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「やめて良かった…」30代女医が実践している「日々の健康習慣」とは

日々忙しい生活を送っているみなさんは、健康管理は重要だと思っていても、ついつい後回しにしがちかもしれません。ですが、健康を維持できていないと、体調を崩して仕事どころではなくなったり、生活習慣病の発症や、場合によってはメンタルの不調におちいってしまう恐れもあります。今回は、医師の私が実践している健康習慣の中から、「やめて良かったこと」と「積極的に取り入れている健康習慣」についてご紹介していきます。

運動をしても継続しないのはNG

まず、健康維持に欠かせないのが「運動」です。運動は心身の健康を維持するために、非常に重要な役割を果たします。私自身、毎日少なくとも30分は運動をするようにしています。具体的には、軽いジョギングや筋トレ、散歩やストレッチ、ヨガなど。特に、朝の出勤前に運動することを意識しています。

運動することによって、心臓病や糖尿病などの慢性疾患のリスクを減らすことができるだけでなく、ストレスの軽減や睡眠の質の向上にもつながります。生活習慣病の予防などの効果は、家事や通勤で歩いたり、趣味の活動をしたりなど、日常生活で身体を動かす活動だけでも健康効果があると考えられているんですね。

エレベータに乗らずに階段を使ってみる、少し早起きして一駅歩く、近所の買い物は車に乗るかわりに自転車で行ってみる……など、日々の生活のなかでも少しでも身体を動かすことを意識してみるといいでしょう。

果糖ブドウ糖液糖などの異性化糖を極力摂取しない

20代後半になってから、私が実践し始めたのが「異性化糖を極力摂取しない」ということです。

みなさんも、ジュースや調味料の原材料名の表示に、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖果糖液糖といった表示を目にしたことがあると思います。これらが異性化糖(※1)と呼ばれるものなのですが、多量に摂取すると体重増加や2型糖尿病の発症リスクが上昇したり、脂肪肝のリスクが高まるとも言われています。

特に液体から異性化糖を摂取してしまうと、満腹感をもたらすことなく、血糖値の上昇を招いてしまうため注意が必要でしょう。受験生や研修医として夜遅くまで勉強や仕事をしていた時期には、栄養ドリンクを飲んで無理やり体を動かしていたこともありますが、栄養ドリンクにも果糖ぶどう糖液糖が含まれています。私自身は摂取を控えていますが、みなさんも飲みすぎには注意したいですね。

好きな食べ物ばかり食べていませんか?

「やめて良かった…」30代女医が実践している「日々の健康習慣」とは

運動と同じくらい重要なのが、適切な栄養摂取と食事のコントロールです。私は食事において、野菜や果物を中心にしたバランスの取れた食生活を心がけています。

加工食品や添加物、砂糖の多い食品を避け、全粒穀物、良質なたんぱく質、健康的な脂肪を積極的に摂取することで、体内の栄養バランスを整えることができます。足りない栄養素は積極的にサプリメントで取り入れるようにして、できる限り自分のパフォーマンスを最大化できるように心がけています。

おわりに

健康維持には、日々の習慣作りが非常に大切です。私が実践している運動の習慣や、栄養摂取と食事のコントロールは、すべてが健康的なライフスタイルをサポートするためのもの。これらの習慣は、医師の視点から見ても重要であると実感しています。今回ご紹介した私自身の健康維持のための習慣はあくまでも一例です。ぜひ皆さんも、自分にあった健康法を継続してみてくださいね。

健康は一朝一夕には築けません。毎日の小さな積み重ねが、長期的な健康を守る鍵となります。まずは自分にできることから始めてみてはいかがでしょうか。
【参考】
※1 農林水産省.異性化糖をめぐる状況について
©japolia/Adobe Stock ©kapinon/Adobe Stock

筆者情報

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ママ女医ちえこ(産婦人科医)
産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。
YouTube:https://www.youtube.com/c/mama女医ちえこ