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今のままじゃ不十分かも…【エステティシャン解説】敏感肌さんのための「正しい日焼け対策」

紫外線は日焼け、シワやシミ、くすみといった将来の肌悩みにも繋がるため、しっかり対策しておきたいもの。しかし敏感肌の人のなかには、日焼け止めはどれを選べばいいのかわからない、あれこれ塗って大丈夫なのかと心配な人もいるのではないでしょうか。今回はエステティシャンの筆者が、敏感肌さん向けの「正しい日焼け対策」についてご紹介します。

「敏感肌だから日焼け止めを塗らない」はNG

今のままじゃ不十分かも…【エステティシャン解説】敏感肌さんのための「正しい日焼け対策」

「肌に余計なものをつけたくない」という理由から、日常的に日焼け止めは塗っていないという人はいませんか? 敏感肌は人一倍バリア機能が弱く、紫外線ダメージを受けやすいとされています。紫外線ダメージを受けると、日焼け、くすみ、色素沈着、冬の乾燥、将来のシワ・シミの原因にもなりかねません。室内で過ごす場合も日焼け止めを塗り、外出時は日焼け止めの上からUVカットアイテムを併用するのがおすすめです。

「敏感肌だから日焼け止めは少量しか塗らない」もNG

「肌に負担をかけたくない」と、日焼け止めを少量しか塗らなかったり、塗り直しをしないという人もいるでしょう。そもそも日焼け止めを塗る目的は、肌への日焼けダメージを遅らせること。効果を高めるためには、商品の説明書に記載されている使用量を守ることが大切です。

顔に塗る場合の目安として、クリームタイプはパール粒1個分、液状タイプは1円玉1個分を目安に、額、鼻の上、両頬、顎にのせてまんべんなく伸ばしましょう。そのあと、同じ量をもう一度重ね塗りします。時間が経つと汗や皮脂で落ちるので、2~3時間ごとに塗り直すように心がけてください(※1)。

敏感肌さんの「日焼け止め選びのポイント」

日焼け止めはアイテムによって特徴や機能がさまざまです。敏感肌の人が日焼け止めを選ぶときは、以下のポイントを参考にしてみてください。

SPF30以上、PA++以上のもの

「SPF」とは“Sun Protection Factor”の略で、真夏やレジャー時に浴びやすい「UV-B」に対する効果を表します。「PA」は“(Protection grade of UV-A”の略で、日常生活で浴びやすい「UV-A」に対する効果を表します。9月頃までは紫外線が強く、「UV-A」も「UV-B」も浴びやすい時期なので、SPFとPAが高いものを選ぶのがおすすめです(※1)。

成分をチェック

「紫外線吸収剤」は、紫外線が皮膚まで到達するのを防ぐ役割を持ちます(※1)。日焼け止め機能としては悪いものではありませんが、肌が荒れやすい人、アレルギーがある人、化学物質などの刺激に敏感な人は注意が必要かもしれません。

・紫外線吸収剤不使用
・ノンケミカル
・添加物フリー
・アレルギーテスト済
気になる人は、上記4つの表記があるものを選ぶと安心でしょう。

クレンジング、石けんなどで落としやすいもの

アイテムのテクスチャーや、汗・水に強いウォータープルーフなどによっては、洗っても落ちにくい日焼け止めもあります。きちんと落とせていないと、肌トラブルを招くことも。また、落ちにくいからといって何度も肌をこするなど、肌に負担をかけてしまうこともあるため、クレンジングや石けんで落としやすいアイテムを選びましょう。

いかがだったでしょうか。敏感肌だからこそ、正しい日焼け対策が必要といえます。アイテム選びや塗り方などを参考にしてみてくださいね。

【参考】
※1 環境省.紫外線環境保健マニュアル2020
©Vanatchanan/Shutterstock ©Africa Studio/Shutterstock

筆者情報

寒川あゆみ
大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty