エコバッグはちゃんと洗って! 食中毒予防のために「やってはいけないこと」4つ
気温と湿度が高くなる夏場は、細菌性食中毒が増える時期といわれています。食材の温度管理が不十分だと、食中毒のリスクが高まってしまう可能性も。そこで今回は、調理器具の消毒・除菌など、家庭内で気を付けたい食中毒予防法4つをお伝えします。
1.夏は細菌性食中毒が多くなる
食中毒の発生には、様々な原因があります。夏場は気温と湿度が高く、特に細菌が増えやすい環境になるため、細菌性食中毒がもっとも多いと言われる時期。腸管出血性大腸菌やカンピロバクター、サルモネラ菌などの種類が見られます(※1)。
食中毒の菌は腐敗菌と違い、味もニオイにも変化がない場合も。よって、臭わないから大丈夫と思い込むのはNG! スーパーで購入した食材は早めに持ち帰って、冷蔵庫内でしっかりと温度管理しておくことが重要です。
2.食中毒対策のポイント4つ
(1)エコバッグの汚れを放置
野菜についていた土汚れや、肉や魚の汁がエコバッグに付着したままだと、気づかないうちに細菌が繁殖しやすくなり、イヤな臭いの原因になることもあります。一見汚れているように見えなくても、エコバッグは定期的に洗うことがおすすめです。
また、食品と日用品を一緒のエコバッグにいれている場合も要注意! 汁が漏れやすい肉や魚は、他の食材に汚れが付かないよう、個別にビニール袋に入れてからエコバッグに入れておきましょう。できれば食品と日用品は別々のエコバッグを使うと、衛生的でより安心ですね。
(2)冷凍品を常温で解凍する
冷凍している食材を常温で解凍すると、食中毒菌が増殖する危険性も高くなるそう。冷蔵庫内でゆっくり解凍するか、レンジで加熱して解凍するのがベストです!
レンジ解凍は、冷凍庫から取り出してすぐ、凍った状態でレンジにかけましょう。ラップを外してキッチンペーパーを敷いたお皿に載せて解凍すると、加熱ムラを防ぎやすく、美味しく解凍ができますよ。
(3)スポンジの消毒・除菌をしない
調理中に食中毒を予防するには、まな板やスポンジの除菌をこまめにおこなうことも重要です。スポンジは小さな食品のカスが中に入り込み、濡れたまま放置していると、雑菌が繁殖しやすくなります。
スポンジの手軽な除菌方法は、除菌ができる台所洗剤をつけておくことや、熱湯での消毒がおすすめです。
筆者宅の方法は、簡単な3ステップです。
・熱湯を1分ほど、ゆっくりとスポンジ全体にまわしかける
・冷水ですぐに冷まして、しっかりともみ洗い
・シンクの隅に立てかけて、乾かす
スポンジラックに水垢や汚れがついたままだと、そこでも雑菌が繁殖しやすくなるので、ラックは定期的に洗うことも忘れずに!
(4)まな板の除菌を忘れる
肉や魚を切った後のまな板は、表面の小さな傷に菌が入り込みやすく、汚れや菌が十分に洗いきれていないと、食中毒の原因になる可能性があります。
筆者宅のまな板の手入れは、以下の3つを心掛けています。
・プラスチック製まな板と包丁を、野菜用と肉魚用の2種類用意
(肉魚用まな板は年1回買い替え。去年使用した野菜用を、今年の肉魚用にスライドして使用)
・野菜用のまな板は、夏場にはキッチンハイターで週2回除菌
・肉魚用のまな板は、使うたびに毎回除菌
木製まな板の場合は、ハイターなどの塩素系漂白剤が使用できないため、アルコールスプレーや熱湯をかけてこまめに除菌しておきましょう。
また、まな板の除菌の前にしっかりと汚れを落としておくことも重要なポイントです! 肉や魚を切った直後に熱湯をかけると、タンパク質が固まって、汚れが落ちにくくなってしまうことも。台所洗剤で十分に洗ってから、まな板の素材に合った除菌方法を試してみてくださいね。
細菌性食中毒の予防三原則は、「つけない」「増やさない」「やっつける」です(※2)。食材に菌が付着するのを防いで温度管理したり、手洗いや調理器具などの洗浄、消毒、除菌をこまめに行うことで、キッチンでの食中毒のリスクを軽減できます。ご家庭内での食中毒予防にぜひご参考にしてください。
【参考】
※1 厚生労働省.食中毒
※2 厚生労働省.家庭での食中毒予防
のぞみ
シンプル志向の整理収納アドバイザー・ライター。「暮らしもこころも かろやかに」をテーマに、ものとじぶんとゆっくり向き合える、続けやすい暮らしのちいさな仕組みを提案しています。Instagram▶@non.karoyakani