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夏の間に手放して! 片付けのプロが実践する「夏の整理収納」のコツ

気温や湿度が高く、不快に感じる日が続きますね。猛暑日が続くと、家事や片付けも面倒に思うことも多いかもしれません。しかし、夏の間に少しずつ不要なものを整理しておくと、湿気やカビ対策になったり、無駄な買い物を減らすメリットもあります。整理収納アドバイザーである筆者がおすすめする、「夏のうちに捨てておきたいモノ」を解説します。

夏に不要なものを整理するメリット

(1)動線がスムーズになり、掃除がしやすくなる

クローゼット

クローゼットや玄関など、狭いスペースを扉で閉めきっている場所は湿気が溜まりやすく、匂いが気になったり、空気が淀みがち。洋服や靴が隙間なく詰め込まれていると、風通しが悪くなり、カビが発生しやすくなります。

不要なものを処分して余裕のある空間ができると、

・ものが取り出しやすく、アイテムが選びやすくなる
・お気に入りに囲まれて、コーディネートが楽しくなる
・掃除がしやすくなり、ほこりも溜まりにくくなる
・風通しが良くなり、カビの予防につながる

出し入れもスムーズになり、掃除機や拭き掃除のハードルも下がるので、家事の時短にもつながります!

(2)収納ケース自体が不要になり、収納棚に余白ができる

収納ケース

ものを整理整頓すると、元々収めていた収納ケース内がスカスカになるほどスペースが空いたり、収納グッズやケース自体が不要になることがよくあります。

収納とは、
・どれだけたくさんものが収められるか
・隙間スペースを最大限活用できるか
・ごちゃごちゃしたものをすっきり隠しておけるか

ではなく、見やすさ、取り出しやすさを最優先するために、詰め込みすぎないことが一番大切です。収納棚に余白ができると、身の回りのものをこまめに整える習慣がつくようになりますよ。

空いた収納ケースは、他で使う場所がすぐ思い浮かばないのであれば、思い切って処分してしまうのがおすすめです。また使うかもと処分しないでいると、「収納できる場所はあるから」と思い、またため込んでしまう可能性があるからです。

(3)持っているものが把握でき、ムダな買い物が減らせる

ものの要不要を見極め続けていくと、年齢や好み、ライフスタイルに合ったもの選びの基準も徐々に明確になってきます。

筆者も、「機能重視・デザイン重視」など自分の価値観を知ることで、使用頻度やメンテナンスのしやすさなど、購入後の使い勝手も冷静に判断できるようになりました。その結果、満足度の高い買い物ができる確率がぐんと高まるでしょう。

夏の間に捨てると良いもの

夏のうちに不要なものをしっかり処分しておくことで、秋冬の買い物がしやすくなることも期待できます。そこで、今のうちに手を付けておきたい場所をご紹介します。

古い、汚れている洋服

クローゼット

衣替えはもう少し先ですが、持っている夏服のうちすでに劣化を感じているものは、今のうちに少しずつ選別しておくことがおすすめです。

・洗濯のしすぎや日焼けにより、色褪せまたは変色している
・汗染みや黄ばみなど、どうしても消えないシミがある
・首元やよく擦れる部分など、生地が薄くなったり、ヨレヨレになっている

普段繰り返し着ていると気が付きにくいですが、洗濯回数が多い夏場は生地の劣化が思ったより早い場合もあります。生地の傷みや変色があり清潔感がない洋服は、思い切って早めに処分を検討してみましょう。

今のうちにクローゼットの整理ができていると、秋冬物のアイテムを購入する際も収納計画を立てやすくなりますし、コーディネートを考えやすくなるのでメリットは大きいですよ。

虫が湧きそうな本、段ボール

段ボール

しばらく本棚に置きっぱなしの本を久しぶりに取り出すと、本の隙間から小さい虫が出てきてビックリしたことはありませんか? 見た目は「ダニかも?」と思うこともありますが、これはチャタテムシと呼ばれる虫です。

別名「本シラミ」とも呼ばれ、薄暗く湿気が多い場所を好み、本棚の古本や段ボールなどに生息していることが多くあります。主に、カビを食べて生息しているため、人を刺したり吸血したり直接危害を加えるわけではありませんが、繁殖しすぎるとアレルギーの原因となることもあるため気を付けましょう(※1)。

古本

古い本を入れっぱなしの本棚は、湿気が溜まりやすく、ホコリもたくさん溜まっていることも多いでしょう。チャタテムシは夏から初秋にかけて繁殖しやすいため、夏のうちに本棚を整理して風通しを良くしておきましょう。

湿気が溜まりやすい段ボールも同様です。長期間放置せず、すぐに処分してくださいね。古本は今のうちにまとめて買取に出し本棚をすっきりしておくと、読書の秋を迎える前に余裕のあるスペースができます。

夏だからできる整理収納を

暑すぎる夏には、なるべく家事を減らしたいですよね。そんな時は、消耗しやすい衣類や、虫が湧きやすい場所など、ピンポイントで2か所だけに絞り、ちょっと頑張って不要なものを処分してみませんか? 

目に見えて余白ができると、お部屋もすっきりして風通しも良くなります。今回ご紹介した方法を参考に、無理のないように少しずつ取り組んでみてください。

【参考】
※1 アース製薬.よくダニと間違えられる?新築にも発生するチャタテムシってどんな虫?

筆者情報

のぞみ
シンプル志向の整理収納アドバイザー・ライター。クリンネスト1級。「暮らしもこころも かろやかに」をテーマに、ものとじぶんとゆっくり向き合える、続けやすい暮らしのちいさな仕組みを提案しています。Instagram▶@non.karoyakani