妻や彼女の月経、理解してる? 男女約100人調査「月経に対する男性の実態」
彼やパートナーと、あなたの月経について話をしますか? また、彼らはあなたの月経についてどのくらい理解をしていますか? 健康や美容に関心の高いanan Beauty+ clubのメンバー約100人に「彼と月経」について聞きました。男性の意見も交えて紹介します。
彼はあなたの月経をどのくらい理解している?
月経は、周期をはじめ、経血量の違いや、腹痛、怠さ、眠さ、頭痛、吐き気、PMSなど、各症状の有無や程度など、かなり個人差があります。男性も知識として、多かれ少なかれ月経を知っているはずですが、パートナーの月経をどのくらい理解しているのでしょうか。
anan Beauty+ clubのメンバーに、「彼と月経」についてリサーチしました。男性スタッフの意見も交えて紹介します。
※anan Beauty+ club…美容・健康・エコ好きな女性たち約100名が集まるanan Beauty+の読者組織。
Q. 彼と月経について話しますか?
約80%のかたがパートナーと月経について話すという結果でした。どのようなことを話すのでしょうか?
「PMSが辛いので伝えています」(31歳・その他)
「月経時の体調や気分、経血など、特にタブーはなく何でも話します」(45歳・自営業)
「もうすぐ月経だから食欲があるとか、今日は月経だから食欲がないとか、お腹が痛い、というような話をする」(34歳・会社員)
「月経がきたことや体調が悪いこと」(27歳・会社員)
「月経が重く、寝込むことがあるので、体調が悪いことなどを伝えています」(39歳・自営業)
おもに月経時のカラダの状態やメンタルについて話しているようです。彼と月経の話をしないというかたに理由を聞いてみました。
「月経の辛さは当人にしかわからないと思っている。話してもストレスになるだけ」(34歳・会社員)
「彼は男兄弟しかいないので、月経の辛さは理解できない様子。『ちょっと今日は体調が…』と言っても、じゃあ近場をのんびり散歩する? みたいに理解してもらえず困ることがあります」(35歳・会社員)
彼に言っても理解してもらえない、また、過去の彼の態度や発言から言うだけ無駄と考えているようです。ただでさえ、イライラしがちな月経時。労力は使いたくない気持ちもわかります。
Q. 月経がきたら彼に伝えますか?
こちらも約80%のかたがYESという結果でした。まずはYESの理由を紹介します。
「月経中はいつもより眠くなったり、疲れやすくなる。先に伝えることでフォローしてもらえるから」(45歳・自営業)
「私の体調不良や不機嫌な理由がわからないと、夫が気を遣うと思うから」(33歳・会社員)
「デートの時に長時間歩くようなスポットに連れて行かれるから」(35歳・会社員)
月経時の負担軽減や、相手との関係悪化を防ぐために予防線を張っているようです。
続いて、NOの理由を紹介します。
「体調が悪いときだけ伝えます。といっても、大体お腹痛いのでほぼ毎回ですが」(32歳・会社員)
「伝えなくてもだいたいわかってる」(34歳・専門職)
「基本的に言わない。家事がおろそかになりそうな時だけ言う」(29歳・会社員)
皆さん、絶対に月経がきたことを言わないという訳ではなく、体調によっては伝えているようです。
Q. 月経で辛いときパートナーに伝えますか?
こちらの質問は全員がYESという回答でした。その理由は…
「率先したフォローはあまりしてくれませんが、お願いすればさまざまな要望に応えてくれるので」(45歳・自営業)
「食事作りや子どもの世話など、手伝ってほしいことがたくさんあるため素直に伝えています」(39歳・自営業)
このように、サポートをしてほしいから、気にかけてほしいから伝えているというかたがほとんどでした。ちなみに、月経になったことを伝えた時の彼の反応を聞くと、優しくしてくれる、心配してくれる、気にかけてくれるという回答が多くありましたが、特に変わらないという回答もありました
月経の時にパートナーがしてくれて嬉しかったことを聞きました。
「身の回りの家事など、すべてしてくれる」(31歳・その他)
「子どもの世話、食事などの用意を手伝ってくれた」(39歳・自営業)
「旅先で経血が漏れるのが心配でタオルを敷いて寝ました。案の定漏れてしまったのですが、彼がお風呂場で洗ってくれました」(45歳・自営業)
「食事の用意をしてくれた」(33歳・会社員)
食事の準備と回答しているかたが多かったのが印象的でした。また、月経中のパートナーの困った行動を聞いてみると、
「ニオイのキツイご飯を食べられて、生理痛が酷いときはしんどかった」(31歳・その他)
「月経だと言ってるのにセックスを迫られるのはすごく悲しかった…」(29歳・主婦)
「辛さをわかってくれないので、平気で外出しようとかテーマパークに行こうと言われます。絶叫マシンには乗らずに、ゆっくりとした乗り物に乗ろうとか…。遠出をしたくないと言ってもピンとこないようです」(35歳・会社員)
わかるよその気持ち、それは辛いね、と思わずにはいられない回答ばかりです。男性サイドに悪気はないのでしょうが、だからこそもう少し月経について知ってほしいと思ってしまいました。
