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実はカビや水あかが溜まっています… お風呂の「つい掃除を忘れがちな場所」

疲れを癒やし、気分をリフレッシュするために、いつも清潔に使いたいお風呂。しかし、普段の簡単な掃除だけではつい見逃してしまい、「気が付くと、こんなところに汚れが溜まっていてビックリ!」という経験はありませんか? 今回は、掃除のプロである筆者が、普段のお風呂掃除で見逃しがちな場所とお掃除方法を解説いたします。

お風呂掃除で役立つアイテム4つ

お風呂場では、黒カビやピンクヌメリ、石鹸カス、髪の毛や皮脂汚れなど、いろいろな種類の汚れが点在しています。それぞれに役立つ4つのおすすめアイテムをご紹介します。

お風呂掃除で役立つアイテム

●キッチン泡ハイター
頑固な黒カビやピンクヌメリに効く塩素系洗剤。筆者宅ではキッチン泡ハイターを使用しています。

●クエン酸
蛇口や鏡についた水あかは、酸性の洗剤を使うとピカピカになり輝きが戻ります。普段は、粉末タイプと泡スプレーを使い分けています。

●アルコールスプレー
黒カビやカビの予防にも役立つアルコールスプレー。筆者は「ドーバー パストリーゼ77」がお気に入りです。

●J型ブラシ
狭いところの汚れをかき出すには、J型のブラシがおすすめです。隙間や角までしっかり届いて、汚れ落ちもアップ! 100均のものでもOKなので、ぜひ1本持っていてほしいアイテムです。

お風呂掃除の大切な注意点

換気をする

閉めきった狭い空間で塩素系洗剤を使用すると、ツンとした匂いが浴室内に充満してしまいます。窓を開けたり、換気扇を回しながら掃除をしましょう。

手袋・マスク・メガネをする

天井の掃除をする際、上からホコリやゴミが落ちてくる場合があります。マスクやメガネを着用して、目や鼻をしっかり保護してください。また塩素系洗剤が皮膚につくと、かぶれてしまう恐れもあるため、ゴム手袋や薄手のニトリル手袋は必須です!

洗剤を混ぜない

酸性の洗剤とアルカリ性の洗剤を混ぜると、有毒なガスが発生してとても危険! 使用する洗剤の注意書きをよく確認し、クエン酸と塩素系洗剤は必ず単品で使用しましょう(※1)。

お風呂掃除でつい忘れがちな4か所

(1)天井

天井

高温多湿になるお風呂場では、暖かく湿った空気が上部にたまり、天井にもカビが発生しやすくなります。しかし、手が届きにくく掃除をする機会が少ないため、カビの存在に気が付かない方もいるかもしれません。

筆者宅では、天井の掃除には
・フロアワイパー
・キッチンペーパー
・アルコールスプレー

を使用します。

キッチンペーパーにアルコールをかけてしっかり湿らせて、フロアワイパーにつけそのまま天井に押し付けながら汚れを拭き取ります。

天井

天井全体が拭き取れたら、キッチンペーパーを外し、踏み台にのって換気扇の周りや照明カバーの上部も一緒に拭き掃除すると一石三鳥! 筆者宅では毎月初めに行っています。

(2) シャワーヘッド

シャワーヘッド

シャワーヘッドは毎日使っているけど、実はほとんど掃除したことがないという方も多いのではないでしょうか? 節水タイプの穴が小さなシャワーヘッドの場合、水あかが溜まってお湯の出が悪くなっていたり、取っ手の部分に黒カビがついていたり、意外と汚れているんです。シャワーヘッドの掃除には、粉末のクエン酸を使用します。

1.風呂おけにクエン酸を大さじ1杯ほど入れて、40℃くらいのぬるま湯で溶かします。
2.シャワーヘッドをホースから外し、クエン酸水につけて1時間ほど放置します。
3.汚れが浮いてきたら、J型ブラシで細かい穴や取っ手の部分をこすり洗いすると、水あかや黒カビがするりと落ちます。

身体を洗うお湯は、いつも清潔に使いたいですよね。筆者宅では3か月に一度、定期的に掃除をしています。

(3)排水口の奥

排水口

排水口周りには髪の毛や石鹸カス、皮脂汚れが溜まりやすいため、ヘアキャッチャーはこまめに掃除している方も多いでしょう。しかし、ヘアキャッチャー以外にも「排水筒」や奥にある「排水ピース」も取り外しができます(※2)。シリーズによって形状は異なりますが、排水ピースにも汚れがびっしり付いていることも多くあるのです。

排水口掃除

筆者宅では、ヘアキャッチャー、排水筒、排水ピースの3つを取り外して掃除。キッチン泡ハイターをかけて5分ほど置き、J型ブラシで気になるところをこすりながら洗い流します。排水口の奥もJ型ブラシを使うと届きやすいですよ。こちらは週1回行っています。

(4)ドアの通気口、ドアレール

通気口

通気口は外に水が出ないように複雑な構造になっているため、なかなか内側が見えません。換気する際に外の空気を取り入れる部分なので、ホコリや汚れが溜まりやすく、気が付くと黒カビや水あかが発生しやすくなる場所の1つです。

通気口部分は、キッチン泡ハイターをかけて5~10分くらい置き、J型ブラシでこすりながら洗い流すと、黒カビや水あかの塊がドロリと出てきます。同時に、ドアレールにも泡ハイターをかけて掃除するのがおすすめです。ドア周りの掃除は、まとめて毎月初めに行っています。

まとめ

浴槽内や鏡など、普段よく見える部分はこまめに掃除していても、
・届きにくい天井
・汚れに気が付かないシャワーヘッド
・構造上カビや水あかが見えにくい排水口の奥やドアの通気口
など、つい忘れがちな場所も意外とあります。

いつものお風呂掃除にひと手間を加えて掃除すると、見えにくい黒カビや水あかをすっきりと落とせます。水が冷たくなる前にお風呂場の細かい掃除をしておくと、年末の大掃除のハードルがぐっと下がって、とてもラクになりますよ。気になる箇所があれば、ぜひお掃除をはじめてみてくださいね。

【参考】
※1 花王.【注意表示】塩素系の漂白剤や洗浄剤の表示にある『まぜるな危険』とは?
※2 TOTO.洗い場の排水口の流れが悪い

筆者情報

のぞみ
シンプル志向の整理収納アドバイザー・ライター。クリンネスト1級。「暮らしもこころも かろやかに」をテーマに、ものとじぶんとゆっくり向き合える、続けやすい暮らしのちいさな仕組みを提案しています。Instagram▶@non.karoyakani