いまわたしたちにできること~美容・健康・環境も~

冷えや乾燥が気になるときは…【管理栄養士監修】体の不調別「今摂ると良い食べ物」5つ

寒い時期になると、「体の冷えが気になる」「風邪をひきやすい」など不調に悩む人も多いのではないでしょうか。適度な運動や休養なども大切ですが、食事も体調管理のためには重要です。今回は管理栄養士の筆者が、体のさまざまな不調に合わせて、摂るべき栄養やおすすめの食材、調理法などをお伝えします。

体の冷えが気になるとき

体の冷えが気になるとき

気温が下がってくるにつれて、体の冷えが気になるという人は多いでしょう。また、夏場であっても手足など体の末端が冷えやすいという人も。このような「冷え性」は、血流が悪いことが主な要因と考えられます。血流が滞っていると、肩こりや腰痛を引き起こす可能性もあるでしょう。

冷えが気になる方におすすめの食材は生姜です。加熱した生姜は体の中から温めてくれる働きがあります。寒い季節は汁物や鍋、紅茶など温かいものに入れて摂ると良いでしょう。

また、たんぱく質が不足していると筋肉量の不足をまねき、代謝が低下して冷えやすくなる恐れがあります(※1)。たんぱく質を豊富に含む肉・魚・卵・大豆製品などはできるだけ毎食摂るようにすると良いでしょう。

風邪をひきそうなとき

風邪のひき始めには、免疫力を維持するためのビタミンやミネラル、体を温めてくれる食材を含む料理を食べることがおすすめです。体を温める食材は生姜のほかに、ねぎや玉ねぎ、唐辛子、味噌やキムチなどの発酵食品などが挙げられます。そのほか多くビタミンやミネラルが含まれる野菜や果物を積極的に摂りましょう。

また風邪をひき始めた体には、消化に良いものを選ぶことが大切。みそ汁や鍋料理など、ねぎや生姜などを使った消化しやすい料理が良いでしょう。

果物は消化に良くないものもあるので、皮や種があるものはなるべく避けて、皮をむいたりんごやバナナを食べるのがおすすめです。

肌荒れや乾燥が気になるとき

肌荒れや乾燥が気になるとき

肌の調子が悪いときにおすすめの栄養素は、コラーゲン生成を助けるビタミンC、抗酸化作用のあるビタミンAやE、肌の材料となるたんぱく質、腸内環境を改善する食物繊維などです。

ビタミンCは野菜や果物に含まれており、水に溶ける性質があるため、毎日意識して摂るようにしましょう。

ビタミンAはにんじんやかぼちゃ、ほうれん草など色の濃い野菜に多く、ビタミンEはアーモンドなどの種実類や植物油などに多く含まれています。ビタミンAとビタミンEはどちらも油に溶けやすく、抗酸化作用が高いビタミンです(※2)。炒め物など、油と一緒に摂ると良いでしょう。

食物繊維は野菜や海藻、きのこ、大豆製品などに多く含まれます。食物繊維を効率よく摂るには、主食に取り入れるのがお手軽。主食を玄米や雑穀米、全粒粉パンなどに置き換えてみましょう(※3)。

胃の調子が悪いとき

胃もたれしている感覚があったり、お腹の調子がよくなかったりするときは、消化に良い食べ物を選びましょう。たとえば、雑炊やうどん。主菜となる食材では白身魚やささみ、豆腐、卵などが良いでしょう。野菜なら繊維質が少ない大根や白菜、人参やかぼちゃなどをやわらかく煮たものがおすすめです。

逆に消化に悪いものは、脂質の多い肉や魚、繊維の多いごぼうやたけのこ、きのこ、海藻など。唐辛子や炭酸飲料、アルコール、カフェインの多い飲み物などは胃の刺激になるためできるだけ避けましょう。

体調に合わせて栄養補給を

不調を感じるときには、バランスの良い食生活を心がけることやストレスをためすぎないこと、しっかり睡眠をとることなども大切です。これから迎える冬に向けて、体調管理を意識した生活習慣を心がけましょう。