましょう。寝ている間に水分が失われるため、朝は少なくともコップ一杯の水分を補給することが大切です。また、牛乳や豆乳などのたんぱく質がとれる飲み物をプラスしてもよいでしょう。

朝に食欲がわかない人は、生活リズムが乱れていないかチェックしてみることも重要です。夜遅くに食べていたり、夜更かしをしていたりする場合は、生活習慣を改善するだけでも日々のパフォーマンスが変わるでしょう。

何か食べられそうな人は、ヨーグルトや果物など軽めの朝食から始めるのがおすすめです。

時間がなくて朝食をとれない人は…

おにぎりやトーストなどは手軽にとりやすい食事です。忙しいときはこれだけでも大丈夫ですが、なるべくバランスの良い食事をとるために、たんぱく質や野菜をプラスしてみましょう。

ごはんに納豆をプラスしたり、パンに野菜スープをつけたりするだけで栄養バランスが良くなります。栄養価の高い野菜やたんぱく質が入った具だくさんスープを作りおきしておけば、すぐに食べられて便利ですね。他には、ゆでたまごをまとめて作っておくと、忙しい朝でもさっと食べられますよ。

健康的な朝食をとりたい人は…

朝食をとる習慣が身に付いており、ある程度時間の余裕もあるという人は、より栄養バランスが整った朝食を目指してみましょう。

主食(ご飯・パン)、主菜(肉・魚・たまご・大豆製品)、副菜(野菜・海藻・きのこ)をそろえるように意識すれば、自然と栄養バランスも整いやすくなります。たとえばご飯に味噌汁・目玉焼き・サラダを組み合わせたメニューは理想的です。

反対になるべく避けたいのは、菓子パンなど糖質や脂質が多くて栄養バランスが偏りやすい食品です。これらの食品をとりすぎると血糖値やコレステロール値が上昇しやすくなるため、食べすぎないように気を付けましょう。

とはいえ朝からバランスの良い食事を用意するのは大変かもしれません。インスタントのスープや味噌汁、コンビニ・スーパーの総菜なども上手に取り入れてみてください。

朝食を食べて健康的な一日のスタートを

肥満予防にも繋がります!【管理栄養士監修】手軽にとれる「朝食のポイント」

朝食を抜く習慣を長く続けていると、将来的に肥満や生活習慣病のリスクが高まるかもしれません。夕食は遅い時間になりすぎず、起床時には空腹状態でしっかりと朝食をとれるのが理想的です。今回お伝えしたポイントを参考に、無理のない範囲で朝食をとることから始めてみてはいかがでしょうか。

【参考】
※1 農林水産省.朝ごはんを食べないと?
※2 国立健康・栄養研究所.食べ方・食べる時間
※3 文部科学省.朝食欠食と生活習慣病

©︎Yagi Studio/masahiro Makino/a-clip/gettyimages

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。