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メリットからコツまで! 知って得する「膣トレーニング」の基本

“膣トレーニング”という言葉を耳にしたことがある人もいるでしょう。でも、具体的な方法やメリットは何かを理解していなくて、なんとなくしている人も多いのでは? そこで今回はヨガインストラクターの筆者が、膣トレーニングの基本やメリット、実践するときのコツをまとめてご紹介します。便秘や尿漏れ、月経痛、性交痛など、女性ならではのお悩みを改善したい人は必見です。

膣トレーニングとは

メリットからコツまで! 知って得する「膣トレーニング」の基本

膣トレーニング(略して“膣トレ”)とは骨盤の底部にあり、子宮や膀胱、直腸などを基底部から支えている骨盤底筋を整えるトレーニングのこと。骨盤底筋を整えると、ぽっこりお腹を引っ込めたり、月経の不調やエイジングによる尿漏れ、性交痛などデリケートな悩みの改善が期待できます。

鍛えるというよりも“整える”

膣トレと聞くと、鍛えたり強くするというイメージを抱くかもしれませんが、鍛えればいいというものでもありません。

骨盤底筋は内臓を支えるネットのような役割をしています。そもそも体に負担がなく骨格が歪まない姿勢が保てていれば、骨盤底筋はスムーズに本来の働きができると筆者は考えています。

けれど姿勢を支える筋力の衰えによって、骨盤が傾いたり、猫背や反り腰の姿勢が定着する恐れがあります。その結果、骨盤底筋がうまく働きにくくなり、筋力が低下する可能性も。動きが悪い部分は弾力が衰えやすくなり、いわゆる“筋肉が硬くなる”イメージにつながります。

“四つ這い”になって膣トレの感覚を身につけよう

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膣トレで大事な膣を引き上げる感覚が分かりにくい人も多いでしょう。「とにかくぎゅっと締める」「力をどこにいれているのかわからない」「お尻には力が入っている気がするけれど」といった疑問の声をよく聞きます。

膣を引き上げる動きができていると思っても、実はお尻やお腹を引き締めているだけで、骨盤底筋を使えていない人も多いと感じています。

そこで、感覚をつかむのに分かりやすい“四つ這い”の姿勢になってみましょう。四つ這いになることで、お尻周りが緩み、膣を引き上げる感覚に集中しやすくなります。

実際に四つ這いの姿勢で、膣だけを下腹部のほうへ引き上げてみて。立ち姿勢のときより、感覚がつかみやすいと実感するでしょう。

ふわっと脱力がコツ! 超簡単な「膣トレーニング」

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1.つま先を立てて座り、かかとの上にお尻をおろします
2.両ひざを軽く開いてください。全身をリラックスさせましょう

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3.両手を前方の床につけます
4.息を吸いながら両手で床を押します。このとき肩甲骨を下げ、背骨を上に伸ばすようにして、腰を気持ちのいいところまで反らしましょう

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5.息を吐きながら、腰を丸めるようにして膣を下腹部に引き上げていきましょう。このとき、かかとからお尻が浮いてもOKです
6.余裕があれば、手で床を押しながら背中も丸めるようにしてください
7.息を吐ききったら、膣とお腹の力をふわっと抜きながら背骨を引き上げていきます
8.5~8を1セットとし、10回ほど繰り返します

焦らず、少しずつ感覚をつかんで

今回ご紹介した方法を実践すれば、お尻周りの余計な緊張が緩み、骨盤底筋や下腹部が引き上がり、締まる感覚がつかめるはず。

最初はお尻全体に力が入っても問題ありません。少しずつ膣周りを引き上げる感覚をつかんでいきましょう。

ポイントは、息を吐ききったら力を抜き、空気が自然に入るような呼吸をすること。また、緊張と弛緩のバランスが大切です。終えたら楽な姿勢で存分に休み、体がリラックスした感覚を味わうようにするとなおいいでしょう。

©Prostock-studio/shutterstock

上村 由夏
「マナヨガ」代表。
20代の頃、ストレス過多で喘息が再発。心身の調和こそ健康だと痛感し、ヨガセラピーを学び始める。また姿勢と歩き方から整える“マナメソッド”を発案。
現在はヨガで重要なエネルギーワークのエッセンスが残る古代ヨガをベースにした『マナメソッドセラピー』でボディ・マインド・スピリットの調和を大切にし本質的な幸せを見出すレッスンを展開中。生徒は全国にわたる。