フルーツジュースの飲みすぎに注意!?【管理栄養士監修】健康のために“意識すべき食品”6つ
健康に気を付けようと思ったとき、食生活を改善しようとする人は多いですよね。しかし様々な情報があふれていて、「結局何を食べたらいいの?」と悩む人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、体にとって悪い食べ物や良い食べ物はどのようなものなのかを解説します。
体に悪い食べ物とは?

まず前提としてお伝えしておきたいのは、明らかな毒性を持っているもの以外で「体に悪い食べ物」はないということ。逆に言えば、どんなものも食べすぎれば体にとって害となり得るでしょう。
そのなかでも、あらゆる観点から“食べすぎないほうが良い”といわれている食べ物があります。たとえば、砂糖が添加された甘い飲み物や、飽和脂肪酸が多い食品(バターやラード、肉類の脂身)は食べすぎに気をつけたいものです(※1)。また油や塩分の摂りすぎにも注意が必要でしょう。
また、肥満はあらゆる生活習慣病の原因となるため、摂取エネルギーが多すぎて肥満をまねくような食事や、栄養バランスが偏った食事を続けることは体に悪いといえます。
体に良い食べ物とは?
先ほどお伝えしたように、どのような食べ物も食べすぎはよくありません。「これさえ摂っていれば健康!」という食べ物はないと思っていいでしょう。
しかし、体に良い影響をもたらすといわれている栄養素が豊富に含まれているものは、“体に良い食べ物”といえるでしょう。
たとえば、ビタミン・ミネラル・食物繊維など体の調子を整える栄養素や、不飽和脂肪酸を含むものは体に良い影響をもたらしてくれるといわれています(※2)。
体に悪いといわれる食べ物3つ
フルーツジュース

果物を使ったジュースであれば、ビタミンやミネラルの補給ができるため、体に良いと感じる人もいるかもしれません。しかし、市販のジュースにはさまざまな種類があり、なかには糖質が多いものも。飲みすぎると血糖値の上昇をまねきます(※3)。果物を手軽に摂りたいという目的であれば、家庭で手作りできると良いですね。
バターや乳脂肪が多いもの
バターや乳脂肪のほかに、ラードや肉の脂身などには、飽和脂肪酸が多く含まれています。飽和脂肪酸は摂りすぎると血中のコレステロールを上げるリスクが高まるため、なるべく控えると良いでしょうでしょう。また、牛乳であれば低脂肪タイプを選ぶのがおすすめです(※1)。
マーガリン

マーガリンやショートニングなど、工業的に作られたトランス脂肪酸の摂りすぎは、LDLコレステロールを上げてしまう可能性が。また、揚げ物やクッキー、スナック菓子なども食べすぎに注意が必要です(※1)。
体に良いといわれる食べ物3つ
オリーブオイル
油は体によくないというイメージがあるかもしれませんが、体にとっては重要なエネルギー源であり、細胞膜の材料にもなる大切な栄養素です。なかでも不飽和脂肪酸はLDLコレステロールを下げやすくしたり高血圧の予防につながったりするもの。オリーブオイルに多く含まれています。
そのほか、不飽和脂肪酸は魚の脂などにも含まれています。加熱すると酸化しやすいため、できるだけ加熱しない状態で摂ると良いでしょう(※2)。
玄米

「炭水化物は太る」というイメージがある人も多いと思いますが、適量の炭水化物はエネルギー源のために必要です。また、白米よりも玄米や雑穀米にすると食物繊維やビタミン・ミネラルを効率よく摂ることができます。パンならライ麦パンや全粒粉パンなどに置き換えてもいいでしょう(※4)。
加熱した野菜
サラダなど生野菜の状態で食べるだけでなく、野菜を加熱することで得られるメリットもあります。第一に加熱するとかさが減るため、より多くの野菜を摂りやすくなるのです。
また、脂溶性ビタミンと呼ばれる油に溶けやすいビタミンは、油と一緒に摂ることで吸収率がアップします。食事は毎日のことですので、飽きないように生野菜と加熱野菜どちらも取り入れられると良いでしょう。
食事は適度にバランスよく摂りましょう
どのような食べ物であっても、食べすぎは体にとって悪い影響を与えます。その上で、特に摂りすぎに注意が必要な食品や、適度に摂ることで体に良い影響をもたらしてくれる食品があるのです。まずは食事のバランスを整えることを意識しながら、体に良いとされる食品を取り入れてみてくださいね。
【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 脂質異常症(実践・応用)
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 不飽和脂肪酸
※3 厚生労働省.e-ヘルスネット 嗜好飲料(アルコール飲料を除く)
※4 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康
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