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3日で2.8㎏痩せた! 専門家に「ジュースクレンズ」の“正しいやり方”を聞いて試してみた

コロナ太りの影響もあってか、密かにジュースクレンズをやる人が増えているよう。しかしジュースクレンズの正しいやり方や注意点を知らずに行うことで、効果が得づらく、なかにはリバウンドをしてしまう人もいるようです。そこでジュースクレンズ専門店『YES TOKYO 中目黒』の専門カウンセラーに、ジュースクレンズの正しい方法や注意点を教えてもらいながら、筆者が人生初のジュースクレンズに挑戦しました。噓偽りなし、本音レポートで紹介します。

ジュースクレンズをする人が増加中!

ジュースクレンズとは、期間を決めて普段の食事を栄養価の高いコールドプレスジュースに置き換えることで、固形物を食べずに胃や腸を休めるデトックスプログラム。さまざまな方法があるなかで、1日だけジュースに置き換える人もいれば3日間一切固形物を摂らずにクレンズを行う人もいるのだとか。

デトックス期間は空腹のほか、頭痛、眠気、倦怠感などの好転反応と呼ばれる症状が起きることもあるため、一人で続けることに不安を感じる人も。そのために複数人でジュースクレンズをやるグループファスティングをする人も増えているそう。

そこで、東京都中目黒にあるジュースクレンズ専門店『YES TOKYO STUDIO中目黒』スタジオマネージャー兼インストラクターであり、ファスティング経験が豊富なNATTY(池田夏子)さんにジュースクレンズについてお話を伺いました。

教えてくれた方 NATTY(池田夏子)さん

NATTY

『YES TOKYO STUDIO中目黒』スタジオマネージャー兼インストラクター。 2014年ヨガインストラクターとして活動開始。翌年2015年インド・ケララ州にあるアシュラムにてヨガ哲学を深く学ぶ。帰国後都内スタジオでグループレッスン、パーソナルレッスンを中心に、オフィスヨガや企業主導型のイベントなどでも活動中。

■YES TOKYO公式サイトはこちら

ジュースクレンズとは?

ジュースクレンズとは

「ジュースクレンズとは、一定の期間、固形物を摂らずジュースのみでカラダに必要な栄養素を補いながら消化器官を休めるプログラムのこと。消化器官を休めることで本来なら消化に使われる酵素やエネルギーが、体内のデトックスや再生に利用されます。

むくみや疲労回復、免疫力アップの効果が期待されるため、最近は体質改善や食生活を見直すために実践している人も増えていますよ」(「」内NATTYさん・以下同)

ジュースクレンズの効果って?

「ジュースクレンズの効果として一般的に言われているのは、デトックス(毒素の排出)、むくみ、疲労回復、肌荒れ、くすみ改善、免疫力アップ、生活習慣病の予防、アンチエイジング、代謝アップ、体質改善など、メリットはたくさんあります。

人間の身体は、消化機能をお休みさせてから約36時間でデトックスが始まると言われています。消化に使われていた酵素が代謝酵素として働き、身体の代謝を高めデトックスを促してくれるのです。

ジュースクレンズの場合、野菜や果物の栄養素と酵素を摂取しているので身体は飢餓状態になりません。よって、身体への負担を抑えながら体内の毒素排出を促します。また、ジュースクレンズを始めてから48時間後には身体が再生を始めるため、内臓機能の回復や免疫力の向上が期待できます」

ジュースクレンズの正しいやり方は?

「ジュースクレンズについて、通常の食事をジュースに置き換えるだけ、という認識をしている人が多くいます。しかし、クレンズ中の効果(好転反応)をしっかりと出すためには、次の3ステップを守る必要があります」

1.準備食
2.ジュースクレンズ期間
3.回復食

「意識すべきことは、準備食と回復食を含めた1セットでジュースクレンズと考えること。また、クレンズの日数に合わせて準備食や回復食の期間も定める必要があります。

例えばジュースの置き換えを1日するなら、準備食・回復食をそれぞれ1日ずつ設ける必要があり、ジュースの置き換えを3日やる場合は、準備食・回復食でそれぞれ3日間が必要。つまり9日間はクレンズ期間の確保が必要となるのです」

ジュースクレンズを始めるタイミングは?

