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冷蔵? 常温?【管理栄養士監修】実は勘違いしやすい「食材のNG保存」

家庭料理に欠かせない食材である野菜や調味料は、普段どのように保存していますか? せっかく安い日に買ってきた食材も、長持ちしない保存方法で傷んでしまってはもったいないですよね。食材ごとに適した保存方法があるので、基本を押さえておくことが大切です。そこで今回は、野菜や調味料を家庭で保存する際に気を付けたいポイントを、管理栄養士の筆者がお伝えします。

野菜の保存方法

冷蔵?常温?【管理栄養士監修】実は勘違いしやすい「食材のNG保存」

野菜は種類によって適した保存方法が異なります。長持ちしにくい保存方法は傷みやすく、栄養価が落ちてしまう可能性も。今回は根菜や葉物野菜などの種類ごとに適した保存方法をお伝えします。

根菜類

にんじん・ごぼう・かぼちゃなどの根菜類は、丸ごとの状態であれば常温で保存したほうがいいとされています。置き場として適した場所は、風通しがよく直射日光があたらない所。ごぼうなどは、泥付きであれば泥がついたまま保存しておきましょう。

ただし夏などの室内温度や湿度が高くなる時期は、常温でも傷みやすいため冷蔵庫の野菜室で保存したほうが安心です。また、カットした状態であれば、冷蔵庫や冷凍庫で保管しましょう。

いも類

さつまいもやじゃがいもなどのいも類は、根菜類と同じように基本的に常温で保存します。できれば新聞紙に包んで風通しのいい場所に置きましょう。

じゃがいもの芽は有害物質が含まれているため、食べないように注意が必要です。じゃがいもは日光に当たっていると発芽が早まりやすいので、保存場所に注意しましょう。風通しのいい場所がない場合は冷蔵庫で保管します。

また、いも類はそのまま冷凍すると食感が損なわれやすいため、冷凍保存したい場合には茹でてマッシュした状態での冷凍がおすすめです。

葉物野菜

葉物野菜

レタスやほうれん草などの葉物野菜は、水分を多く含んでいて傷みやすいため、できるだけ早めに食べることがおすすめです。常温で保存すると鮮度が落ちてしまうので冷蔵庫で保存しましょう。

買ってきた状態で保存するよりも、水洗いしてから水気をよくふき取り、ポリ袋などに入れて保存しておくと、乾燥を防止できて長持ちしやすいですよ。

調味料の保存方法

調味料も種類によって適した保存方法は異なりますが、基本的に「高温・多湿・直射日光」を避けるようにしましょう。常温で保存できる調味料でも、ガス台の近くなどに置いておくと傷みやすくなるため注意が必要です。ここでは、家庭でよく使われている調味料ごとに適した保存方法について解説します。

塩・砂糖

塩や砂糖は湿気によって固まりやすい性質があります。密閉容器に入れて湿気の少ない場所に常温で保存しましょう。

しょうゆ

しょうゆ

開封前は常温保存できますが、開封すると空気に触れて酸化が進みやすくなります。そのため、開封後は冷蔵庫で保存するのがおすすめです。しょうゆが含まれているめんつゆやポン酢も、開封後は冷蔵庫で保存しできるだけ早めに使い切りましょう。

みそ

みそは開封すると空気に触れることで酸化が進み、色や風味が落ちてしまったり傷みやすくなったりします。そのため開封後はなるべく空気に触れないように保存し、冷蔵庫で保管しましょう。また、みそは冷凍庫で保存しても凍らずにすぐ使えます。

オリーブオイルやごま油などの食用油は開封後に光や熱で酸化が進みやすいため、キャップをしっかり閉めて保存しましょう。冷蔵庫に入れると固まってしまうので、常温で日に当たらない冷暗所での保存がおすすめです。

食材ごとに適した保存方法を知っておきましょう

今回は、家庭でよく使われている野菜と調味料の長持ちしやすい保存方法をお伝えしました。食材によって適した保存方法は異なります。保存状態は味や品質などにも影響しますので、ぜひ今回お伝えしたポイントを参考に保存方法を見直してみてくださいね。

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筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。