寝れない夜から解放!? 枕からストレッチまで「ぐっすり眠れるようになる」簡単習慣
「なかなか寝つけない」「夜何度も起きちゃう」と、日々の睡眠に関してお悩みを持つ人も多いでしょう。そこで今回は、眠りの専門家や医師などに教えてもらった、“ぐっすり眠れるようになる”簡単快眠習慣をご紹介します。いつもの習慣を少し変えるだけで睡眠の質がアップするかも!
「自律神経」を整えて快眠に導く
外に出ると冷たい風が吹いていても、室内に入ると暖房が強くて汗をかくほど。1日の中で温度差があると、疲れや不調を感じる人が多くなります。その原因はうまく体温調節ができず、自律神経が乱れている可能性が。その結果、寝つきが悪くなったり、朝布団から出にくくなったりと、睡眠の質さえも悪化してしまいます。
そこで、自律神経乱れの改善を得意とする、眠りとお風呂の専門家、公認心理師である小林麻利子さんに、快眠するためのコツを教えてもらいました。
1.お風呂39度、20分。完全浴を行って浮力と温熱作用を高める
![Beautiful portrait. Cosmetology massage. Young woman facial medical treatment. Skin care concept. Nature people. Beauty spa salon Beautiful portrait. Cosmetology massage. Young woman facial medical treatment. Skin care concept. Nature people. Beauty spa salon](https://img.ananweb.jp/anan-plus/2021/12/07171201/GettyImages-1305681599-600x400-1-1.jpg)
入浴は、寒暖差による不調の改善に効く、大切なツール。本来副交感神経が優位になるはずの夜の時間帯に、寒さや仕事の忙しさ、ストレスなどで交感神経が刺激されがちになることが多いため、意識的にリラックスして、副交感神経を優位にする必要があります。
まずはお風呂の温度は39度、20分ほどじっくり浸かってみてください。
浮力は、筋肉の強張りをほどき、体の芯からリラックスできるため、たっぷりの湯量を用意。肩まで浸かる全身浴よりも深く浸かる、首の付け根まで湯船に浸かる完全浴を取り入れて、体をしっかり温めることが大切です。
2.耳の血流をよくして自律神経を整える
特に、体の中でも細い血管で外気温の影響を受けるのは、耳。天候が悪くなると決まって頭痛になる人は、耳の血管の収縮が原因であることも。
雨天の前の日だけと言わず、日頃から耳まわしや耳のもみほぐしを行ってみることが大切です。時と場所を予め決めておくと習慣化しやすくなるので、例えば、寝る前にベッドの上で行うと決めるのもいいでしょう。
3.月経前は子宮卵巣あたりを温める
自律神経と内分泌は密接な関係があります。重いPMSに悩む女性とそうでない女性の自律神経を調べた研究によると、重いPMS症状のある人は、睡眠中の副交感神経の活動が低下していることがわかっています。また同研究では、熟睡感も低下していたとのこと。自律神経が乱れたら、PMSの症状が強く出る人もいるでしょう。
月経前は、深部体温も下がりにくくなりますので、日中太陽を浴びて活動的に行動したり、お風呂にしっかり浸かって血流をよくしたりして、寝る前から深部体温の低下を促しましょう。またメラトニンの分泌も月経前は減少することがわかっているため、夜はスマホやテレビなどの使用を極力控えることが大切です。
仕事でどうしても使用しなければならない人は、ブルーライトカットのメガネやブルーライトカットモニターなどを使用してみてください。また、寝る前は子宮卵巣あたりに湯たんぽなどを置いて、血流をよくすることも大切です。
4.体内時計の乱れを作らない
休日と平日の起床時刻に2時間以上違いがある人は、ソーシャルジェットラグと言って、海外に行ったときのような時差ぼけのような不調を感じることがあります。休み明け月曜日の朝は決まって、体調が優れない人は、体内時計が大きく乱れている可能性が高いです。
![Caucasian woman sleeping in bed Caucasian woman sleeping in bed](https://img.ananweb.jp/anan-plus/2021/12/07171147/GettyImages-722212629-600x400-1.jpg)