「始めるタイミングはライフスタイルに合わせてで構いませんが、準備食や回復食の期間も食べられない食材が多いので、外食の予定や会食などが入っている時期は避けた方が良いです。

また、初めての人は食べられないことへの執着があったり、生理中はお腹が空きやすい人もいるので、生理期間も避けた方が良いかもしれませんね」

準備食のポイント

ジュースクレンズ 準備食とは

「準備食はジュースクレンズの効果を最大限に高めるために摂ります。クレンズを始める前日はスープやサラダなど野菜中心の食事にするか、軽めの和食がおすすめです。

準備食をしっかりと摂ることで、クレンズ中の空腹の反動を抑えたり、クレンズ中の負担の軽減に繋げることができます」

準備食のルール

  • 就寝4時間前までには夜ご飯を食べ終わるようにする
  • ※ ジュースクレンズの前日は20時前後には食べ終わっているようにする。それ以降は食べない。ノンカフェインのハーブティーなどはOK

  • 日頃、食べる量が多めの方は、なるべく少なめにするように心がける<
  • よく噛んで、ゆっくり食べ、腹8分目を意識
  • カフェインの量を控える
  • ※ 準備食の時からカフェインを減らすことで、頭痛や倦怠感などの好転反応を和らげる効果に繋がる

  • 起床後は必ず、お水またはお白湯からスタートすることを習慣付ける

準備食として積極的に食べたいもの

ジュースクレンズ 準備食

「準備食は表を参考にまごはやさしいこの“さ”以外の食材を積極的に摂取してください。“さ”の魚は動物性食品のため、摂らないように注意!

その他、良質な脂質として、ココナッツオイルやエクストラバージンオリーブオイル、MCTオイルや亜麻仁オイルを摂り入れることもおすすめします」

準備食で避けたほうがいい食べ物

  • 動物性食品(肉・魚・卵)
  • 乳製品(チーズ、バター、アイスクリーム)
  • カフェイン
  • 炭酸飲料
  • 加工食品
  • コンビニ食
  • ファストフード
  • ジャンクフード
  • 白砂糖
  • お菓子
  • ケーキ

「消化に負担がかかる食材が多いため、クレンズ期間に入ってからの効果が出にくいことも。クレンズ中の身体への負担も軽減できるので、これらの食べ物は準備期間から控えましょう」

\動画で準備食をチェック/

ジュースクレンズ中の過ごし方

「準備食期間が終わったら、固形物を摂らないジュースクレンズ期間に入ります。ジュースクレンズ中のルールは3つ」

1.朝目覚めたら、まずは常温の水をコップ一杯(250ml)以上飲む 
※ 冷えが気になる方は白湯がベター

2.指定された番号順にジュースを飲む
※ 常温の方がより消化吸収が早くデトックス効果も高まる。飲み始めたら一気飲みではなく、1本を3~4回に分けて飲みきる

3.ジュース以外にも、お水やノンカフェインティーを1日1.5~2l飲む
※ お水はこまめに摂取を。なるべく常温の水がおすすめ

そして、ジュースクレンズ中も控えて欲しいのが、この5つ。

  • カフェイン
  • アルコール
  • 喫煙
  • 炭酸水
  • 乳製品

「デトックス効果を得づらく、体調の悪化を招く恐れがあるのでNGです」

ジュースクレンズ中の運動は?

激しい運動やサウナ等、身体に負担のかかる行為は効果を妨げる原因になりかねないので控えてください。

初めてジュースクレンズをする時は、お腹が空くことにストレスを感じる人もいます。そんなときは、リラックス効果を高めるためにウォーキングやヨガ、ストレッチ等の軽い運動をしたり、ノンカフェインのハーブティーを飲むと気持ちを落ち着けることができますよ」

ジュースクレンズ中の注意点

好転反応

「個人差はありますが、頭痛・発熱・眠気・倦怠感などの風邪っぽい症状が出る方がいます。これが好転反応です。これまでの食生活で溜め込んでいた老廃物や毒素を取り除き、活発に排泄し始めるために起こる身体のサインのようなもの。

ジュースクレンズをすることにより、血液中に毒素が流れ出し、そのプロセスの中で好転反応が起こるのです。

症状としては、だるい、頭痛、風邪っぽい、ふらふらする、眠気、イライラなども出やすいでしょう。私の体験談としては、カフェインを日常的に摂取しているとカフェインの離脱症状で頭痛が出やすいです。

体験者の話を聞いていると、このような症状が出る傾向にあるようです」

  • 白砂糖の摂取が多い方:神経のイライラ、憂鬱な気分になりやすい
  • 塩分の摂取が多い方:目がチカチカする、皮膚にかさぶたができやすい
  • 動物性食品の摂取が多い方:尿の色が変化、苦味を感じやすい

