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今のシミケア、間違ってるかも! 美容担当が教える「シミの種類と簡単ケア」

シミというと「美白」というイメージがありますが、実は美白化粧品では治らないシミもあることをご存知でしょうか。今回はシミのおもな種類と、それぞれに合った対策方法をご紹介します。

シミの種類はひとつじゃない!

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シミは、紫外線などの刺激により作られたメラニンが色素沈着したもの。一度現れるとなかなか手ごわいのですが、そうはいってもどうにか消したいと思う方が多いはず。

しかし、シミ対策はただ美白ケアをすればいいというわけではありません。実はシミにはいくつか種類があり、それによって効果的な対策も異なるんです。ここではシミの中でもおもな4つの種類をご紹介するので、ご自身のシミがどれに当たるのかぜひチェックしてみてくださいね。

老人性のシミ

正式には「老人性色素班」といい、紫外線による刺激や肌の老化によって現れます。シミの中でも最も多く発生するタイプです。場所でいうと頬にできやすく、大きさは人によってさまざま。最初は薄かったものが、だんだん濃くなる場合もあります。

初期の薄いものに関しては美白化粧品が有効なのですが、濃くなるとセルフケアでは消えなくなることも。濃いものを完全に消したい場合は、レーザーなどの治療が必要です。

一度できてしまうと厄介なので、普段からUVケアを徹底し、シミを予防しましょう。

そばかす

幼児期から思春期にかけて目立ちやすいシミ。原因は遺伝的なものが大きいとされています。頬や鼻などにできやすく、直径2~3mmの薄い茶色のものがほとんどです。

そばかすは紫外線の影響で色が濃くなってしまうこともあるため、UVケアが大切。日焼け止めなどでしっかり紫外線を防ぎましょう。

そばかすを消したい場合はレーザーなどの施術をすることもありますが、再発の可能性あり。大人になるにつれて目立たなくなることが多いので、あまり気にしすぎない方がいいでしょう。

色素沈着

ニキビや傷など、肌の炎症が治ったときにできてしまうもの。虫刺され跡なども色素沈着として残ってしまう可能性があります。色や形はさまざまですが、同じ場所に炎症が起きたことがあるかを思い返してみるとわかりやすいでしょう。

色素沈着は自然に治癒するものが多いため、基本的にレーザーなどの治療は考えなくて大丈夫です。ただ、1年以上たっても消えないものは皮膚科などで相談してみるといいかも。

また、美白化粧品でのアプローチが有効とされています。

肝斑

紫外線や女性ホルモンの乱れが影響してできるシミ。頬骨あたりに左右対称にできることが多いのですが、額や唇など、他の部分に発生する場合もあります。

肝斑の場合も紫外線が影響しているため、まずはUVケアをしっかりすることが大切。そのうえで、できてしまったものに関しては美白化粧品を取り入れてみましょう。トラネキサム酸を内服することで良くなることもあります。

洗顔時の摩擦などで悪化する場合もあるため、洗顔は“優しくソフトに”を心掛けてくださいね。

それぞれに合ったお手入れを

シミっぽいものには何でも美白化粧品を塗ればOK、というわけにはいきません。シミの種類を見極め、それぞれに合った対策をとることが大切です。

シミの特徴を書かせていただきましたが、自身では見分けがつきにくいことも。筆者はシミだと思って皮膚科に行った結果、アザと診断されて無事に治癒した経験があります。効果のない対策をしてしまうのはもったいないので、判断が難しい場合はプロに聞いてみてくださいね。

参考文献:小西さやか,『日本化粧品検定 2級・3級対策テキスト コスメの教科書』,主婦の友社,2016年

(C)Vyacheslav Chistyakov/Getty Images