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実はお得な返礼品は?【ふるさと納税】“中の人”が教える「最新活用術」

止まらない物価高。これに対して家計を見直すなど少しでも節約したいと思っている人も多いかと思います。そのような中、ふるさと納税の返礼品で物価が高騰するアイテムを受け取る人が急増中なのだそう。そこで、ふるさと納税の活用法や、今すぐ欲しい返礼品の人気アイテムをご紹介します。

まずは、ふるさと納税について知ろう

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ふるさと納税をはじめたいけど、いまいちどのような仕組みか分からないという人のために、ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふる 広報グループ 坂平由貴さんにふるさと納税についてうかがいました。

坂平さん ふるさと納税とは、自分の故郷や応援したい自治体など、好きな自治体を選んで寄付ができる制度のことです。寄付金の使い道を指定できるので、自治体の取り組むまちづくりや復興支援などさまざまな課題に対して支援することが可能です。また、多くの自治体では寄付のお礼としてさまざまな返礼品をもらうことができ、地域の特産品を味わったり、その地域に行って、さまざまな体験をするときに返礼品を活用することができます。

また、寄付後、確定申告やワンストップ特例申請などの手続きを行うことで、自己負担2,000円分(※)を除き、税金の還付・控除を受けることが可能です。

※収入に応じた控除上限額の範囲内に限ります。

「さとふる」より
「さとふる」より

ーー最近のふるさと納税の返礼品の傾向として、海産物やお肉、うなぎなどの人気は継続している一方で、日常に欠かせない食品や雑貨などをふるさと納税で受け取る方が増えている傾向もあるといいます。さとふるが今年2023年2月に行ったアンケートでは、回答者の6人に1人が2022年のふるさと納税で「雑貨・日用品」の返礼品を選択したという結果も出ています。

普段使える返礼品をセレクトして少しでも節約に

ふるさと納税について理解が深まったところで、次に物価高だからこそ人気が急上昇している、節約につながりそうな返礼品をご紹介します。

「さとふる」より
「さとふる」より

まず人気が高まっているのが値上げが続くたまご。「さとふる」内のキーワード検索におけるたまごの検索順位は今年1月が102位であったのに対し3月は30位と、2か月で72位上昇しました。また「卵カテゴリ」の3月の寄付件数は1月に比べ2.2倍以上増加しています。

返礼品の例としては「黒富士農場の放牧卵とバウムクーヘンの満腹セット[山梨県甲斐市] 」などがあり、返礼品レビューでは「たまごの値段が高い中、心置きなくたまご料理が食べられて、しかも美味しいので大満足!」「たまごが高いので助かりました」などのコメントが寄せられています。

「さとふる」より
「さとふる」より

続いては小麦です。「さとふる」の穀物加工品カテゴリの中でお礼品名に「小⻨粉」がつくお礼品への今年1月~3月の寄付件数は昨年同期比で2倍に増加しました。2021年の同時期(1月~3月)との比較では寄付件数は9倍に増加しています。 小⻨粉の値上げが続く中で、ふるさと納税の返礼品として国産の小⻨粉を選択する人が増えているんです。

北海道産の小麦粉をブレンドした「北海道産『春よ恋』『ゆめちから』ブレンド パウダースノー パン用強力粉」や熊本県の「七城物語 有機小麦粉(強力粉:銀河のちから)2kg」など、パンやケーキ作りに活用できる国産小麦の返礼品が人気で、加工品よりも日常使いできる小麦粉そのものを返礼品にする人が多いのだそう。

また、「食用油」の返礼品への寄付件数も増加しています。えごま油やオリーブオイルなどを含む「食用油」カテゴリへの今年1月から4月の寄付件数は昨年同期比で約1.5倍、2年前と比較すると約2.3倍増加しました。昨年末に食用油の値上げが発表されるなど、価格が上がっているので、日常の食卓に欠かせない食用油の返礼品を選択する人が増えている傾向もあります。

「訳あり」や、かさばるアイテムの返礼品も上手に活用して便利にお得に

「さとふる」より
「さとふる」より

規格外品をお礼品化した「訳あり」返礼品を申し込んだことがある寄付者のうち、2022年に「訳あり」返礼品を選択したと回答した方は7割以上にのぼる結果も出ています。「訳あり」返礼品は通常よりも内容量を増量しているものや寄付額が低く設定されているものも多く、物価高騰の影響やフードロスに対する意識の高まりが背景にあるのではないかと坂平さんは言います。

また、価格高騰に加えてかさばる「トイレットペーパー」カテゴリも今年1月から3月の返礼品寄付件数は昨年同期比で1.2倍に増加。2021年同時期比では4.8倍以上も増加しています。ふるさと納税のトイレットペーパーの返礼品の中には8パック、96ロールが届く返礼品もあるのだとか。「かさばるものを備蓄する目的で、ふるさと納税の返礼品として受け取る人も増えているのではないでしょうか」(坂平さん)。

ふるさと納税はさまざまな地域との出会いにも

ふるさと納税の寄付先を選ぶ際、日本全国のさまざまな自治体と出会うことができ、また、寄付によってその自治体を支援することができます。

最近では特産品を受けとるだけでなく、現地でのアクティビティや特産品の買い物に利用できる電子商品券型のお礼品「PayPay商品券」など、返礼品もさまざまな形で活用いただくことが可能です。

寄付後の申請も、スマホとマイナンバーカードだけでワンストップ特例申請を行うことができる「さとふるアプリdeワンストップ申請」が昨年登場し、手軽に申請を行うことができるようになりました。

節約にもつながりますし、返礼品を探すのも楽しみにの一つになるふるさと納税。ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

(C)takasuu/Getty Images