「通常は48時間を超えると治まり問題はないのですが、心配なときは専門家や医師などに相談しましょう」

トイレの回数

「ジュースクレンズ中は多くの水分を摂取するため、トイレが近くなります。

毒素を排出するためには必要な行為のため、我慢せずにトイレに行きましょう」

回復食のポイント

「クレンズ期間が終わったら必ず回復食を摂りましょう。回復食期間は、ジュースクレンズ中の効果を更に高め、効果を持続させるために必要不可欠です。

クレンズ後の身体は敏感で吸収力が通常の倍以上と言われているため、胃に負担をかけずに吸収させたい良質な栄養素を摂りましょう」

回復食の注意点

「回復食の前に注意すべきポイントは3つ」

  • クレンズ直後は糖質の高い食品(揚げ物、アルコール、小麦製品etc.)を摂取しない
  • 動物性や粗悪な油を摂取しない
  • リバウンド防止のため、暴飲暴食はしない

「せっかくクレンズを頑張ってもポイントを守らずに回復食を摂ると、クレンズ効果が得づらくなります。クレンズ直後に揚げ物やアルコールなどを食べてしまうと、リバウンドにも繋がりかねないので注意が必要です。

また、回復食の1食目としては“スッキリ大根”がおすすめ! レシピと食べ方を紹介するのでトライしてくださいね」

スッキリ大根の正しい作り方と食べ方

スッキリ大根 レシピ 作り方

材料

  • 水:1000ml
  • 人肌(36~37℃)のお湯:300ml×2杯
  • 無添加の梅干し:3~4粒
  • 大根:1/3本
  • 出汁昆布:1枚
  • きゅうり:1本
  • リンゴ:半分
  • お味噌:お好みで

作り方
1.大根を短冊切りにします。
2.鍋に水、大根、出汁昆布を入れ、20~30分ほど煮ます。大根の茹で汁も使うため、捨てないこと。
3.鍋で煮ている間に、キュウリやリンゴを好みの大きさに切ります。

正しい食べ方
1.300mlのお湯を1杯飲みます。
2.もう1杯の300mlのお湯に梅干しを入れます。梅干しを潰しながらゆっくりと飲みます。
3.煮た大根、きゅうり、リンゴをよく噛んで食べます。離乳食を意識し、よく噛むことを意識してください。
4.大根の茹で汁に梅干しを入れて飲みます。
5.3と4を休まずに繰り返しながら、大根の茹で汁を最後まで飲み干してください。

食べ方の注意点

  • ゆっくりと食べ過ぎないこと
  • よく噛み、茹で汁は休まずに飲むこと
  • ※10~60分程度で便意をもよおします。
    ※60~90経っても便意がない場合は、お腹のマッサージや歩いてみてください。

\動画で「回復食」の作り方をチェック/

ライターが9日間のジュースクレンズにトライしてみた!

NATTYさんに正しいジュースクレンズのやり方を教わったところで、筆者が実際に試してみました!

ジュースクレンズスケジュール

DAY1 準備食
DAY2 準備食
DAY3 準備食
DAY4 クレンズSTART!
DAY5 クレンズ2日目
DAY6 クレンズ最終日!
DAY7 回復食
DAY8 回復食
DAY9 回復食

今回挑戦したのはクレンズ3日間のプログラム。クレンズ前後には準備食と回復食の期間を3日間とったので、実質9日間のクレンズ生活に。

DAY 1~3 準備食期間

ジュースクレンズ 準備食

NATTYさんのアドバイスを参考に、準備食期間は野菜中心の生活にシフト。

昼はコンビニでサラダを買ったり、夜は蒸し野菜や野菜スープなどを作って食べました。その他は、流行りのオートミールに挑戦したり、豆腐に納豆キムチをのせたりなど思ったよりも飽きずに生活できたかなと。

自称カフェイン&アルコール中毒の筆者にとって、一番辛かったのはコーヒーやお酒が飲めないこと。普段飲んでいるコーヒーの代わりにディカフェ(カフェインレス)のコーヒーを飲んだり、お酒が飲みたくなったら炭酸水をがぶ飲みしてなんとか乗り切りました。

DAY4  ジュースクレンズスタート

ジュースクレンズ 効果

待ちに待ったジュースクレンズ1日目! 準備食期間中は20時までに夕食を済ませていたので、朝はお腹がペコペコな状態。今回は1日で350ml×6本のジュースと1.5~2lの水を飲むことを心がけてスタート。

ジュースクレンズ 効果

ジュースについてくる説明書の順番通りに2~3時間に1本のペースでジュースを飲みました。“リンゴ”や“パイナップル”などフルーツ味を感じられるジュースは「美味しい!」とゴクゴク飲めるのですが、“ゴボウ”の土臭さや、“セロリ”の苦みを感じるジュースは飲むのに一苦労……。