全て取り入れなくても大丈夫。1つだけでも生活に取り入れてみてくださいね。
※ 文・小林麻利子
※ 2021年9月14日配信
「寒さ対策」を整えて快眠に導く
手足の冷えから、就寝時になかなか眠れないという悩みも少なくありません。
眠りとお風呂の専門家の小林麻利子さんに、「寒くて眠れない!」を解消する寝つきアップのコツも教えてもらいました。
1.午前中の日光浴とガムを咀嚼する
![Close-up top above high angle view portrait of her she nice-looking sweet attractive lovely charming cute funny girlish wavy-haired lady having rest free time in light white interior room Close-up top above high angle view portrait of her she nice-looking sweet attractive lovely charming cute funny girlish wavy-haired lady having rest free time in light white interior room](https://img.ananweb.jp/anan-plus/2021/12/07171154/GettyImages-1141207455-768x598-1.jpg)
まず寝る前の対策ではなく日中の対策です。体の内側の温度を深部体温と呼びますが、私達には、19時頃深部体温が最も高く、就寝2~3時間前から早朝4時頃に向けて低下するという日内変動があり、この深部体温が低下するときに眠りにつくと寝つきがよくなります。
でも既に手足が冷たいのに、深部体温を低下させるなんて、もっと手足が冷たくなるのでは!? と思う人もいらっしゃるようですが、深部体温と末端の体温は別物。深部体温が低下していくと、反対に手足などの末端はポカポカと体温が上昇する仕組みになっています。ですから、まずは寝る前に深部体温をしっかり低下させることが大切なのです。
しかしながら、日中デスクワークや在宅ワークなどで運動量が少なかったり、日光を浴びる機会が得られなかったりすると、日中に体温がうまく上昇せず、その影響で夜適切に体温が低下していきません。女性は、1年中紫外線予防にと過度に日光を避ける人もいらっしゃいますが、睡眠や睡眠による美容メリットのためにも、日光浴は必須。
朝の起床後や出勤、お昼休憩中など積極的に日光浴を行いましょう。夜の眠りに必要なメラトニン分泌につながるセロトニンの分泌を促すことができます。また、一定の速度でリズムを刻むことでもセロトニン分泌を促すことができますので、ガムの咀嚼も合わせて行うとGOOD!
2.シャワーでも、末端血流がいいまま布団の中に入る
もし時間がないなどの理由でシャワー浴しかできない場合は、足首まですっぽり入る桶や洗面器で足湯をしながら洗髪をしてみてください。冷気は重いので足元に溜まりやすいため、洗髪で頭は熱くなるのに足元は冷えていることが多いです。深部体温をしっかり低下させるには、末端、特に足元の血管をしっかりと拡張させ温かな状態を作る必要があるため、冷えない工夫をしましょう。
入浴後は、湯船に浸かったときよりも格段に血管が収縮しやすくなるので、速やかに準備してすぐにベッドへ入ります。このとき血流がいい状態をキープしたいので、室温が16度を下回る場合は暖房器具などで温かくしたり、必ず靴下を履いて身支度したりするようにしましょう。そしてベッドの中に入ったら靴下を脱いでお休みします。
もしこの状態で足が冷たくなっているならば、潔く浴室へ行き、10分ほど温めてからお休みするのも手。それだけ睡眠時間が短くなるからよくないと考えられる人も多いと思いますが、睡眠の質を高めるためにも末端の血流はしっかりよい状態でお休みする必要があります。
3.レッグウォーマ―はあったほうがいい
ズボンの裾がまくりあがって、足首が冷えてしまい、その結果寝つきが悪くなる人もいるでしょう。足首は脂肪や筋肉が少ないため、とても冷えやすい部位。この部位の血流が悪くなることで、深部の熱い熱がうまく放散しにくくなることも考えられます。
