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いちごのベストな食べ方、知ってる? 管理栄養士が教える「春のフルーツのおいしい食べ方と保存法」

春は色鮮やかなフルーツが店頭に並ぶ季節です。せっかくなら栄養価の高い旬のフルーツを食べられるとうれしいですよね。そこで今回は、春に旬を迎えるフルーツを3つご紹介します。それぞれに含まれる栄養素や選び方、保存方法やおいしい食べ方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

いちご

いちご

品種改良やハウス栽培の技術向上により、近年では12月後半から手に入るいちごですが、本来の旬は春~初夏とされています。

いちごの栄養素

いちごにはビタミンCが豊富に含まれ、みかんやグレープフルーツの約2倍とされています。ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫機能の低下を引き起こす活性酸素の働きを抑えてくれます(※1)。また、ビタミンB群の一種である葉酸も豊富に含まれています。葉酸は不足すると貧血の原因となるため、不足しないように気をつけたい栄養素です。ポリフェノールの一種であるアントシアニンも豊富で、眼精疲労の予防などが期待できます(※2)。

いちごの選び方や保存方法

新鮮ないちごは果皮に張りとツヤがあるもの、ヘタがきれいな緑色でピンとしているものです。

いちごは傷みやすいため、購入したらなるべく早めに食べるようにしましょう。パックから取り出し、重ならないようにポリエチレン袋などに入れ、冷蔵庫で保存しておきます。水洗いした場合は、水分を取ってから冷蔵庫で保存しましょう。水分がついたままだとカビが生えやすいため注意が必要です。

いちごのおいしい食べ方

いちごはヘタの部分よりも先端のほうが甘くなっています。そのため、ヘタをカットしてヘタ側から食べ始めると、だんだんと甘味が増していきますよ。

また、ジャムにしてもおいしく食べられます。ジャムにするなら一度冷凍保存をするのがおすすめ。水洗いしてヘタをとり、水分を取ってからフリーザーバッグに入れて保存しましょう。冷凍したいちごでジャムを作ると、生のいちごを使用するよりもなめらかに仕上がります。

はっさく

はっさく

「はっさく」は日本原産の柑橘です。1月中旬から4月下旬に出回り、もっともおいしく食べられる時期は2月~3月ごろといわれています。

はっさくの栄養素

はっさくには、抗酸化作用のあるビタミンCが豊富に含まれています。また、柑橘類に共通して多く含まれるクエン酸も豊富(※3)。クエン酸には体内でカルシウムの吸収を助けたり、疲労回復を促したりする効果が期待されています。

はっさくの選び方や保存方法

はっさくは、持ったときにずっしりと重みのあるものを選びましょう。また、明るい橙黄色で、ヘタはきれいな緑色のものがおすすめです。甘くさわやかな香りがあるものを選ぶとよいでしょう。

冷暗所で保存すれば2~3週間ほど持ちますので、風通しが良く日光の当たらない場所に置きましょう。室温が高い場合は、ラップに包むかポリ袋に入れてから冷蔵庫で保存してください(※3)。

はっさくのおいしい食べ方

はっさくは皮をむいてそのまま食べる以外にも、おいしい食べ方があります。ゼリーやジュースなどにしても楽しめますし、皮ごと使用したジャムにするのもおすすめです。また、薄皮をむいてサラダに混ぜてもさっぱりと食べられます。

キウイ

キウイ

キウイの旬は国内産か外国産かによっても異なるため、スーパーなどでは1年を通して手に入れることができます。旬の時期は、福岡県や愛媛県などの国産であれば11月から4月頃です。

キウイの栄養素

キウイ1個当たりのビタミンCは、レモンよりも多く含まれています。整腸作用のある食物繊維も多く、むくみや高血圧予防に良いとされるカリウムも豊富に含んでいます。また、たんぱく質分解酵素の一種であるアクチニジンが含まれているのも特徴(※4)。食品中に含まれるたんぱく質を分解して消化を助ける働きが期待できます。

キウイの選び方や保存方法

キウイは表面にしわがなく、果皮のうぶ毛が均一で密についているものを選びましょう。硬いものは未熟なので、常温で保存します。やわらかいものは完熟している状態です。ビニール袋に入れて、野菜室で1週間ほど保存可能です(※4)。

キウイのおいしい食べ方

キウイはそのまま食べる以外にも、ヨーグルトに加えたり、スムージーにしたりしてもおいしく食べられます。また、たんぱく質分解酵素であるアクチニジンの働きを活かして、肉や魚と一緒に調理をするとやわらかく仕上がりますよ。

春のフルーツはおいしく楽しみましょう

ベストな食べ方、知ってる? 管理栄養士が教える「春のフルーツのおいしい食べ方と保存法」

春に旬を迎えるフルーツはそのまま食べるのはもちろん、ジャムやジュースにしても楽しめます。フルーツにはビタミンやミネラルも豊富に含まれるため、甘いお菓子やスナック菓子などよりも間食としておすすめの食べ物です。今回お伝えした選び方や食べ方も参考に、旬のフルーツを楽しんでくださいね。

【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 抗酸化ビタミン
※2 農林水産省.いちごのあれこれ豆知識
※3 JAグループ.ハッサク
※4 JAグループ.キウイフルーツ
©kueqa / PIXTA(ピクスタ) ©kouta / PIXTA(ピクスタ)
©Tiny Nature / PIXTA(ピクスタ) ©プロモリンク / PIXTA(ピクスタ)

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。