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やめるだけで不調予防に! 季節の変わり目に「体調を崩しやすい人」のNG食事

夏から秋にかけては涼しく過ごしやすい時期ですが、気温の変化で体調を崩しやすい人もいるでしょう。しかし、体調不良の原因がわからず放置してしまうと疲れが抜けず、風邪などの要因になることも。食事内容を見直すことで、体調不良を防げる可能性もあります。管理栄養士の筆者がは、「季節の変わり目に体調を崩しやすい人」が避けたい食事や、今の時期おすすめの食事について解説します。

季節の変わり目に体調を崩す原因

やめたら不調予防に!季節の変わり目に「体調を崩しやすい人」のNG食事

夏から秋などの季節の変わり目に体調を崩してしまう原因の1つとして、急激な気温の変化による自律神経の乱れが考えられています。

自律神経とは、体温調節・呼吸・発汗など体の機能を整える役割を担っている神経で、「交感神経」と「副交感神経」の2つに分かれています。交感神経は体を活発に動かすとき、副交感神経は体がリラックスするときに働きます。2つの神経が互いにバランスを取りながら、私たちの体調をコントロールしてくれるのです(※1)。

1日の中で寒暖差が大きくなると、体温調整に関わる自律神経のバランスが乱れてしまい、その結果体調を崩す要因にもなります。

そのため、季節の変わり目に体調不良にならないためには、自律神経を整えるための生活習慣や食事も大切といえるでしょう。

季節の変わり目に体調を崩しやすい食事

冷たい食べ物ばかり摂る

冷たい食べ物ばかり摂る

夏から秋にかけての季節の変わり目は、残暑の厳しい日もあり、夏の習慣を引きずって冷たいものを摂りがちという人もいるでしょう。体が冷えすぎてしまうと体温調整するために交感神経が働いている状態が続き、自律神経のバランスが乱れやすくなる可能性があります。気温に合わせて温かいものも取り入れましょう。

朝食を抜く

食事はできる限り1日3食を決まった時間に摂ることで、体内リズムが整いやすくなります。特に朝食を抜くと、体内リズムを調整している「体内時計」が狂い、私たちの健康に悪影響を及ぼす恐れが(※2)。

朝起きたときにお腹が空かないという人は、夕食の摂り方に問題があるかもしれません。夕食の時間や量などを見直してみるといいでしょう。寝る2~3時間前までには夕食を摂り終えられると理想的です。

バランスが乱れた食事

夏の疲れが残っていて、つい食事を簡単に済ませてしまったり、抜いたりしてしまうことはありませんか? 麺類や丼ものなど炭水化物に偏りがある、揚げ物が多いなど栄養バランスが乱れた食事を続けていると、体調不良の要因となります。

基本的にはあらゆる食品から栄養をとることが大切です。主食(ご飯・パン・麺など)、主菜(肉・魚・卵・大豆製品など)、副菜(野菜・きのこ・海藻類など)を意識してそろえるだけでもバランスが整います。特定の食品に偏らないように気を付けましょう。

季節の変わり目を元気に乗り切る「食事のポイント」

腸内環境を整える食事

腸内環境を整える食事

腸内環境は、私たちの健康を保つ免疫機能にも影響することがわかっています。そのため、体調が良くないと感じたら腸内環境を改善することも意識してみましょう。

腸内環境を整えるためには、腸にいい影響を与えてくれる「善玉菌」を増やすことが大切です。善玉菌は納豆やみそ、ヨーグルトなどの発酵食品に多く含まれています。

また、善玉菌を増やすエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂取することもおすすめです。これらは野菜や果物、大豆製品などに多く含まれています(※3)。

ビタミンたっぷりの野菜を摂る

ビタミンたっぷりの野菜を摂る

季節の変わり目は、気温の変化で体調を崩しやすく、風邪なども引きやすくなります。そのため、免疫機能の低下を防ぐために抗酸化ビタミンを積極的に摂りましょう。

抗酸化ビタミンはにんじん・かぼちゃ・ブロッコリーなど、色の濃い「緑黄色野菜」に多く含まれています(※4)。

旬の食材を取り入れる

旬の食材は栄養価が高く効率よく栄養を摂取できるため、体調を整えることにも繋がります。また、旬の食材はほかの時期に比べて安く手に入りやすく、コストが抑えられるのもメリットです。

秋に旬を迎える食材は、さつまいも・きのこ・かぼちゃ・さんま・栗・柿・ごぼう・里芋などです。スーパーで見かけたらぜひ手に取ってみてください。

季節の変わり目は食事で体調を整えよう

季節の変わり目になるといつも体調を崩しやすいという方は、寒暖差に体が慣れないことが影響していると考えられます。そのようなときは食生活を見直してみるのもおすすめです。今回お伝えした食事のポイントも参考に、しっかり食事から栄養を摂り元気に過ごしましょう。

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。