いまわたしたちにできること~美容・健康・環境も~

今のうちに夏服の取捨選択を! 整理収納のプロが教える「秋の衣替えテク」

そろそろ夏物の洋服をしまう衣替えの季節。衣替えのベストタイミングは、日中の暑さが少しずつ和らぎ、朝晩の涼しさを感じる9月下旬から10月上旬がおすすめです! また夏物をしまう前には、来年の洋服の取捨選択をしっかり考えておくことも大切。整理収納アドバイザーである筆者が、洋服を処分するときに大切にしているポイントをご紹介します。

1.衣替えで何着くらい手放す?

処分する洋服

夏物は汗をかいて洗濯する回数が多くなり、生地の消耗が早くなりがちです。天日干しして色褪せが進んでしまったり、首回りが伸びたりしているものもあるかもしれません。

買取専門店ウリエルが20~70代の男女300人に実施した、衣更えに関する調査によると、夏物から秋冬物への衣替えで84%の人が「1〜10着」を手放すと回答しています(※1)。

衣替えのタイミングで洋服の見直しを行うと、今シーズンの着用回数や洋服の使用感がわかるため、このまま取っておくか処分するか判断しやすく、整理整頓の絶好のチャンスといえるでしょう。

2.衣替えで気を付けるポイント3つ

とはいえ、なかなか捨てる判断がしにくくて、どうしても処分に迷ってしまうこともありますよね。そんなときに、気をつけておきたい3つのポイントがあります。

(1)「~だけど」

クローゼット

・まだきれいだけど、着る機会はほとんどない
・高かったけど、今の生活スタイルには合わないかも
・気に入っているけど、ヨレが気になって手が伸びない

「~だけど、どうしよう?」と悩んでしまうのは、過去の購入時の感情を手放せず、処分しにくいと感じてしまっているのかもしれません。

今の自分には着る機会が少ないけど捨てにくいと感じる場合は、“期間限定の保留スペース”を作って一旦移しておき、手放すことを疑似体験してみるのもおすすめです。保留期間が過ぎても取り出す機会がなかったら、「今の自分にぴったりな洋服としての役目は既に果たしている」と捉えるのもよいでしょう。

「~だけど、なかなか着ないかも」と悩むより、「~だから、着たい!」と思える洋服を選べると、毎日のコーディネートもより楽しくなるはずです。

(2)「~したら」

チェスト

・もう少し痩せたら、着れるはず
・アイロンをかけたら、着ると思う
・シミやほつれが直ったら、また手に取るかも

洋服を着たら、洗濯やアイロンがけなどの手入れや、クローゼットに掛けて収納するなど、一着ごとにそれぞれ手間がかかってしまうものです。その手間や面倒さを乗り越えてまで、「来年も本当に着るかどうか」をもう一度検討してみましょう。

シミや汚れがなく清潔感があり、今の自分の体形に合った着心地のよいサイズの洋服を身につけたら、家にいてもお出かけしても、きっと一日を気持ちよく過ごせるはず。

筆者も、「痩せたら」など自分が変わらなくてはいけない条件があったり、「丁寧な手入れ」に手間と時間を掛けられそうにないものは、衣替えのタイミングで潔く手放すと、とても気持ちがラクになりました。

手放す原因になった点は、サイズ調整しやすいデザインや、しわになりにくい素材を選ぶなど、次回の買い物に活かせるとよいですね。

(3)「前はいつ着たっけ?」

今のうちに夏服の取捨選択を! 整理収納のプロが教える「秋の衣替えテク」

いざ衣替えをしようと洋服を見直してみると、いつ買ったか、前はいつ着たか、記憶がないものもいくつか出てくるかもしれません。

今年一度も着なかった洋服は、上記2つの考えが当てはまって手が伸びなかったり、洋服の量が多くて取り出しにくかったり、どこか選びにくい理由があった可能性があります。

衣替えではすべてのアイテムを手に取り、今シーズン着なかった洋服を一旦体にあてて鏡を見て、来年はこれを着て出掛けてみたいか、未来をイメージしてみることがおすすめです。

筆者の場合も、鏡を通して客観的に自分の姿を見てみることで、「今の年齢に合わなくなった」など選ばなくなった理由を改めて実感し、スムーズに洋服を手放すことができました。

衣替えは洋服の手入れや入れ替えに時間がかかり、面倒に感じてしまいがち。しかし、洋服を通して自分の価値観を見直すための、絶好のチャンスでもあります。年2回の洋服の取捨選択のなかで、年齢や好みの移り変わりにあわせて、暮らしのスリム化を考えてみる。すると、家事が減ったり、より自分のセンスが磨かれていったり、ライフスタイルも思考もよりシンプルになるでしょう。衣替えの整理に迷ったら、ぜひご参考にしてみてくださいね。

【参考】
株式会社クオーレのプレスリリース

©Tirachard Kumtanom/shutterstock

のぞみ
シンプル志向の整理収納アドバイザー・ライター。「暮らしもこころも かろやかに」をテーマに、ものとじぶんとゆっくり向き合える、続けやすい暮らしのちいさな仕組みを提案しています。Instagram▶@non.karoyakani