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“モノを持ちすぎている人”はお金が貯まりません! プロ直伝「即できる節約術」

食品や電気代などの値上げラッシュで、これまで節約には縁がなかった人も「節約しなきゃ!」と意気込むものの、うまくいかず、悩んでいませんか? そんな人が陥りがちな節約に関するお悩みを、ファイナンシャルプランナーの飯村久美さんに解決していただきます。

この手があった! 節約できないお悩みの解決策

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立て続けに続く「今月から○○を○○円値上げします」というニュースを目にすると、憂うつな気分になりますよね。家計もお財布の中身も厳しい状況。これまで節約をほとんどしたことがなかったという人も、何かしら対策が必要になってきているかもしれません。

そんな節約初心者の方が抱えがちなのが、「電気代節約のためにエアコンのスイッチをこまめに切っているのにまったく効果が出ない」「洋服の無駄遣いを減らしたいのに、気がついたらクローゼットに服がどんどん増えていく」「スマホ代をもっと安くしたいけれど、これ以上は減らせない」などのお悩み。

でも、これらのお悩み、節約のプロなら簡単に解決できちゃうんです。今回は、20年以上ファイナンシャルプランナーとして家計相談を受けている飯村久美さんに、お悩みの解決策を教えていただきました。

電気代・洋服代・スマホ代節約のよくある悩みとおすすめ節約術

1. 【よくある悩み】電気代節約のためにこまめにスイッチを切っているが効果が出ない

電気代節約といえば、こまめにスイッチを切ること。これからの季節、暖房が必要ですが、電気代がかかるので使わないときはできるだけ切ろうという考えの人も多いかもしれません。でも、それほど毎月の電気代に節約効果が表れないことも…。

飯村さん 電気のスイッチをこまめに消して、節約できたとしてもほんのわずかな額です。エアコンはつけたり消したりするより、一日中、つけっぱなしのほうが割安な省エネタイプの製品もあります。

おすすめなのは、電力会社と契約しているプランのアンペア数を下げて、基本料金を下げること。例えば、40アンペアを、30アンペアに下げるだけで、基本料金は年間3,400円ほど節約できることも。ブレーカーが落ちるのが心配なら、消費電力の高い電子レンジやドライヤーなどを同時に使わないようにしましょう。

電力会社乗り換えという方法もあります。私は数年前に電力会社を切り替えたところ、年間の電気料金が1.2万円削減できました。ただし契約した電力会社が倒産する可能性や、各社で提供されているプランのうち、市場の動きによって価格が変動する「市場連動型プラン」は、電気代が大幅に値上がりする可能性もあることを踏まえておきましょう。

2. 【よくある悩み】洋服を無駄に買ってしまうことが多い

ーー洋服好きの人にとっては定番の悩み。衝動買いやいつのまにか似たような服を買っていたなんてことは日常茶飯事で、クローゼットの中はごちゃごちゃ。洋服代を節約するのに効率的な方法は…?

飯村さん 洋服に限ったことではありませんが、「モノを持ちすぎている人」はお金が貯まりません。自分の持ち物を把握できていないのと、何でもすぐに買ってしまうのが原因です。すでに持っているのに同じようなものを買ってしまい、無駄な支出をしてしまうのです。そしてモノが増えていくという悪循環に…。

お金が貯まる人は、ある程度、自分の持ち物を把握しています。自宅のクローゼットに何が入っているか、おおよそわかるため、似たような服を買ってしまうこともありません。

そこで、モノを持ちすぎていると自覚している方には、クローゼットの中身をスマホなどで写真に撮って保存しておくことをおすすめしています。買い物前に見ることで同じものや偏ったものを買うのを予防できます。写真を撮って客観的に見る習慣をつけると、不思議と無駄なものを買わなくなり、要らないものをどんどん捨てられるようにもなります。

最近では、クローゼットの衣類を管理できる「XZ(クローゼット)」や「JUSCLO(ジャスクロ)」といった便利なスマホアプリもありますので、それらを利用するのも良いでしょう。

3. 【よくある悩み】スマホ代が高すぎる! でもこれ以上減らせない

ーースマホ代は家計の中でも高い割合を占めるので、できるだけ削減したいけれど、データ使用量は減らしたくないし、これ以上は無理!というのはよくある悩みです。

飯村さん スマホ通信料は半額以下にもできます。通信キャリアや機種、プランを乗り換えて最適化しましょう。格安スマホや格安SIMは、利用するデータ通信量が3GB~20GBくらいであれば、通信料が1,000円~3,000円台で済むこともあります。

また、意外と盲点なのが、スマホの故障や画面割れ、水濡れなどが起きたときの修理代の一部を補償するサービス料です。必ずしも契約しているキャリアの補償に加入する必要はなく、機種によっては補償料(保証料)が月額1,000円以上の高額となる場合もあるのです。

けれど、加入しないわけにもいかないでしょう。節約法としては、外部のスマホの保険を利用する方法です。必要な補償だけを付けてカスタマイズできる保険もあるので、自分に合った保険に最適化するのも良いでしょう。

例えばスマホ保険の「スマホケ」は、ベースプランである「故障」の補償だけで良いなら、保険料は月々100円です。もし「破損」「水濡れ」「盗難」の補償も付けたいなら、各100円で付けられます。4つすべて補償する契約でも月々400円で、年間通算最大10万円まで補償されます(オプションは免責金額あり)。

ーープロの電気代、洋服代、スマホ代の節約術、いかがでしたか? 「その方法ならいけるかも!」と感じるものがあったなら、ぜひ取り入れて値上げラッシュを乗り切りましょう。

Information

教えてくれた人…飯村 久美(いいむら・くみ)さん

飯村久美さん

ファイナンシャルプランナー歴20年。わかりやすく、親しみやすく、セミナーやメディア等で、マネー情報を発信している。著書に「お金の先生!できるだけ簡単にお金を増やす方法を教えてください。」(アスコム)などがある。

(C)triocean/Getty Images