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実はやりがちなんです!【女医監修】病院へ行くときの「NG行動」

病院を受診する際のコミュニケーションは、適切に診断・治療をし、医師との信頼関係を構築していく上でとても大切です。しかし、知らず知らずのうちにNGとされる行動をとってしまう方も少なくありません。そこで今回は、病院へ行くときの「NG行動」とその対策について、女医の筆者が解説していきます。

NG行動1: 既往歴を自己判断で伝えない

実はやりがちなんです!【女医監修】病院へ行くときの「NG行動」

初めての病院を受診すると、問診票の記載を求められる場合が多いです。そこには必ず、既往歴を記載する項目があります。既往歴とは、現在治療中または通院中の病気のほか、過去に完治した病気や過去の手術などを含む、過去~現在の病歴のことです。

「ただの腹痛で受診しただけなのに、なぜこんなにたくさん記載しないといけないの?」「早く痛み止めだけを処方して帰宅させてほしい」と思う人もいらっしゃるかもしれません。また、「この病歴は今日の受診には関係ないかな?」と自己判断して記載しない方も、残念ながらしばしばいらっしゃいます。

確かに、たくさんの問診項目があるので、記載が面倒に感じることもあるかもしれません。ですが既往歴は、新しい症状の原因や治療方針を決定する上での大事な情報となります。

例えば、既往歴には何も記載がないのに、お腹の診察で手術の痕が見つかる場合があります。聞いてみると、「そういえば昔、卵巣のう腫で手術をした」なんていうことが判明する場合も。以前に卵巣のう腫を患っていたという情報があれば再発があるかもしれないなどと判断でき、早期診断・早期治療につながります。

このように、既往歴の申告は非常に重要なものです。既往歴をつい忘れがちという人は、保険証と一緒に控えを持っておくなどの工夫をするといいでしょう。

NG行動2: 健康診断の結果を正しく伝えない

健康診断や人間ドックの結果を聞くと、「特に問題なかったです」と言う方がいらっしゃいます。ですが、健康診断や人間ドックで検査する項目は人によって違う場合があります。例えば、一般的な血液検査だけしたのか、追加で腫瘍マーカーなども検査したのか、腹部エコー検査もしたのかなどですね。

また、健康診断の場合は、前回の結果と比較してどうなのかということも重要なポイントです。健康診断の結果には、たくさんの情報がつまっています。実際には異常値になっている場合でも、自己判断で問題ないと判断している方もいらっしゃるので、できれば受診時に結果を持参しておくと安心です。

NG行動3: ネットの情報を過信して自分で治療法を決める

NG行動3: ネットの情報を過信して自分で治療法を決める

最近では、インターネットで検索するとたくさんの情報が出てきます。そのため、自分の症状を検索して、自分で治療法まで決めてしまう方も少なくありません。もちろんそれが正しい場合もありますが、同じ病気であっても人それぞれ出てくる症状が違う場合もありますし、推奨される治療法が違う場合もあります。

インターネットは有用な情報源ではありますが、病院を受診した際には適切な診察・検査を受け、医師とよく話し合って治療方針を決めていくのがいいでしょう。

NG行動4: 服用している薬を申告しない

服用している薬はとても大切な情報です。治療を行う際に新しい薬を追加する場合、相互作用による副作用が生じるリスクがあります。これは、サプリメントについても同様です。場合によっては、薬やサプリメントの飲み合わせが悪く、症状が起こってしまっている場合などもあります。

また、血圧の薬を飲んでいる、うつ病の薬を飲んでいるなど、具体的な薬品名を覚えていないケースも。血圧の薬だけでもたくさんの種類があり、用量も異なる場合があるので、薬品名をきちんと知っておく必要があります。

病院を受診する際には、お薬手帳を持参して提示するようにしましょう。サプリメントについても常用しているものがある場合は、あわせて申告してくださいね。

NG行動5: アレルギーを伝えない

NG行動5: アレルギーを伝えない

多くの病院やクリニックでは、問診票に薬や食物へのアレルギーの有無の記載欄があるはずです。薬のアレルギーをお持ちの方に、その薬や成分が類似した薬を処方してしまうと、重いアレルギーを起こしてしまうリスクがあるためです。

また、意外に忘れがちなのが、食べ物へのアレルギー。薬剤には鶏卵や牛乳などの成分が含まれているものもあります。漢方薬の中には、小麦、ゴマ、モモ、ヤマイモ、ゼラチンなどの成分を含むものがあり、これらのアレルギーがある方も要注意です。薬と食べ物のアレルギーは、正しく医師に申告することが望ましいですね。

さいごに

病院を受診する際には、しっかりとした情報伝達が求められます。情報が欠落していると、診断や治療の質が低下してしまう可能性も。おくすり手帳を常に持参し、大事な病気やアレルギーについては事前にメモしておきましょう。
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筆者情報

ママ女医ちえこ

ママ女医ちえこ(産婦人科医)
産婦人科専門医であり、プライベートでは3人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は14万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。
YouTube:https://www.youtube.com/c/mama女医ちえこ