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やめて正解! プロが実際に詰め込んで失敗した「引き出しのNG収納」

キッチンやリビングチェストの引き出し収納。閉めてしまうと一見スッキリしているようですが、開けてみると「イマイチわかりにくい」「いざというときに探し物が多い」など、実は使い方に悩んでいる人も多いのではないでしょうか? 使用頻度や目的別に配置を工夫することで、引き出し収納の整理整頓はグンとしやすくなります。そこで今回は整理収納アドバイザーである筆者が、失敗しやすいカトラリーと薬の引き出し収納のNG例と、工夫のポイントをご紹介します。

NG収納1.アイテムを“カテゴリーごと”にまとめる

カトラリーの引き出し収納の中には、スプーンやフォーク、箸、箸おきなど、たくさんの種類が収められています。

突然ですが、家のスプーンの数が何本あるか、すぐにわかりますか? ティースプーン、デザートスプーン、スープスプーン、テーブルスプーン、子ども用スプーン、木製のスプーンなど、スプーンだけでもさまざまな種類や大きさがあり、量の多さに驚く人もいるでしょう。それらをそれぞれ家族分の数を揃えて置くとなると大変です。

「スプーン」というカテゴリーでまとめて一つのスペースに置いておくだけでは、いざ使うときにガチャガチャと掘り出しながら探すことになり、とても手間がかかってしまいますよね。

OK収納のコツは"使っているものだけに絞る”

カトラリー収納

引き出しの中はスペースが限られている分、スプーンやフォークの種類や数を「今使っているものだけ」に絞ってみましょう。筆者宅では、小さいティースプーン、大きいテーブルスプーン、木製のスープスプーンの3種類のみ、家族4人分を引き出しの中に収めています。フォークも同じく、小さいものと大きいものの2種類を家族分だけ。来客用にプラス2本ずつ用意していますが、普段は別の場所で保管し、使うときだけ取り出します。

毎日使う種類と数だけを厳選し、見やすくゆとりをもって置く。たまにしか使わないものは別の場所で保管しておく。この2つのシンプルな工夫で、使うときも片づけるときも、誰が見てもわかりやすく、探す手間が一切ないスッキリとしたカトラリー収納になりますよ。

NG収納2.薬の収納を“一か所”にまとめる

薬を収納する引き出しには、複数の飲み薬や塗り薬、湿布薬、ばんそうこう、綿棒、耳かきなど、細々と多くの種類が入っている場合が多いでしょう。家族分の市販薬や病院の処方薬をまとめて一つの引き出しにしまおうとすると、誰のものか忘れてしまったり、いつ購入したか不明な薬が出てきたり、消費期限がとっくに切れていたりと大混乱。間違えて服用してしまうと大変です。

OK収納のコツは"目的別に保管場所を分ける”

薬収納

筆者宅では、リビングチェストの引き出しに、市販の薬のみを収納しています。病院の処方薬は、水と一緒に服用しやすいキッチンで別に保管すると、最後まで忘れることなく服用できますよ。

今服用が必要なのか、常備薬として保管が必要なのか、使用目的別に保管場所を分けることが、たくさんの医療品でゴチャゴチャにならないポイントです。

薬

市販薬は、ケースの上部をハサミで切ってそのまま活用すれば、余計な仕切りやケースが不要。消費期限や用法・用量が記載されている部分は残し、飲み間違いがないようきちんと確認できるようにしましょう。

薬ポケット

チューブ状の薬や使いかけの常備薬などの小さなサイズの薬は、『ダイソー』の「薬味チューブホルダー」と「冷蔵庫ミニポケット」で指定席を作れば、迷子にならず使いやすくなりますよ。

ちょっとした体調不良や小さなケガは自分で手当できるよう、医療品は誰が見てもわかり、揃っている状況に常に整えておくことが、とても大切です。日頃から家族の健康をしっかり守ることが、万が一、震災が起こったときの防災面でも安心に繋がりますよ。

今回は、引き出し収納のよくあるNG方法と筆者宅の収納法をご紹介しました。

なんとなくカテゴリー別にものを詰め込んでしまうのではなく、今使っている種類を厳選し、使用頻度と目的別に収めることで、いつも使うものがさらに使いやすく、時々使うものも忘れずに保管できます。引き出し収納は、お片づけが苦手な人でも第一段階として取り掛かりやすい小さなスペースなので、ぜひはじめの一歩として参考にしてみてください。

のぞみ
シンプル志向の整理収納アドバイザー・ライター。「暮らしもこころも かろやかに」をテーマに、ものとじぶんとゆっくり向き合える、続けやすい暮らしのちいさな仕組みを提案しています。Instagram▶@non.karoyakani