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玉子やハムも要注意… 【管理栄養士監修】「梅雨時期の買いだめに注意すべき食材」5選

湿度が高く、じめじめしやすい梅雨の時期。同時に気温も高くなり、食べ物が傷みやすい季節でもあります。傷んだ食材を知らずに食べてしまうと、場合によっては食中毒の原因になる可能性もあるので、できるだけ避けたいですよね。なるべく早めに食べきることが大切ですが、あらかじめ傷みやすい食材や保存方法を知っておくことで、フードロスを防げます。そこで今回は、管理栄養士の筆者が、梅雨時期の買いだめで注意したい食材をご紹介します。食べ物が腐りやすい条件や保存方法も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

食べ物が傷む原因とは

玉子やハムも要注意… 【管理栄養士監修】「梅雨時期の買いだめに注意すべき食材」5選

食べ物が腐ってしまう原因の一つは、微生物が増えることと言われています(※1)。湿度や温度が高い環境は微生物の一種である細菌が増殖しやすいとされているので、梅雨の時期を含め夏場は特に注意が必要です(※2)。

また、湿度が細菌の増殖条件の一つであることから、水分が多い食材は細菌などが増えやすく、傷みやすいと言えます。そのため、昔から塩漬けや砂糖漬けにして食材の水分を減らしたり、乾燥させて水分を飛ばしたりする保存方法がとられているのです。このような保存方法が向かない食材もありますが、なるべく食材を無駄にしないように管理には気を付けましょう。

では、具体的に傷みやすい食材やおすすめの保存方法についてお伝えします。

1.玉子

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玉子は安く手に入りやすく、良質なたんぱく質が摂れるため、常備している人も多いでしょう。

常温でも保存はできますが、温度が高い場所に置いておくと傷む原因にもなります。なので、冷蔵庫で保存しておくことが望ましいです。

ゆで玉子にした場合は傷みやすいため、なるべく早めに食べきることがおすすめ。半熟玉子はさらに傷みが早いため、お弁当などには不向きです。自宅で早めに食べるようにしましょう。

また、冷凍保存も可能です。殻付きのまま、または卵黄と卵白を分けた状態どちらでも構いません。

2.チーズ

Cheese Platter, different sorts of cheese on plate

チーズはさまざまな食事に使えて、カルシウムやたんぱく質が補給できる便利な食材です。

しかし、一度開封すると、冷蔵保存していてもすぐに固くなったり、カビが生えたりして食べられなくなった経験がある人もいるのではないでしょうか。

チーズは一度開封すると傷みやすいため、開封後は1週間以内に食べきるといいでしょう。また、冷凍保存すると1か月くらいはもちます。解凍するときは加熱調理しましょう。

3.もやし

Stir-fried shredded pork and vegetables, pea sprouts, bean sprouts

もやしは一年中安く手に入りやすいため、節約するときにぴったりな食材の一つ。食物繊維が豊富であり、低カロリーでかさ増しにも使えるため、ダイエットにも向いています。

しかし、もやしは日持ちしにくい食材でもあります。水分を多く含んでいるため、冷蔵保存しても傷みやすいのです。一度茹でてから水気を切り、冷蔵保存しておくと日持ちしやすくなりますが、できるだけ早めに使いきりましょう

また、加熱してからの冷凍保存も可能です。解凍後は汁物や和え物に使うといいでしょう。

4.きゅうり

Cucumber sliced on the cutting board, salad ingredient.

きゅうりには水分やカリウムが多く含まれているので、夏に食べたい食材。しかし、水分が多いため傷みやすい食材でもあります。冷蔵保存し、1週間以内に食べきるようにしましょう。また、浅漬けにしたりピクルスにしたりして保存することもおすすめです。

きゅうりの場合、冷凍すると食感が変わり食べにくくなるため冷凍保存は避けた方がいいかもしれません。

5.加工肉

Bacon on wooden board with salt and pepper in bowls, garlic and piece of bread

ハムやベーコンなどの加工肉は、お弁当などにも使いやすくて便利ですよね。しかし、一度開封すると細菌が増殖しやすく傷みやすい食材の一つです。開封後はラップでしっかりと密閉して冷蔵保存しましょう。

ハムやベーコンは冷凍保存も可能です。使うときは自然解凍し、加熱調理するといいですよ。

食材を無駄にせず、梅雨を乗り切ろう

高温多湿になりやすい梅雨の時期から夏場は、細菌などが増えやすいシーズン。せっかく節約のために買いだめをしたのに傷んでしまった、なんて事態になりかねません。

早めに食べきることができなさそうな場合は、傷みやすい食材を買いだめしないようにしてみましょう。もし大量に買ってしまった場合には、冷凍保存などもうまく取り入れてみてください。

【監修】管理栄養士 寺内麻美

管理栄養士 寺内麻美

管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。

【参考】
※1 有害微生物による食中毒を減らすための農林水産省の取組(リスク管理):農林水産省
※2 厚生労働省 食中毒予防の原則と6つのポイント

©Stokkete,Lonny Garris/shutterstock
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