そのため、足首は露出しないよう、レッグウォーマ―を装着してお休みしてみてください。ただレッグウォーマ―は日中使用する用のものでは締め付け感があるため、睡眠に特化したものを用意したり、締め付け感があるものしかなければ、手でつかんで伸ばしたりと工夫するといいでしょう。
お風呂上がりに靴下と共にレッグウォーマ―を装着すると、温かな状態をキープできます。そして、ベッドの上で靴下だけ脱いでお休みしてください。足背から熱がどんどん放熱して深部体温の低下を促すことができます。
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副交感神経を優位にするには…? 「手足ポカポカで快眠できる」簡単なコツ
※ 文・小林麻利子
※ 2021年10月23日配信
「枕選び」で快眠に導く
できることなら、いつでも快適で質のいい睡眠を取りたいですよね。
美容ライターの寒川あゆみさんは、入眠まで少し時間がかかり、よく夢を見るタイプなので朝起きても頭がすっきりせず、「もしかして眠りが浅いのかも」と思っていたそう。
さらに、その日によって仰向け、横向け、うつ伏せと色んな体勢で寝るので、今までは片面に“クッションのような柔らかい素材”ともう片面には“フラットな低反発素材”を採用している枕を使っていたんだとか。
しかし、一向に睡眠の質が改善されなかったので、首や腰への負担も考えて“枕”を見直すことに!
「眠りを科学する 健康睡眠枕」
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寒川さんが楽天市場で見つけて愛用しているのが、仰向け、横向け、うつ伏せにも対応できる低反発タイプの「眠りを科学する 健康睡眠枕」です。
少し独特な形をしている枕なのですが、12cmのハイピローと7cmのローピローの2タイプになっていて、仰向けで寝ると頚椎に合わせてフィットしやすく、横向きで寝ると気道が確保しやすいくぼみのある形状に作られています。
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うつ伏せで寝ると呼吸がしやすいような高さで、腕をおけることも特徴です。
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使った初日から“入眠のしやすさ”、“首がサポートされて頭がすっぽり包まれるような感じ”があり、深く眠ることができて感動したそう!
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この枕は、そのときの気分で寝る体勢が変わるという人にもおすすめ。
枕があっているかどうかも睡眠の質には関係する場合があるので、一度見直してみるといいかもしれませんね。
※ 文・寒川あゆみ
※ 2021年7月30日配信
「豆乳」で快眠に導く
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飲まないと目が覚めない、仕事にならないと、何気なく毎日飲んでいるコーヒー。『コーヒーを飲む人はなぜ健康なのか?』の著者、「北品川藤クリニック」院長・石原藤樹先生によると「今はコーヒーが健康ドリンクとしてもっとも評価されている時代」だそう。コーヒーには下記のような効果があると研究により判明していると言います。
- 総死亡リスクを10~20%程度低下させる
- 糖尿病、肝臓病予防効果がある
- クロロゲン酸(コーヒーに含まれている)にはコレステロール低下作用がある
このように健康によいアプローチをもたらすため、適量を飲むのはおすすめです。ただ、コーヒーには牛乳を入れるのが定番ですが、牛乳は動物性脂肪が多いことにより、コーヒーの血糖低下作用やアンチエイジング作用、ダイエット効果も相殺されてしまう可能性があると石原先生は話します。
牛乳は育ちざかりの子どもの成長促進や、たんぱく質の補充のため高齢者などに有効性が期待されますが、それ以外の年齢層には成長促進が老化につながる可能性もあり、ときに逆効果の場合もあるのだとか。ほどほどにはいいですが、摂り過ぎには注意が必要かもしれません。
豆乳をプラスするとダブルの健康効果が期待できる
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石原先生によるとコーヒーに入れるのは豆乳がおすすめ。「豆乳+コーヒー」のドリンク、ソイラテには以下のようなダブルの健康効果が期待できるそうです。
コレステロール低下のダブル効果
