いまわたしたちにできること~美容・健康・環境も~

保存の仕方を少し変えるだけでOK!【管理栄養士監修】食材別「野菜を長持ちさせるコツ」

野菜をまとめて購入したら、いつのまにか傷んでしまっていた…という経験はありませんか? 野菜にはそれぞれ適した保存方法があるため、日頃よく使う野菜の「保存のポイント」を押さえておくと、無駄なくおいしく食べられます。今回は、家庭でよく使われる野菜や今が旬の野菜を「長持ちさせるコツ」をご紹介します。

じゃがいも

じゃがいも

じゃがいもにはさまざまな品種があり、スーパーでよく売られているのはホクホクした食感が特徴の「男爵」や煮崩れしにくい「メークイン」などです。

じゃがいもを自宅で保存するときに気を付けることは、光に当てないこと。光に当てられ続けると、えぐみが強くなるといわれています。常温で保存するなら新聞紙に包み、通気性の良いカゴやネットに入れて、光が当たらない涼しいところで保存を。5℃くらいの冷暗所であれば長く保存できるでしょう。

また、じゃがいもがたくさんある場合には、保存するときにりんごを一緒に入れておくと、りんごの成分によりじゃがいもの発芽防止になるとされています。

キャベツ

春を感じる野菜の一つであるキャベツは、カットされた断面から傷みやすいため、丸ごと購入するのがおすすめです。購入後は早めに芯の部分をくりぬき、そこに水を含ませたキッチンペーパーを詰めて、ラップに包むかポリ袋に入れて野菜室で保存しましょう。こうすることで鮮度を保つことができます。

使いかけのキャベツは外葉で包むか、水で濡らしたキッチンペーパーで包み、ポリ袋などに入れて野菜室で保存しましょう。

塩もみしたりピクルスなどの酢漬けにしたりすれば、常備菜としても長く保存できます。

大根

大根

一年中手に入る大根ですが、スーパーでよく見かける大根は2月ごろまでが旬といわれています。

葉が付いている大根は、葉の部分を切り落として保存しましょう。葉が付いたままだと養分が取られてしまいます。大根の根の部分は、キッチンペーパーや新聞紙で包み、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。切り落とした葉の部分は、切り口を水で濡らしたキッチンペーパーで包み、ジッパー付き保存袋などに入れると野菜室で保存しやすくなります。葉の部分は炒め物やみそ汁などに使いましょう。

また、大根の根の部分は冷凍保存もできます。食べやすい大きさにカットするか、すりおろしてから冷凍しましょう。

玉ねぎ

玉ねぎはあまり傷みにくいイメージがあるかもしれません。収穫後も比較的長い間保存できる野菜ですが、保存方法を間違えてしまうと「気づいたら中が傷んでいた」ということも。

玉ねぎを丸ごと保存しておく場合には、蒸れや湿度を避けることがポイントです。ネットに入れてつるしておくか、新聞紙に1個ずつ包んでカゴなどに入れておけば、1~2か月は保存できるでしょう。使いかけの玉ねぎはラップに包んで野菜室で保存しておきましょう。

また、3~5月頃に旬を迎える「新玉ねぎ」は、やわらかく辛味が少ないのが特徴です。水分が多いため長期保存には向きません。野菜室で保存し、早めに使いきりましょう。

玉ねぎは冷凍保存も可能です。食べやすい大きさにカットして、1食分ずつ分けて冷凍しましょう。スープなどに使えば凍ったまま調理できて便利です。

もやし

もやし

ここ最近の食材費高騰によって、安くて使いやすいもやしを買う機会が増えた方も多いのではないでしょうか。

もやしは比較的傷みやすいため、購入したら早めに食べきることをおすすめします。すぐに使わない場合や余ったときには、水を入れた容器に浸しておくと食感を保ちながら保存できます。

また、洗った後に水気を切って冷凍保存も可能です。シャキッとした食感が失われやすいため、汁物や炒め物などに使うと良いでしょう。

適した方法で保存しておいしく食べよう

適した方法で保存しておいしく頂きましょう

今回は、食材ごとに保存するポイントについてお伝えしました。せっかくまとめ買いしても食材が傷んでしまったり、おいしくなくなったりするともったいないですよね。それぞれの食材に合った保存方法をぜひ実践してみてください。

©︎Val_R/pilipphoto/eyes on him/shutterstock
©︎Mills/PIXTA(ピクスタ)

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。
現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。