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まずは思い込みを捨てることから! 正しい知識を得るだけで生理はもっと快適に。

何度も繰り返してきた月1回の生理。慣れっこになって、不調さえも当たり前と思っていませんか? それこそが間違った思い込み! ちゃんとした知識を身につければ、もっとラクに生理と付き合えるようになるんです。

岡田有香先生

お話を伺った方:岡田有香先生
日本産科婦人科学会専門医。聖路加国際病院女性総合診療部に勤務。自身のインスタグラム(@dr.yuka_okada)でも月経困難症や、不妊治療などに関する情報を発信。

【痛み】
痛みはガマンしないこと! クリニックで正しい治療を!

生理にまつわる思い込みで大きいのは、「生理痛は仕方がない」という諦め。婦人科医の岡田有香先生によれば、多くの女性が生理による痛みを我慢してしまう傾向にあるという。

「月経困難症という言葉を聞いたことがあるでしょうか。月経困難症とは、生理期間中に起こる症状のことで、特に多いのが生理痛です。もし、痛みの緩和のために、生理期間中に1回でも市販の鎮痛剤をのんでいるなら、月経困難症に該当します。痛みを仕方のないことと我慢を続けてきた方にとっては『それくらいで?』と意外に感じるかもしれませんが、『クリニックに行くほどではないかも』と躊躇してひとりで抱え込まず、まずは気軽に婦人科医に相談してみてください」

クリニックで受けられる主な医学的アプローチは低用量ピルの処方。詳しくは、こちらへ。


生理が起こる メカニズムをおさらい。

子宮イメージ

排卵が起こると、卵子と精子が合体した受精卵を迎えるために、子宮の内側を覆う子宮内膜がふかふかと厚くなっていく。同時に、血液を子宮内に蓄える。受精卵ができなければ、必要なくなった子宮内膜が子宮壁から剥がれ落ち、血液と一緒に経血となって体外へ排出されるのが生理。

痛みを放置すると子宮内膜症や不妊のリスクが上がります。

子宮内膜症とは、子宮内膜や似た組織が、本来あるべき子宮の内側以外の子宮外壁や卵巣、腹膜などで増殖や出血する病気。体外に排出されず、その場所で溜まり続け、生理のたびに炎症を起こす。代表的な症状は強い生理痛。我慢しているその痛みは、病気のサインかもしれない。「子宮内膜症は、10人に1人が発症するといわれ、多いのは20~30代です。子宮内膜症にかかると、30~50%は不妊になるといわれています。早期に発見して、進行を遅らせることができれば、不妊のリスクも減りますので、年に1回は婦人科検診を受ける習慣をつけましょう」

Q. 今さら聞けない! 婦人科検診って何をするの?

今さら聞けない! 婦人科検診って何をするの?

【量】
昼でも夜用ナプキンを使うほど出血量が多いのは危険信号!

生理は様々な婦人科系の病気のサインを出してくれている。なかでも、見落としがちだけどチェックしたいのが、経血の量。正常値は1日20~140㎖といわれるが、量るわけにもいかず、ナプキンやタンポンに吸収されて、自分ではわかりにくい。クリニックに相談したほうがいい目安は?

「昼用のナプキンが1時間もたない、昼でも夜用を使っている場合は、極端に量の多い“過多月経”。子宮筋腫や子宮腺筋症の可能性が考えられます。また、貧血も心配です。慢性貧血の場合、症状が出にくいので、年1回は血液検査を受けましょう。逆に、経血量が多いとされる2日目でも、ナプキンに経血がつく程度だと、極端に少ない“過少月経”です。子宮の病気が隠れていることもありますので、『ラクに済んでいい』と放置せず、婦人科を受診して」

これを参考に! 一般的な基準値

  • 月経周期…25〜38日
  • 月経持続日数…3〜7日
  • 出血量…20〜140㎖

個人差が大きいものの、一般的な月経は左の通り。自分の月経が当てはまらない場合は検査を。期間については、2日以内で終わってしまうと“過短月経”で、子宮の病気や甲状腺ホルモンの分泌異常が考えられる。8日以上続くと“過長月経”。子宮筋腫などの病気の可能性もある。

1つでも当てはまったら一度クリニックへ行きましょう。

  • 昼でも夜用ナプキンを使っている
  • 1時間でナプキンが溢れてしまう
  • ショーツ型ナプキンで寝ても溢れてしまう
  • 2日目でも、ナプキンに経血がつく程度

経血が多い場合の危険信号 → 子宮筋腫など
経血が少ない場合の危険信号 → アッシャーマン症候群

経血量が多い場合に疑われるのは、子宮筋腫や子宮内膜症。3割の女性に子宮筋腫があり、経過観察が大切。少ない場合は、子宮内が癒着するアッシャーマン症候群の可能性も。

【周期】
乱れが2〜3周期続く場合は、決して放置しないこと

生理がこない、あるいは周期が不安定になる生理不順。正常な周期は、上記で紹介した通り25~38日。そこからはずれると、どんな病気の可能性が?

「周期が25日未満の場合を“頻発月経”といい、思春期や更年期ではない年代の方は注意が必要。黄体ホルモンの分泌が足りない黄体機能不全や早く閉経してしまう早発卵巣不全の可能性があります。39日以上開く“稀発月経”で考えられるのは、多嚢胞性卵巣症候群です。排卵が起こりにくく、不妊の可能性が高まります」

生理不順の原因で非常に多いのが、精神的なストレス。「生活の変化などで生理不順になることは割にありますので、1周期は様子を見てください。2~3周期続けて、生理周期が乱れたら、クリニックへ。乱れに気づけるように、生理がくるたびに、周期をチェックしておきましょう」

妊娠を意識したら 毎朝、基礎体温をチェックしよう。

生理が始まると体温が下がって低温期になり、排卵すると上昇して高温期へ。高温期がずっと続くと妊娠、低温期が続けば無排卵の可能性が。「基礎体温を測ることで自分の状態をより詳しく知ることができ、診察時もとても役立ちます。目覚めてすぐ、横になったまま婦人体温計で測って」

基礎体温
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記録をスタートする初心者はまずはスマホで、月経周期を把握。

病気の早期発見に繋がる生理周期のチェック。曖昧になりがちな記憶に頼らず、きっちり把握を。簡単なのは、アプリを使った方法。iPhoneユーザーなら、もともと入っている「ヘルスケア」でできる。Androidユーザーも、多様な生理管理アプリがあるので、ダウンロードしてみて。

iPhone内のアプリで管理することが可能 1.「ヘルスケア」アプリを開く 2.右下の「ブラウズ」をタップ 3.「周期記録」をタップし、日付を選択するだけ
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