コーヒー含有のクロロゲン酸にはコレステロールの低下作用があり、豆乳含有の大豆イソフラボンにも血中総コレステロールと悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を低下させる働きがあります。
カフェインの「カルシウム流出」「覚醒効果」を相殺
コーヒーに含まれるカフェインはカルシウムを流出させると言われていますが、大豆イソフラボンには骨粗しょう症予防効果があるため、相殺することが期待できます。さらに大豆イソフラボンには睡眠の質を向上・改善する効果があるため、カフェインの覚醒効果を相殺することが期待でき、コーヒーを飲むと眠れなくなると不安を抱える人にもぴったりです。
さらに牛乳やミルクに比べてカロリーが抑えられるので、女性にとってはダイエットのときにも選びたいドリンク。イソフラボンの女性ホルモン作用で、骨を強く、血管を若く保ち、睡眠の質の改善にも期待がもてます。
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不眠にいいって本当? 医師が教える「コーヒー×豆乳」のスゴい威力
※文・雨宮あゆみ
※ 2021年11月12日配信
「ストレッチ」で快眠に導く
1日中忙しく過ごしていると、いつの間にか体が凝ったり、姿勢が悪いことで呼吸が浅くなったりしていませんか? それは背中や肋骨周りが縮んで、猫背やお腹を突き出すような崩れた姿勢になっていることも原因と考えられます。
さらに、眠る前にスマホを長時間見続ける・テレビをだらだら見る・夜遅くまで起きている…などをしていると、いつまでも神経の高ぶりを解消できず、体もそれに反応して縮こまったままになりやすいのです。
呼吸が深い状態であれば、自然と心身はリラックスして緩みます。よって、ぐっすり気持ちよく眠るには、自然と呼吸が深く入るように、背中周りを緩めてあげるのがおすすめです!
ぐっすり眠れる!? 就寝3分前にしたい「リラックスヨガ」
![IMG_9715-768x576 IMG_9715-768x576](https://img.ananweb.jp/anan-plus/2021/12/23193819/IMG_9715-768x576-1-1.jpg)
1.ベッドや布団に横たわります
2.左を横にして寝ます。左手は胸の前に伸ばしてください
3.右腕を脇腹から引っ張るようにして、頭上に伸ばしてから力を抜きます
![IMG_9518-768x576 IMG_9518-768x576](https://img.ananweb.jp/anan-plus/2021/12/23193817/IMG_9518-768x576-1-1.jpg)
4.息を吸います。息を吐きながら腰はそのままの位置に安定させ、胴体を後方へねじり、力を抜きます
5.腕もひじを曲げるようにして、力が入らないようにします
6.体の重みで自然とねじれるようにしながら、深く息を吸います
7.ため息のように大きく息を吐きましょう。口からでも、鼻からでもかまいません
![IMG_9714-768x576 IMG_9714-768x576](https://img.ananweb.jp/anan-plus/2021/12/23193814/IMG_9714-768x576-1-1.jpg)
8.6呼吸ほどゆっくり行ったら、反対側も同様に行いましょう
ストレッチの強度は自分で調節せず、体の重みと呼吸に任せましょう。息を吸うと自然とねじりが緩みますし、息を吐くことで適切な位置にねじりが調整できます。
寝る前の大切な時間は何もかも忘れ、体を呼吸に委ねると、朝までぐっすりと眠れる体に近づけるはずですよ。
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寝る前に体を“ねじる”だけ…!? ぐっすりと眠れるようになる簡単習慣
※ 文・上村由夏
※ 2021年11月20日配信
続けやすい方法で睡眠の質向上を目指そう!
入浴、枕、豆乳…など、身近なことで睡眠の質向上を目指せるのはうれしいですよね。
お気に入りの入浴剤やアロマで香りを楽しみながらバスタイムを楽しんだり、コーヒーの香りを楽しみながらお気に入りのカップでおうちカフェを楽しんだり。続けやすい方法で睡眠の質を高めて、ゆったり心と体を休ませてあげてくださいね。
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