しかし、ジュースを飲み切ると満腹感があるので「これなら3日間、余裕~♪」と辛さは感じずに1日目を終えられました。

好転反応として眠気を感じやすくはなっていたので、22時には就寝。

DAY5  ジュースクレンズ2日目

初心者必見! 効果的なジュースクレンズの正しいやり方と注意点

朝から空腹感とともに起床。体重を測ると、DAY4から0.8㎏減少。お腹が空いているせいか“ホウレン草”や“パセリ”など、苦みの強いグリーン系のジュースでも美味しく感じられました。

しかし、1日目と違い2日目はかなりきつかったです。

昼過ぎからずーっと眠気を感じ、ときどき頭痛もありました。ジュースを飲んでも空腹感を抑えることができずに、水を大量に飲むことで気を紛らわせました。

トイレの回数も増え1時間に1回以上は行っていたような……。

それでも頭の中では「何か食べたい」「お腹空いた」のエンドレスリピート。同僚が隣の席で昼ご飯やお菓子を食べている姿を見たり、食べ物の臭いがするだけで殺意を抱くほど(笑)。

眠気やイライラで集中力も低下してしまい、仕事の進捗は通常よりも悪かったような気がします。夜は早々にベッドに入り、爆食い系のYouTubeを見ながら、いつの間にか寝落ちしていました。

DAY5  ジュースクレンズ最終日

ジュースクレンズ 効果

ようやく最終日。朝に体重を計ったら、DAY4からなんと2㎏も減少! さらに顔&お腹&脚がほっそりして、むくみが一気に解消されていました。何度も鏡の前で全身をチェックしたり、スッキリとした自分の顔を見ながら「2日間頑張ってよかった」としみじみ(泣)。

やはり体重が減ったり、見た目の変化を感じると嬉しかったですね。

ラストスパートという気持ちもあってか食への執着が減り、水を飲まずにジュースだけでもお腹がいっぱいになるように。「もしかしたら、胃が小さくなったのかしら……?」とルンルンな気分でした。

昨日とは打って変わって集中力が高まり、タスクもサクサクとこなせて仕事もはかどりました。

DAY7~9 回復食期間

写真左/ジュースクレンズ前、写真右/ジュースクレンズ後。ジュースクレンズ後はくびれが出現!
写真左/ジュースクレンズ前、写真右/ジュースクレンズ後。ジュースクレンズ後はくびれが出現!

とうとう回復食期間に突入! いつもより1時間も早く起きて体重を測るとDAY6よりもさらに0.8㎏減少! 

写真左/ジュースクレンズ前、写真右/ジュースクレンズ後。ぽっこりとした下腹が消えた!
写真左/ジュースクレンズ前、写真右/ジュースクレンズ後。ぽっこりとした下腹が消えた!

体重減少とご飯を食べられる嬉しさで、朝からテンションは高め。

梅干を入れた白湯やスッキリ大根がとにかく美味しく感じられ、かなり早いペースで完食。

すると10分も立たないうちにお腹がゴロゴロと鳴りだし、トイレに直行。これまで感じたことのないような感覚でお腹からスルスル~と便が! 今まで見たことがない怪しい黒さの物体と黒い水のようなものが大量に現れ、「これが俗にいう宿便!?」と少し喜ばしい気持ちに。その後も連続4回トイレにかけこんで、尿や便意が落ち着いたころにはお腹がスッキリとしました。

回復食期間はNATTYさんから教えてもらった回復食のルールを守り、生野菜や野菜スープ、オートミールなどで3日間を終えました。

ジュースクレンズまとめ

頭痛や倦怠感、眠さなどの好転反応は起きました。しかし、準備食でしっかりとカフェインやアルコールを摂らなかったせいか、想定よりも頭痛などの痛みはなかったように感じます。

特に2日目は集中力の低下を著しく感じたので、ジュースクレンズをやるのなら仕事の繁忙期などは避けた方が良さそうです。さらに、クレンズ中はとにかくトイレの回数が多いので、外出する予定が多い日もやめた方が良いですね。

体重は一時的に減りましたが、食生活を戻していくと体重も緩やかに戻っていきました。ダイエットよりも体質改善を目的にやるのが良さそうです。

これは筆者の個人的な意見ですが、ジュースクレンズをやって食生活を見直すきっかけに繋げられたと思います。たった9日間ですが食への考え方が変わったような気がします。これからも定期的にジュースクレンズを行うことで、身体をリセットさせたいです。

正しいジュースクレンズのやり方

今回筆者が体験して感じたのは、正しいやり方でジュースクレンズを行うことの重要性。

誰にも相談せずに行っていたら、ここまでの効果は感じられなかったと思います。専門家に相談したうえでアドバイスやサポートを受けながら、正しいやり方でジュースクレンズを実践することで満足度も高く、効果も得られるのでしょう。

【参照】
YES TOKYO 公式サイト
©3sign/gettyimages
©Rouzes/gettyimages
©Ale02/gettyimages