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便秘解消や腸活にも効果アリ!? 管理栄養士が教える「腸に良い食べ物」20選

腸の調子を整えることが健康や美容にいいということは、近年の腸活ブームの流れもあって浸透してきた考え方かもしれません。しかし、具体的に何を食べたらいいのか疑問に思ったことはありませんか? 今回は、管理栄養士である筆者が、腸活のメリットや、腸に良いとされる食べ物についてご紹介します。

腸に良い食材を選ぶメリット

便秘解消や腸活にも効果アリ!? 管理栄養士が教える「腸に良い食べ物」20選

私たちの腸内には腸内細菌が住み着いていて、腸内細菌のバランスが健康に影響することがわかっています。

腸内細菌のなかには人体によい影響を与える“善玉菌”と、よくない影響を与える“悪玉菌”、どちらでもない“日和見菌”が存在し、それらのバランスは腸内環境の状態に関係するのです。

悪玉菌が優勢になると、食中毒菌や病原菌による感染リスク増加や、発がん性のある腐敗産物の生成につながる恐れもあるとのこと。善玉菌が優勢な腸内環境だと、悪玉菌が増えないように働いてそれらのリスクを抑えてくれるといわれています。

つまり、善玉菌を増やすような食生活を心がけることが健康につながるのです(※1)。

善玉菌を増やす食べ物

腸内の善玉菌を増やす方法は、2つあります。1つは、生きた善玉菌を直接摂ること。もう1つは、腸内にいる善玉菌を増やしてくれる食品を摂取することです。

1つ目については、乳酸菌やビフィズス菌のような善玉菌を含む食べ物を直接摂ることで、腸内に住む善玉菌の割合を増やすことができます。しかし、善玉菌は腸内に長く住み着くことはないと言われているため、継続的に摂取する習慣を作る必要があります(※1)。

2つ目は、善玉菌を増やす成分だと言われている食物繊維やオリゴ糖を摂る方法。これらは消化・吸収されずに大腸まで届き、善玉菌のエサになるとされています。善玉菌を補給できる食べ物と一緒に食べるのが理想的でしょう(※1)。

善玉菌が直接摂れる食品4選

ここからは、善玉菌を増やすのにおすすめの食べ物をピックアップ。まずは善玉菌を直接補える食べ物をご紹介します(※1)。

ヨーグルト

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ヨーグルトは一般的に乳酸菌を含んでいて、なかにはビフィズス菌を含んでいるタイプもあります。糖分を摂りすぎないようにプレーンタイプを選ぶことがおすすめです。

乳酸菌飲料

乳酸菌が摂れる乳酸菌飲料も良いでしょう。しかし、ヨーグルトと同じく糖分が控えめのものを選びましょう。

納豆

日本で昔から食べられてきた発酵食品。良質なたんぱく質も補えるため、毎日1パック食べるのがおすすめです。

漬物

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納豆と同じように日本における伝統的な発酵食品。塩分の摂り過ぎを防ぐためにも、ぬか漬けや減塩タイプを選ぶと良いでしょう。

食物繊維を含む食品9選

次に、食物繊維を多く含んでいる食品をご紹介します(※2)。

さつまいも

いも類は食物繊維の補給にぴったり。しかし、糖質やカロリーも高めなので、食べ過ぎないように注意は必要です。

そば

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麺類を選ぶなら、食物繊維も摂れるそばがおすすめです。汁をあまり飲まないようにして、塩分の摂り過ぎには気を付けましょう。

玄米

主食なら白米よりも玄米を選ぶと、食物繊維やビタミン類も補給できます。玄米が苦手であれば雑穀米を選んでみてください。

切り干し大根

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切り干し大根は、副菜として作り置きするのにうってつけ。煮つけにしたりサラダにしたりして食べてみて。

かぼちゃ

かぼちゃは食物繊維のほかに抗酸化作用のあるビタミンAも多く含まれています。いも類と同様に糖質やカロリーは高めなので、食べ過ぎは注意。

モロヘイヤ

モロヘイヤには抗酸化作用のあるビタミンAやビタミンC、カルシウムなども多く含まれている栄養価の高い食材です。

ブロッコリー

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ブロッコリーは冷凍食品でもよく売られているため、一人暮らしでも手に取りやすい野菜の一つ。ビタミンCも多く含まれています。

おから

おからは大豆から豆乳を絞った後に残るもので、食物繊維が豊富に含まれています。煮物にしたり、パウダー状のものをお菓子に使ったりといろんなレシピに応用できます。

しいたけ

干ししいたけには骨の健康に必要なビタミンDが多く含まれています。煮たり焼くなど、お酒のおつまみとしても良いですね。

オリゴ糖を含む食品7つ

最後に、オリゴ糖を含む食品をご紹介します(※1)。

大豆製品

大豆製品である納豆や豆腐などは、日常的に摂ることをおすすめします。

たまねぎ

家庭料理にはもちろん、ドレッシングやスープなどにも使いやすい食材です。

ゴボウ

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ゴボウには食物繊維も多く含まれているため、腸活にはぴったりでしょう。きんぴらごぼうや煮物など、作り置きメニューとして常備しておけると良いかもしれませんね。

ねぎ

ねぎにはビタミンCも含まれていて風邪が気になる季節は特におすすめです。

にんにく

食物繊維のほかにアリシンという成分がエネルギー代謝を助けるため、疲れやすい人は定期的に食べると良いでしょう。野菜と炒めたり、もちろん単品でホイル焼きなども良いかもしれませんね。

アスパラガス

抗酸化物質も含んでいるアスパラガスは5~6月に旬を迎えます。旬の時期は特に積極的に摂ることをおすすめします。

バナナ

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乳酸菌を含むヨーグルトと一緒にとると腸活効果がより期待できます。毎朝の習慣として食べることをおすすめします。

偏らずにいろいろな食品を摂って腸活をしよう

腸内環境をよくしたいと思ったときにおすすめしたい善玉菌を増やす食べ物をご紹介しました。

注意点としては、1つの食品ばかりを食べすぎないこと。どのような食品でも食べすぎは体によくありません。健康的な食事の基本は、さまざまな食品をバランスよく食べることです。

今回お伝えした食品を、ほどよく取り入れて健康的な腸内環境を目指しましょう。

【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 腸内細菌と健康
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康
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