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リップクリームが3つ以上ある人は注意! 片付けのプロが教える「部屋が片付かない人」の共通点

「片付ける時間やスペースがない」「上手な収納方法が分からない」など、片付けが苦手な方の特徴は色々ありますが、意外と気が付かない特徴のひとつとして、「同じものを複数持っている」ことが挙げられます。そこで今回は、整理収納アドバイザーである筆者が、秋冬の季節の変わり目に見直しをおすすめする「ダブリ持ちNGパターン」を詳しく解説します。

片付かない人が気づかない、複数持ちのデメリット

同じものを複数持っていても、ひとつひとつが小さな物だったり、たくさんあることがずっと当たり前と思っていると、減らしたり処分する対象になりにくくなります。「うーん、なんだか不便だな」と思っていても、いつまでも改善点に気が付かない場合もあるのです。

みなさんは、以下のアイテムの中で複数持っているものはありますか? 実はワンサイズでも問題なかったり、少ない方がムダなく使えたりすることに気が付くかもしれません。

ダブリ持ちNGパターン4つ

(1)同じアイテムが複数あって、いつまでもすっきり使い切れない

リップクリーム

これからの季節によく使うリップクリーム。使ってすぐ部屋のあちこちに置きっぱなしにしたり、ポケットの中に入れたままにしていると、また使うときに見当たらなくなりがちです。もう一本買い足すうちに、気が付くとひと冬に3~4本も持っていたことはありませんか? 家用、外出用と使い方を明確に分けている場合には問題ありません。しかし、見当たらないからとつい気軽にもう1本買ってしまうと、それぞれ中途半端に使いかけが続き、いつまでたってもスッキリと使い切れません。

「使い切る」感覚は、ものを多く持ちすぎないためにとても大切です! 使いかけばかりが残ってしまうと、「まだ使える」「捨てるのはもったいない」と感じて、ついものの量が多くなってしまいます。

小さなアイテムでもあちこちに置きっぱなしにしない・使ったものは元に戻す
とてもシンプルな行動で、探し物はグンと減らせます。また同じものを買うための余計なお金も減らせますので、ぜひ意識してみてくださいね。

(2)使い分けのために複数持つと、在庫の管理が面倒になる

ラップ

キッチンでよく使うラップ。使い分けのために大中小の複数サイズで揃えている方も多いかもしれません。しかし筆者宅では、中くらいのミニサイズのみで十分だと感じています。普段よく使うお皿は20cmが多いため、22cmサイズの使用頻度が一番高く、ワンサイズでも十分足りるからです。もし大きいものを包む場合は、2枚ずらして使用すればOK。ラップの場合は「小でも大を兼ねる」ことができます。もののダブリ持ちを減らすためには、サイズ別の使い分けを手放して、よく使うサイズのみでも対応できるか、普段の暮らしで試してみることがおすすめです。

・実家はいつも使い分けていたから
・使い分けたほうがピッタリ使えるから
・収納ケースには複数本が十分に収まるから

…と思っていても、よく使うワンサイズに絞ると在庫管理がとてもラクになります。本当にすべてのサイズが必要か、今一度見直してみましょう。

(3)いつ使うかはっきりしないもののために、余計な収納スペースが必要

エコバッグ

いつか再利用しようと溜めているレジ袋。例えば収納ケースにざっくりと入れている場合、上の方から取ってばかりだと奥にあるものがずっと溜まっていく一方で、いつまでたっても減らない状況ではありませんか?

・一度使ったレジ袋をきれいに畳むのが手間
・使う順番に整えて置くのも面倒
・肉や魚が入ったポリ袋を再利用することは衛生的に心配

そう感じている筆者は、レジ袋、ポリ袋は再利用しないと決めています。普段使うバッグごとにエコバッグを一つずつ常備して、そもそも外出先からレジ袋を「もらわない」「買わない」「家に持ち込まない」ルールをつくっています。

再利用する機会よりもらってくる回数が多ければ、レジ袋の在庫は溢れてしまいがち。「いつか使うかも」のためではなく、他の使用頻度の高いものを優先して収納スペースを活用できるよう、レジ袋の再利用ストックをしないと決めてみることも、ひとつの手ですよ。

(4)複数持っていることで、逆に使いにくくなっている

複数持っていることで、逆に使いにくくなっている

クリーニング店でもらったものや、必要になるたびに買い足してきたさまざまな種類のハンガー。ハンガーはたくさんあっても困らないと思うのは、実はNGです。ハンガーが多すぎるクローゼットは、その分スペースの容量以上に洋服がパンパンに詰め込まれている場合が多くあります。

・取り出しにくい
・選びにくい
・アイテムが把握できない
・風通しが悪い

と、日ごろから頭を悩ませがちな場合も多いでしょう。クローゼットの使い勝手や見やすさを向上させるためには、バーの長さに合わせたハンガーの適量を知ることが大切です。

ハンガー

バーの長さ(cm)÷1着ごとの厚み(3cm、厚手のものは5cm)×0.8(2割のゆとり)

目安ではありますがハンガーの適量を知っておくと、思った以上に持ちすぎていることに気が付くこともあります。これから衣替えの季節。洋服の整理と共に、余計なハンガーを処分して、洋服のサイズや形状に合ったハンガーに買い替えを検討してみるのもよいタイミングです! 暮らしの最適化のために、ぜひ一緒に見直してみてください。

まとめ

片付けがうまくできない方は、収納方法が間違っている以前に、ものの量、数の見直しができていないかもしれません。上記以外にも、傘、カトラリー、文房具など、同じアイテムを複数持っているものは意外とたくさんあります。季節の変わり目の衣替えや秋冬アイテムを入れ替えるタイミングで、身の回りのものの数や使い方を再検討するために、参考にしていただければうれしいです。

筆者情報

のぞみ
シンプル志向の整理収納アドバイザー・ライター。クリンネスト1級。「暮らしもこころも かろやかに」をテーマに、ものとじぶんとゆっくり向き合える、続けやすい暮らしのちいさな仕組みを提案しています。Instagram▶@non.karoyakani