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実はNGでした! 2カ月で6㎏痩せた医師が明かす「食事制限ダイエットの勘違い3選」

「食事制限のダイエットが続かない!」そんな人は、もしかしたらダイエットに関する正しい情報が足りないのかもしれません。今回は、著書『「内臓脂肪がなかなか減らない!」という人でも勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術』の著者であり、独自のダイエットメソッドで自身も2か月で6kgのダイエットに成功した医師の齋藤真理子さんに、食事制限ダイエットのよくある勘違いと成功につながるやり方を教わります。

食事制限ダイエットの勘違い行動3選

ダイエット 食事 医師

カロリーや糖質をできるだけ減らすために、ご飯やパン、揚げ物、スイーツなどをできるだけ食べないダイエットをしている人も多いのでは?

でも、減らせば減らすほど空腹でイライラが募ったり、欲求が増したりしてかえって多く食べてしまい、「結局、体重が減らずに終わった」「体重が減っても後からリバウンドしてしまった」なんて経験も多いかもしれません。

もしかしたら、その食事制限ダイエットが続かないのは、勘違い行動が原因かもしれません。齋藤さんは、よくある3つの勘違いを挙げてくれました。

勘違い1. オイルは太るのでできるだけ避けている

齋藤さん オイルといえば「太る」というイメージがあるかたも多いかもしれませんが、それは間違った固定概念です。油はタンパク質や炭水化物を運んだり、細胞膜やホルモンをつくる重要な役割を果たします。

さらに、内臓脂肪を減らすには、意外にも油を摂るのが近道だと、多くの医師や研究者にも認められてきています。後ほど一部をご紹介する「齋藤式満腹やせメソッド」では、MCTオイルという内臓脂肪を落とす油を取り入れています。

勘違い2. 糖質ゼロやカロリーゼロは、満足感が得られにくい

齋藤さん 糖質やカロリーを減らすことは、確かにダイエットに有効となることがありますが、単純に減らすと美味しさや満腹などの満足感が得られないことが多く、継続できません。おすすめなのは、満足感を覚えながらも糖質オフできる「満腹フード」です。これも後ほどご紹介します。

勘違い3. 間食は太るので一切食べない

齋藤さん 間食を食べないと食事を摂らない時間が長引くことで、血糖値がどんどん下がってしまい、エネルギー不足に陥ってしまいます。その状態で食事をしてしまうと、食後血糖値が急激に上がり、それを下げようとインスリンが大量に分泌され、脂肪を溜め込んでしまいます。
さまざまな研究から「間食は必ずしも太るとは限らない」ということがわかってきました。むしろ間食は戦略的に賢く摂取することで、太りにくいカラダをつくることができるのです。

糖質オフもラクラク!「齋藤式満腹やせメソッド」

ーーこれらの勘違いを正して、食事制限ダイエットを見直してみましょう。「齋藤式満腹やせメソッド」による、ポイントを教えていただきました。

1. MCTオイルのかけオイル生活

齋藤さん MCTオイルは、中鎖脂肪酸という成分のみで作られている油のこと。脂肪燃焼体質になり、血糖値を安定させる効果が期待できます。

MCTオイルを料理にかけて毎日食べるかけオイル生活をおすすめしています。1日に小さじ1/2から始め、スープ、サラダ、パスタ、ご飯や味噌汁、コーヒーや紅茶、ヨーグルトなどにかけて食べるだけ。空腹時の摂取は胃腸に負担がかかることがあるので、何かを少し食べてから摂ってください。

また、いくら脂肪燃焼によいからといって、摂りすぎは禁物。どんな油も1gあたり9kcalなので、普段使う油とのバランスを意識して置き換えることが大切です。

2. 満腹フードで満足感のある食事と糖質オフを両方実現

齋藤さん MCTオイルを摂りながら糖質の摂り過ぎを控えることで、効果が上がります。日々の食事を上手に“かさ増し”して、満腹感を得ながら楽に糖質オフしましょう。

おすすめなのは、米に木綿豆腐を入れる「満腹豆腐ご飯」や米に鶏ひき肉を入れる「ラク鶏ひき肉ご飯」。どちらも材料を入れて炊飯するだけ。かさ増ししながら糖質オフができますよ。

「満腹豆腐ご飯」レシピ

【材料(1人分)】
お米  :1合
木綿豆腐:1丁(300g)

【作り方】
(1)お米を洗い、水(分量外)をメモリ1合分まで入れる。
(2)大さじ1杯分の水を捨てる。
(3)木綿豆腐をそのまま炊飯器に入れ、通常通りに炊飯する。
(4)炊き上がったら、しゃもじで豆腐とお米を混ぜ合わせる。

「ラク鶏ひき肉ご飯」レシピ

【材料(1人分)】
お米  :1合
鶏ひき肉:200g

【作り方】
(1)お米を洗い、水(分量外)をメモリ1合分まで入れる。
(2)鶏ひき肉を炊飯器に入れ、通常通りに炊飯する。
(3)炊き上がったら、しゃもじで鶏ひき肉とお米を混ぜ合わせる。

3. 間食を戦略的に摂る

齋藤さん 間食は戦略的に賢く摂れば、太りにくいカラダを作ることができます。食後3~4時間後に摂ることでエネルギーと栄養補給ができ、血糖値をゆるやかに上昇させることができます。

また間食は、少量ずつちょこちょこ食べるのがポイント。間食におすすめなのは、スープや茎ワカメ、ミックスナッツ、高カカオチョコレート、バナナです。味噌、いりこだし、くず粉、お湯でつくる「齋藤流間食お味噌汁」もおすすめです。

ーーどれも美味しく満足しながら過ごせて、ダイエットの成功につながりそうなテクニックですよね。食事制限ダイエットが続かなかった人は、ぜひ試してみましょう。

Information

<教えてくれた人>

齋藤 真理子(さいとう まりこ)さん

齋藤 真理子さん

日本形成外科専門医、分子栄養学認定医、医学博士。医療法人社団山本メディカルセンター理事長。体の内側から分子レベルでの健康を目指し、総合的に患者さんの健康管理をサポートしている。

「『内臓脂肪がなかなか減らない!』という人でも勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術」

<筆者情報>

椎原茜
ライター。記事を通して、読者の方々に役立つ情報を知ってもらい、ハッピーかつ快適な生活を送っていただきたいという思いで執筆中。

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