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“老け見え”は体の内側からも生まれる! 管理栄養士が教える「体の酸化を防ぐ食べ物」

老化の原因には生活習慣やストレスなども関係していますが、近年「体の酸化」が注目されています。酸化を抑えるためには、どのような栄養素を摂ると良いのでしょうか? 今回は管理栄養士である筆者が、老化予防が期待できる「抗酸化作用」を持つ食べ物をご紹介します。

老化予防が期待できる「抗酸化作用」とは

私たちが生きていく上で欠かせない呼吸。呼吸で取り込んだ酸素のうち数%が、体内で「活性酸素」に変化すると考えられています。活性酸素は常に体内で発生し、体を酸化させてしまうのです。過剰になると、がんや生活習慣病をもたらす原因となることも。

また、紫外線やタバコ、過度な運動、心と体のストレス、酸化された物質を摂ることなどの外的な要因によっても酸化ストレスは起こります(※1)。

そんな活性酸素を抑える働きが「抗酸化作用」。老化を早めるのを防ぐことが期待されています。

私たちの体には、もともと抗酸化機能が備わっているのですが、成人して年齢を重ねていくと抗酸化機能は徐々に低下してしまいます。

私たちが日ごろ食べている食べ物の中にも、抗酸化物質とよばれる栄養素が含まれているものが存在しているので、抗酸化作用のある食べ物を積極的に摂ることで、体の内側から“老け見え対策”ができるでしょう。

老化予防のために摂りたい栄養素

ビタミンA

ビタミンA

脂溶性ビタミンであるビタミンAは、抗酸化作用が期待されている栄養素の1つ(※2)。緑黄色野菜(にんじん・かぼちゃ・ほうれん草など)や玉子、豚肉などにも含まれています。

脂に溶けやすいため炒め物にしたり、野菜にドレッシングをかけて食べたりすると良いでしょう。

ビタミンE

「若返りのビタミン」とも呼ばれるビタミンEは脂溶性であり、植物油や種実類(ごま・ピーナッツ・アーモンドなど)に含まれています。

光に弱い性質があるので、ナッツなどを保存するときには光を避けて保存しましょう。また野菜類を植物油で炒めて食べることで、ほかのビタミン類も摂取できて効率よく抗酸化物質が補給できます。

ビタミンC

ビタミンC

ビタミンCも抗酸化作用が注目されているビタミンです(※2)。ビタミンAやEと違って水溶性で、余分に摂った場合は体の外に排出されるため、できるだけ毎食摂ることが理想です。

野菜(ブロッコリー・パプリカ・パセリなど)や果物(いちご・キウイ・レモンなど)に多く含まれており、加熱せずに生野菜などから摂ることがおすすめです。

ポリフェノール

ポリフェノール

ポリフェノールとは食べ物の色素の成分であり、抗酸化作用のほか、ポリフェノールの種類によってさまざまな健康効果が期待されています。

代表的なポリフェノールは、アントシアニン(ブルーベリーやナス)、イソフラボン(大豆)、ルチン(そば)、カテキン(緑茶)などがあります(※3)。水に溶けやすい特徴があるため、毎日こまめに摂ることがおすすめです。

カロテノイド

カロテノイドは、食べ物が持つ黄色やオレンジ、赤の色素成分のことです。野菜や果物などに含まれるβ-カロテンやリコピン、甲殻類や鮭に含まれるアスタキサンチンなどが知られています(※3)。カロテノイドは脂溶性なので、油と一緒に摂ることで効率よく摂取できるでしょう。

食べ物の抗酸化パワーで若々しく健康的に!

“老け見え”は体の内側からも生まれる! 管理栄養士が教える「体の酸化を防ぐ食べ物」

年齢は誰でも平等に重ねていくものですが、見た目の年齢は生活習慣や食事によっても左右されます。今回お伝えした抗酸化作用を持つ食べ物を積極的に取り入れて、体の内側から若々しく健康的な食生活をおくりましょう。