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実はむくみます! 医師が教える「やってはいけない水の飲み方」

気になる顔や手足のむくみ。水分不足も原因といわれますが、摂取しても正しい飲み方をしなければ逆効果になることもあるそう。今回は、間違えがちな水の飲み方と正しいむくみ対策を医師にうかがいました。

むくみって何? 原因と対策は?

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今回、お話をうかがったのは、総合内科専門医の上條由佳さんと美容医療の専門医の塚田里香さんのおふたりです。そもそもむくみとは何なのでしょうか。原因と対策を教わります。

塚田さん むくみとは、水分(細胞外液)が血管やリンパ管外に染み出し、皮下組織に過剰に貯留する状態のこと。人のカラダの約6割を占める水分が滞ると、全身の機能を滞らせてしまいます。

上條さん むくみの原因はさまざまですが、生活習慣からくるむくみを改善するためには、塩分を控える、運動をして下肢筋肉量や基礎代謝を保つ、適切な水分を摂取する、半身浴などでカラダを温めて代謝や循環を保つことなどがあります。

むくみ対策のためのNGな水の飲み方5選

ーー日頃から、意識的に水分を摂取することでも、むくみ対策ができるとのこと。でも、ただ飲めば良いわけではないようです。してはいけない飲み方とその理由をうかがいました。

1. 一度に大量の水を飲みすぎる

上條さん 水分はとればとるだけむくみ解消につながるわけではありません。一度に飲む量、もしくは1日に飲む量が多すぎると害になります。

血管内の電解質が薄まり、低ナトリウム血症などを起こし、嘔気や頭痛、意識障害などにつながるほか、命にかかわる急性水中毒といった病態を引き起こすことも。腎臓の濾過機能に過剰な負担をかけることで、逆にむくみの原因につながることもあります。

2. むくみを恐れて水分摂取を控えてしまう

塚田さん むくみたくないからと水分を我慢する方もいますが、水分が足りないとかえってむくんでしまうこともあります。体内の水分量を適切に保つことが重要です。適切な量を摂取しましょう。

3. 冷たい水を飲み、カラダを冷やしてしまう

塚田さん 冷たい水を摂取すると、カラダを冷やし、代謝を落としたり、体調不良の原因になったりすることがあります。冷え性体質の方は、白湯にすることも有効です。

4. 緑茶やコーヒー、甘いジュースを水分としてカウントしている

塚田さん 緑茶やコーヒーなど利尿作用のある飲み物は、水分補給という意味では向いていません。また糖度の高いジュースなどはかえってむくみやすくなるため、おすすめできません。

5. 塩分の多い食事を多くとる

上條さん 塩分をとると喉が渇くため、水分をとりたくなります。なかには水分をとるために塩分の多い食事を選ぶ方もいますが、おすすめできません。むくみの悪化を招くだけでなく、高血圧、動脈硬化などの心臓血管病リスクにもつながります。

むくみ改善を目的とした理想的な水の飲み方

ーーむくみ改善のためには、毎日、どのように水を飲めばいいでしょうか。

1日に飲む最適な量

上條さん むくみ対策として理想的な1日の水分摂取量は、食事からの摂取を除いて、1.5リットル前後が目安となります。汗の量が多い場合は、より多めの計算になります。

1回に飲む最適な量

塚田さん  カラダが一度に吸収できる水分量は200~250mlとされ、大量に飲んでも吸収しきれなかった分は尿として排出されてしまうので、こまめな水分補給が大切です。コップ1~2杯が目安です。

飲むタイミング

塚田さん 喉の乾きを感じたときはすでに脱水になっているので、できるだけ喉が渇く前に飲むようにしましょう。

特に汗をかくことが見込まれる入浴や運動の前後などに飲むのがおすすめです。汗を多くかいたときはナトリウムやカリウムなどの電解質を含む飲料も有効です。

また、長時間水分を摂取できない睡眠中は、汗を多くかくことで体内の水分が奪われるため、起床後にはしっかりと水を飲みましょう。
就寝前の飲水は有効ですが、飲み過ぎは、夜間尿で睡眠が阻害されたり、朝のむくみの原因になることもあるので、体質によっては注意が必要です。

ーーむくみを改善するための一つの方法として、水分摂取の方法を教えていただきました。水をうまく飲みながら、むくみ対策を行いましょう。

むくみ対策に! サプリメントとドリンク

ーー最後に、ライターがリサーチして見つけた、むくみ改善をサポートしてくれる商品を2つご紹介します。市販品も上手に使って、むくみ対策に役立ててみてくださいね。

1. クリニックでも販売! 新タイプのミネラルウォーター

「キントン・アイソトニック (ミネラルウォーター) 」

「キントン・アイソトニック(ミネラルウォーター)」¥11,990(税込)

スペイン沖のごく限られた海域からのみ採取される海水を原料とした78種類のミネラルを含有する新しいタイプのミネラルウォーターです。

QUINTON(キントン)は、フランスの医師・生理学者であるルネ・カントンにより研究されたマリンテラピー(海水療法)に基づいたブランド。フランスでは120年もの間あらゆる治療に活かされてきた歴史があり、現在は世界各国において清涼飲料水、サプリメントとして販売されています。

キントン アイソトニックは、飲みやすく体内への吸収が良いことから、むくみや脱水対策、ミネラル補給などをサポートしてくれます。

また疲労の軽減に役立つキントン ハイパートニックという製品もあります。

2. 顔のむくみ感を軽減するレモン炭酸飲料

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ポッカサッポロ「キレートレモンMUKUMI」希望小売価格¥158(税込)

レモン1個分の果汁、ビタミンC1350mg、クエン酸1350mg、レモン由来モノグルコシルヘスペリジンが入った機能性表示食品です。

レモン由来モノグルコシルヘスペリジンの働きで一時的に自覚する顔のむくみ感を軽減します。

レモンの酸味と炭酸の刺激でリフレッシュできるので、日頃の気分の切り替えにもおすすめです。

ーーむくみが気になる人は、ぜひ日頃の水分摂取に今回解説された内容を取り入れてみてくださいね。スッキリむくみが改善されれば、気持ちよく街を歩けそうです。

Information

教えてくれた人… 上條 由佳(かみじょう・ゆか)さん

上條 由佳さん

医師・医学博士。総合内科専門医、腎臓内科専門・指導医、透析専門・指導医。大学病院や基幹病院で臨床医として研鑽を積む傍ら、学会・研究・教育活動に従事。2020年、医療法人社団ときわ理事・サルスクリニック統括ディレクター就任。

塚田 里香(つかだ・りか)さん

塚田 里香さん

THE SKIN CLINIC 神楽坂院長。医師・医学博士。ペインクリニック専門医。大学病院で疼痛緩和診療や研究活動に従事した後、より全人的な医療をという思いから漢方診療・美容医療の研鑽を積む。2023年「THE SKIN CLINIC 神楽坂」院長に就任。

※本記事で紹介している商品は医師が勧めるものではありません。

(C)Jamie Grill/Getty Images