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お弁当作りをあっという間に時短! 作り置きで冷凍保存できる「簡単レシピ」2つ

忙しい朝のお弁当作りは、なるべく時間をかけずに済ませたいものですよね。そんなときに冷凍おかずの作り置きはとても便利です。しかし、冷凍おかずのおいしさと安全性を保つためには、いくつか気を付けたいポイントがあります。管理栄養士の筆者が、冷凍おかずを作り置きする際の注意点や保存方法のコツなどを詳しく解説します。おすすめのレシピもご紹介しますので参考にしてみてくださいね。

冷凍おかずを作り置きするときの注意点

冷凍に不向きな食材は避ける

基本的にほとんどの食材は冷凍可能ですが、冷凍すると味や食感が損なわれる食材があります。じゃがいもや豆腐、ゆで卵などは食感が変わりやすく冷凍には不向きです。また、レタス、きゅうり、もやしなど水分が多い食材も食感が損なわれやすいため、冷凍保存はおすすめできません。

調理法としても煮物や煮びたしなどの水分が多いメニューは、お弁当に入れると汁漏れや食中毒のリスクが高いため避けたほうがいいでしょう。

小分けして密閉保存

調理したおかずは、冷ましてから冷凍するようにしましょう。熱いうちに冷凍するとほかの食材にも熱が伝わったり、保存容器内が蒸れやすくなったりと、食品が傷みやすくなる要因となります。

冷凍する際は1食分ずつ小分けにすれば、必要な分だけ解凍できるので便利です。ラップをして保存袋に入れる、密閉容器を使用するなどして、なるべく空気に触れないようにすると保存性が高まります。分かりやすいように冷凍した日付や内容をラベルに書いておきましょう。

自然解凍は避け、再加熱を

家庭で作った冷凍おかずは、冷凍したままお弁当箱に詰めることはおすすめできません。市販の自然解凍可能な冷凍おかずは、徹底された衛生管理のもと、急速凍結技術を使ってなるべく品質を損なわないように作られています。一方、家庭用の冷凍庫で冷凍した場合は、解凍したときに水分が出やすい傾向にあります。水分は菌が繁殖する原因にもなるため、食中毒のリスクを上げてしまうことも。

自家製のおかずを冷凍した場合は、一度電子レンジなどでしっかり加熱したものを冷ましてからお弁当箱に入れましょう(※1)。冷凍したおかずは1か月以内に食べきるのがおすすめです。

冷凍保存も可能! お弁当にぴったりなおかず

ここからは、冷凍保存ができてお弁当のおかずとしてもおすすめできる簡単レシピを2つご紹介します。

鶏むね肉の甘辛だれ

©寺内麻美
©寺内麻美

比較的安く手に入る鶏むね肉を使った、甘辛でごはんが進むお弁当にぴったりなレシピです。鶏むね肉は脂質が低く高たんぱく質なので、ダイエット中のメニューとしてもおすすめです。

【材料】2人分
・鶏むね肉:1枚(300g)
・酒:大さじ1
・塩:ひとつまみ
・片栗粉:大さじ1
・サラダ油:大さじ1
・いりごま:適量
(A)
・酒:大さじ1
・砂糖:大さじ1
・みりん:大さじ1
・しょうゆ:大さじ2

【作り方】
1.鶏むね肉は皮を取って食べやすい大きさの棒状にカットし、ポリ袋に入れて酒・塩・片栗粉を全体に揉みこんでおく。
2.(A)の調味料は混ぜ合わせておく。
3.フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、鶏むね肉を入れて焼き色がついたら弱火にして蓋をし、中に火が通るまで蒸し焼きする。
4.(A)の調味料を加え、全体に絡めながら汁気がなくなるまで煮詰める。
5.いりごまをまぶして完成。

【ポイント】
汁気が残っているとお弁当用に詰めたときに傷みやすいため、しっかり煮詰めましょう。冷凍するときは小分けしておき、解凍したら再加熱しましょう。

ピーマンとにんじんのきんぴら

©寺内麻美
©寺内麻美

ピーマンとにんじんに、旨味があるちくわをプラスしたおかずです。簡単にできて彩りが良いのでお弁当の副菜にぴったりですよ。

【材料】2人分
・ピーマン:2個
・にんじん:1/2本
・ちくわ:2本
・ごま油:大さじ1/2
(A)
・酒:大さじ1
・みりん:大さじ1
・しょうゆ:大さじ1

【作り方】
1.ピーマンは細切りに、にんじんはピーマンと同じくらいの細さの千切りにする。ちくわは縦半分に切ってから、斜めに細切りする。
2.フライパンにごま油を入れて中火で熱し、にんじんを入れてしんなりするまで炒める。
3.2にちくわとピーマン、(A)の調味料を加え、弱火~中火で汁気がなくなるまで炒めたら完成。

【ポイント】
お好みでいりごまや唐辛子などを加えてもおいしく召し上がれます。冷凍するときはお弁当用のカップ(レンジ加熱可能なもの)に小分けして冷凍しておくと便利です。

お弁当には冷凍おかずをうまく活用しましょう

冷凍おかずの作り置きは、忙しい朝のお弁当作りに役立ちます。おいしさを保ちながら傷ませないように冷凍おかずを作るためには、食材選びや調理方法、保存や解凍方法などいくつかの注意点を守ることが大切です。ただし、冷凍したおかずは作りたてのおかずよりも傷みやすいため、もし変なにおいや味がしたら食べないようにしましょう。今回お伝えしたポイントを参考にして、安全でおいしいお弁当を作ってくださいね。

【参考】
※1 内閣府.食品安全委員会.【読み物版】[生活の中の食品安全 -お弁当も、食中毒に気をつけよう!-その2] ◆Q&A◆平成29年4月14日配信

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。