Q. 彼はあなたの月経についてどのくらい理解していますか?
とても理解している、やや理解してると回答したかたを合わせると、約4分の3のかたが「パートナーは月経を理解してくれている」と感じているようです。その理由を聞いてみました。
「長く付き合っているので、月経時の体調の悪さを知って理解してくれるようになりました」(39歳・自営業)
「家事全般をやってくれ、休ませてくれるから」(27歳・会社員)
「体調が悪いときがあることは理解しています。ただ、周期とか詳しいことはわからないと思う」(32歳・会社員)
「体調を心配するような声をかけてくれるから」(33歳・会社員)
「わかってはいるだろうけど、完璧にはわかってなさそう。月経の怠さなどは身をもって体験しないとわからない」(34歳・専門職)
理解してくれている=パートナーが体調を気にかけてくれている、と考えているかたが多いようです。
ほとんど理解していないと回答した人はいなかったのですが、あまり理解していないと感じるのは、月経で辛い時に労ってくれないという意見が多かったです。
Q. 彼にあなたの月経についてもっと知ってもらいたいと思いますか?
彼は自分の月経について理解してくれていると思いながらも、わかってもらいたいことはまだあるようです。具体的には
「月経がどれくらい痛いのかということと、出血の仕組み」(31歳・その他)
「私の場合、月経中だけでなく、排卵日も体調が悪くなるので、我慢してしまうこともありますが、もう少し知ってもらえたらなと思います」(39歳・自営業)
「メンタルの変化や痛さと面倒くささ」(34歳・会社員)
「月経の辛い症状が周期によって異なること」(39歳・自営業)
ちなみに、Noと回答したかたに理由を聞くと、
「現状で十分」(33歳・会社員)
「ある程度理解してくれているので、とくに不満はないです」(32歳・会社員)
「知ってもらわなくても大丈夫。月経をオープンにしようという動きは、裸を見られるような嫌悪感を覚える。なるべく隠しておきたいことじゃないの…?」(29歳・主婦)
「今のままで良い」という意見が多い中、注目すべきは最後の意見。確かに、以前と比較すると現在は月経についてオープンに話そうという風潮が高まっています。個人的には良いことだと思いますが、月経はとてもプライベートなこと。話したくないという人がいることを忘れてはいけないなと感じました。
ここからは男性に聞いたアンケートを紹介します。
Q. あなたのパートナーの月経は重そうですか? 軽そうですか?
男性は何をもって症状が、重い、普通、軽いと思っているのでしょうか。それぞれ理由を紹介します。
重いほうだと思う
「お腹が痛くて在宅勤務時に横になって休んでるから」(30歳・会社員)
「生理不順かつ、PMSどころかPMDDの症状が見られ、受診していることを知っているため」(26歳・会社員)
「会社にいけないほどの体調不良になることがある」(29歳・会社員)
「気分が落ちる、腹痛で動けないときがある」(27歳・会社員)
普通だと思う
「辛そうな時もあるが、割と元気にしていることが多い気がする」(31歳・会社員)
「見た目でわからず生活にあまり支障がなさそう」(48歳・会社員)
軽いほうだと思う
「もともとは重い方だったと思うが、子宮筋腫、2度の出産を経ていまはミレーナを入れて快適そうにしている」(40歳・役員)
「心身共に重そうな症状が見られないため」(27歳・会社員)
「他の人のように極端に体調不良などは聞かない」(28歳・会社員)
この回答で非常に興味深かったのが、皆さん見た目で判断しているということ。彼女や妻から伝えられたから、というかたはいませんでした。また、男性からPMSやPMDDという単語が出たのは驚きでした。
Q. パートナーが月経の時に、何かサポートしたり気をつけていることはありますか?
75%の男性が「YES」、つまり 4人に3人の男性が何かしらサポートをしているという結果になりました。YESと回答したかたに具体的にしていることを聞いてみました。
「温かい鉄分入りドリンクや湯たんぽを作る」(32歳・会社員)
「いつも以上に食欲があがるので、食べることをとめない」(30歳・会社員)
「生活習慣や食事に気を配ったり、薬の時間や生理前期間であることの共有を行うことで二人で対応しています。また、月経前の言動や行動はホルモンバランスのせいだという捉えかたをしているため、言われたことやされたことを真に受けないようにしています」(26歳・会社員)
「イライラしてそうな時は家事を多めにやる」(31歳・会社員)
「話しかけない」(39歳・会社員)
「そっとしておく、言われたら手伝う」(40歳・役員)
月経の症状が重そうな彼女のサポートに積極的に取り組んでいるかたがいる一方、あえてそっとしておくというかたも。
NOと回答したかたの意見も紹介します。
「月経中に限らず常に気を配っている。また、パートナーは月経が重いほうではないので、月経時のみ意図的にサポートはしない」(27歳・会社員)
「月経について話はするけど、特段変わらないから」(28歳・会社員)
「特に要望もないため」(48歳・会社員)
パートナーの女性がどう思っているかわかりませんが、月経時に状態を見て察してほしいと期待せずに、どうしてほしいのかをちゃんと伝えないといけないなと感じました。
月経時を少しでも快適にすごしたい
月経の症状は人それぞれだし、サポートをしてほしいかどうかもその人次第。カップル間で月経時にどうしてほしいかということや、そもそも月経の話題はタブーなのかどうかなど一度は話してみることが大切だと感じました。