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スキンケアの正しい順番、知ってる?【エステティシャンが解説】スキンケアの基本とNG行動

スキンケアの仕方は学校などで習うわけではありません。そのため、テレビやSNSなどを見て、なんとなくしているという人も多いのではないでしょうか。「結局、スキンケアの順番ってどれが正解?」と感じている人も少なくないはずです。 そこで今回は、エステティシャンの筆者がスキンケアの順番についてお教えします。

基本的なスキンケアの順番

1.クレンジング(夜のみ)

1.クレンジング (夜のみ)

クレンジングはメイク汚れを落とすアイテムです。一日の終わりには、クレンジングを使ってメイク汚れを落としましょう。大半の人はメイクをせずに就寝していると思いますが、メイクをしたまま就寝するのは御法度。起床後(朝)はメイクをしていないので、クレンジングは不要です。

2.洗顔料(朝と夜)

洗顔料は、皮脂、ほこりなどの汚れ、クレンジングで落ちきれなかったメイク汚れなどを落とすアイテムです。一日の終わりにはクレンジングでメイク、洗顔料で落ちきれていないメイク汚れ、外気汚れを落としましょう。

就寝中も汗や皮脂、空気中のほこりなどが肌に付着するため、起床後(朝)も洗顔料を使って顔を洗うことをおすすめします。くすみや汚れが落ち、メイクの仕上がりも違ってきますよ。肌がとても乾燥している、赤みや荒れなどでひりつきを感じる場合は、洗顔料を使わず、ぬるま湯で洗い流すだけでも大丈夫です。

3.角質ケア(週に1回〜10日に1回)

角質ケアアイテムは、肌のくすみ、ザラつきやゴワつき、皮脂づまり、黒ずみなどが気になる場合に取り入れるアイテムです。

クレイパックはクレイが汚れを吸着して落とすものなので肌に負担が少なく、つるんとなめらかな質感に整えてくれますし、スキンケアの浸透も高まりますよ。週に1回~10日に1回を目安に角質ケアをおこないましょう。

4.化粧水(朝と夜)

4.化粧水 (朝と夜)

化粧水は、肌にうるおいを補うアイテムです。クレンジング、洗顔、角質ケアをしたあとは肌が清潔になりますが、同時に乾燥しやすい状態でもあります。化粧水を数回にわけてつけて、たっぷりうるおいを補いましょう。

化粧水の量が少ないなどが原因でうるおいが不足すると、乾燥を招いてしまうことも。カサつき、毛穴の開き、テカリ、肌荒れ、ニキビや吹き出物、シワなどの原因にもなりかねないので、保湿は入念におこないましょう。

5.シートマスクもしくは美容液(朝と夜、もしくは夜のみ)

シートマスクや美容液は、うるおいと美容成分を補うアイテムです。化粧水だけではうるおいが足りていない、肌のコンディションを高めたいときは、化粧水のあとにシートマスクや美容液を使って不足しがちな美容成分を補ってください。

乾燥、カサつき、毛穴の開き、肌荒れが気になる場合は、保湿成分配合のアイテムで肌にうるおいやみずみずしさを与えましょう。皮脂テカリを抑えたい、くすみやシミを予防したい、透明感のある明るい肌にしたい場合は美白成分配合のアイテムを選ぶなど、肌状態に合わせて美容成分を選んで補うと良いでしょう。

また、シートマスクや美容液は、必ず化粧水でうるおいを補ったあとに使用しましょう。アイテムによっては朝と夜の両方使用しても良いですが、朝は時間がない、メイクする前にベタベタになるのが嫌という場合は、夜のみの使用でも大丈夫です。

6.乳液(朝と夜)

乳液は、油分を補う(クリームのなじみをアップさせる)アイテムです。化粧水や美容液は水の性質、乳液やクリームは油の性質のアイテムです。乳液とクリームではクリームの方が油分が多いなどの理由から、アイテムによってはすぐになじみにくい場合があります。先に乳液をつけることで次に使用するクリームのなじみが良くなりますよ。

7.クリーム(朝と夜、もしくは夜のみ)

クリームは油分を補い、化粧水や美容成分のうるおいを閉じ込めるアイテムです。洗顔後に化粧水、シートマスク、美容液だけでお手入れを終えてしまうと、うるおいが蒸発し、再び乾燥を招く原因になります。スキンケアの最後にはクリームをつけ、肌にうるおいを閉じ込めましょう。

スキンケアのよくある質問

クレンジングと洗顔が一緒になったものや、洗顔不要なアイテムを使ってもいい?

クレンジングと洗顔が一緒になったもの、洗顔不要なものでも良い?

近年、クレンジングと洗顔が一緒になったものや洗顔不要なアイテムが増えています。ただし、洗浄成分が強すぎる可能性や、肌への優しさを考慮した製品の場合は洗い残しの可能性も考えられます。プロの目線では、クレンジングと洗顔料は個別で使うのがおすすめです。

シートマスクは毎日しても良い?

シートマスクはうるおいと美容成分を補うもので、ポジションは美容液と近しいもの。そのため、毎日使用しても大丈夫です。

ただし、肌がとても乾燥している、赤みやひりつきを感じるタイミングは要注意。美白成分やエイジング成分がかえって肌に負担をかけてしまう場合があります。肌が敏感になっているときは保湿成分重視のシートマスクに切り替えたり、使用頻度を2~3日に1回に落とすなどして間隔を調節しましょう。

お風呂上がりのスキンケアはどこまですべき?

お風呂上がりのスキンケアはどこまですべき?

「お風呂上がりにはすぐにスキンケアをして!」という話を聞いたことがある人も多いと思います。とは言え、帰宅後にクレンジングや洗顔はするけれどお風呂に入るまでに時間があいてしまう、お風呂上がりは家事などでバタバタしてゆっくりスキンケアをする時間が取れない、という人もいるはず。

こういった場合は、お風呂上がりもしくは洗顔後に、ひとまず化粧水と乳液だけはつけましょう。数時間後のお風呂上がり、もしくはまとまった時間が取れるようになったら、化粧水、シートマスク、美容液、乳液、クリームのステップをおこなってください。

乳液とクリームは両方つけるべき?

保湿という意味では、乳液とクリームの両方をつけるのが好ましいです。ですが、朝は時間もない、夏は汗や皮脂でメイク崩れが気になるという人もいるはず。その場合、朝は乳液のみにし、夜に乳液とクリームの両方をつけるのがおすすめです。

ただし、敏感肌や乾燥肌の場合は乾燥しやすく肌のコンディションが揺らぎやすいので、朝も夜も乳液とクリームをつけるのが望ましいでしょう。

日頃おこなっているスキンケアの順番はあっていましたか? 間違っていたという人は、今回ご紹介した内容をもとに、スキンケアの手順を見直してみてくださいね。
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筆者情報

寒川あゆみ
大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty